締め切り(清書)

   中1 すりりんご(akimano)  2025年12月4日

 人は二足歩行で手を解放し、急速に強い優勢な動物になった。人は強くなったために狩る立場に立つことは会っても狩られる側に立つことはほとんどなくなった。動物の場合、われわれとは死の概念が違う。動物にとっての死は強烈な恐怖の源ではない。人間にとっての死は「死」という言葉を聞いただけでも毛を逆立てるほどのものである。動物は故死でも病死でもそのことが生そのものの基本条件だから不幸ではない。野生動物のように締め切りを意識して生きることは大切だと思う。

 第一の理由は、死のような締め切りがあるからこそ物事に一生懸命に取り組むことができるからだ。物事にはほとんどものに期限というものがある。その期限の中でどれくらいの成果が出せるか、子供にも大人にもあてはまる。私の学校では九月に子供美術県展に出品する作品の提出期限日があった。一年生は、二年生が修学旅行で不在の日に美術室で作業をすることができた。提出期限日の一週間前から美術室が解放され、授業時間内に完成できなかった学年の人が作品の続きをしていた。私も、最後の授業時間にあと少しというところで慌ててしまい昼休みに美術室で残りの作業をした。提出期限は作業をした翌々日明だった。そのため、一つ一つの作業に集中し、懸命に手を動かした。ぎりぎりだったが提出期限日を守れて良かったと心から安堵した。私のように、大人も子供も提出期限が極限まで迫った時は、期限を守るために集中して物事に取り組むものである。締め切りがあったことで良い作品が描けた。

 第二の理由は、締め切りを意識していると、計画性のある主体的な人生を歩むことができるからだ。計画性があるとは、ただ生きていることとの対義である充実した人生という事である。日本は、医療の発展と平行に平均寿命が長くなっている。世界から見ても頭一つ抜けるほどの高寿命国である。平均寿命の国際比較(イミダス1998年)によると、一位日本、男性77.01歳、女性83.59歳(1996年)、二位イスラエル、男性75.33歳、女性79.10歳(1993年)、三位中国、男性66.70歳、女性70.45歳(1990年から1995年)という結果である。日本は、平均年齢が高いため、主体的な人生を歩み、充実した生活を他の国より送りやすいのである。昔は日本人の寿命も今ほど長くなかった。戦国時代の庶民の平均年齢は、30歳から40歳。戦国武将は、医者や薬に恵まれていたため、庶民よりは平均寿命が高かったがおよその武将が今の平均年齢×二分の一程度の年齢で生涯を終えている。そして、今よりも短い寿命だったにもかかわらず一生懸命生きてきたのである。織田信長は、約五十年の人生を日々奮闘し、生きていた。現在、戦国時代と比べて日本人の年齢は、約二倍になっている。寿命が二倍になったことで戦国時代よりも充実した生活を送ることができるだろう。そのため、今この時を目標に向かって積み上げていきたい。

 確かに締め切りを克服しようとして人間の文化は進歩してきた。しかし、限られた人生で、大事なことは、「何をするか」ではなく「何をしないか」である、という言葉があるように、締め切りがあるからこそ、一日一日を楽しく大切に過ごせているのである。そして、締め切りになった時に後悔しないように過ごすべきである。