心の余裕

   高1 あうては(auteha)  2025年12月4日

 心に余裕のある生き方をするべきだ。

 第一の方法は、自分の能力を正しく把握することだ。自分の能力で対処し切れるライン以上の事を抱え込むと、過剰な負担となってしまい、負の影響が出る。現実的な目標を立てたり、自身の問題処理能力から逆算して計画を立てたりした方が、長期的な視点で見ると最終的にはよりハイレベルな水準へと到達できるのではないだろうか。ナポレオンは自身の過去の成功体験に依存し、自分と自軍の限界を見誤ったがために無謀な戦いに挑み、衰退し、滅んだ。今日ちょうど私も期末試験を終えたところだが、私はよっぽどのことがない限りどうしてもテスト範囲を頭に入れ始めるのはテスト直前となってしまう。なんとかなるだろうと頭の隅で思っているがために、前日の午後8時ぐらいになってやっとやる気が出始め、それからテスト勉強取り組んでいるのだ。この習慣のせいで、暗記する量の多い教科が四つも1日に固まっていた日の前日には夜中まで地獄を見ることになった。一方で週末を挟んだ世界史のテストは日曜にしっかりと余裕を持って暗記することができ、テストを終えてみて少し勉強しすぎたかなと感じるほどだった。自分の能力、ペースをしっかり把握して計画的に問題に対処することは、精神的な余裕へと繋がる。そして精神的余裕は自分自身をきちんと律し、何事においても失敗を防ぐのに大切であろう。

 第二の方法は、責任感を持ちすぎないことだ。もちろん美徳とも捉えれるが、要求された課題は想定以上の出来を以て完成させたり、自分がやらなければと感じて必要以上に仕事を引き受けてしまったりと十分な責任感を持っているとどうしても身体的、精神的余裕は減退していく。責任を大義名分として必要以上に自分を追い込んでしまうのではなく、適度に手を抜くことも大切だと思う。私は宿題に提出期限直前まで手をつけないにも関わらずいざやり始めると自分の仕上がりに改善点ばかりが目についてしまい、なかなか終われなくなる。情報の、ポストカードを作るという宿題では、あれも足したいこれも足したいと欲張ってしまってここら辺で終わりにしとこうと引き下がることがなかなかできなかった。戦国時代、秦の昭陽は魏に大勝し、その余勢を駆って斉に侵攻しようと軍を進めた。しかし、一度の失敗によってそれまでの大勝は無意味なものになり、失脚の危険にさらされると蛇足の故事を用いて説得され、更なる戦いを思いとどまった。ある程度の成果を作り出したならば、それ以上を求めようとはせずに適度なところで手を引くのも大切だろう。小さな力に大いなる責任は伴わない。手を抜けるところは上手く抜くというのも大切な考え方である。

 確かに、不可抗力として自分の処理能力以上の仕事を抱えてしまうということもある。特に現代では新型コロナのパンデミックにおける医療関係のように、特定の業務に負担が集中することがある。一方で機械や人工知能といった人間の代替となるような高水準な道具も身近になっている。一人で全てを捌こうとはせず、使えるものは使い、要領よく処理していく考え方も大切だ。