「叱る」という行為を深く掘り下げ、具体例や引用を交えながら、説得力のある意見にまとめられていて、とても印象的でした。
<<え2016/736pみ>>
【総評】
冒頭の印象的な引用を通してテーマを自然に導入し、「叱るとは何か」という問いに真正面から向き合っています。自らの体験や読書、歴史の知識まで幅広く活用しながら、多面的に主張を展開できており、高い思考力と表現力が感じられます。「叱る側の覚悟」「範を示す」「改善策を提示する」など、指摘されているポイントも的確で、読者にとっても学びの多い内容です。
【段落ごとの講評】
第1段落(導入・主題):
冒頭に自分の実感や経験を交えた語りから始まり、「叱る側にも覚悟がいる」「無闇に叱るべきでない」という問題提起が自然に導かれています。文章に知的な緊張感があり、読み手を引き込む力があります。
第2段落(第一の方法:範を示す):
実例やデータを通して説得力を持たせている点が非常に良いです。「スマホ」や「読書」といった身近な例を引くことで読者にとって共感しやすくなっています。また、「叱る人が自ら正しい行動をすることが大切」という考えは一貫しており、具体と抽象のバランスも取れています。
第3段落(第二の方法:改善策を示す):
「頭ごなしの否定ではなく、改善策を示すべき」という主張は、冷静で配慮のある視点です。さらに、旧日本軍の事例を引いて話を広げる展開も見事で、歴史的な失敗を現代の教育的な問題に応用して考える構成力に感心します。やや内容の飛躍を感じる部分もありますが、読者に強い印象を与える工夫として効果的です。
第4段落(まとめ):
「叱ること」自体を否定せず、そのあり方を問うまとめが丁寧になされており、文章全体の構成が整っています。「叱り方によって子どもの成長に影響が出る」という視点が加わることで、より深いメッセージが読み取れます。結論部として適切で、読み応えのある締めくくりです。
【特に優れていた点】
・読書や歴史知識を効果的に組み込み、抽象的なテーマを具体化している
・論の展開が明確で、段落ごとに主張が一貫している
・表現に知性と熱意が感じられ、読者の興味をひきつける力がある
・思考に深さがあり、「叱ること」の意味を自分の言葉で掘り下げている
【考えを深めるための質問】
あなた自身が「叱られた経験」から学んだことや、今も印象に残っている言葉はありますか?
字数/基準字数:1218字/1200字
思考点:87点
知識点:82点
表現点:83点
経験点:82点
総合点:91点
均衡点:8点
■思考語彙 24種 29個 (種類率83%) 87点
確か, 第,。しかし,。つまり,。例えば,。考える,ありがたく思う,あれば,いるべき,すれば,そういった場合,たから,たければ,だろう,と思う,ないため,ないので,なければ,に考える,叱るため,叱るべき,生まれるかも,考えるば,者に対して,
■知識語彙 64種 97個 (種類率66%) 82点
不要,主義,以上,信念,充実,先行,先輩,兵力,具体,前例,前提,反発,反省,司令,各個,否定,大事,大人,大切,失敗,子供,家庭,廊下,影響,投入,挑戦,提示,撃破,改善,教師,方法,日本,時折,時点,欠陥,注意,無闇,理由,生徒,生活,確固,社会,簡単,納得,経験,習慣,自体,自分,自覚,自身,苦言,行動,覚悟,言葉,言語,訓練,認識,謙虚,通念,連鎖,防衛,離島,露呈,顔色,
■表現語彙 122種 200個 (種類率61%) 83点
確か,うち,こと,さ,そう,そういった場合,それ,どれ,ないため,よう,スマ,ダメ,パターン,ヘビー,ホ,マナー,ユーザー,一,三,上,不要,主義,事,二,人,他,以上,何,信念,側,充実,先行,先輩,八つ,兵力,具体,前,前例,前提,化,反発,反省,叱るため,司令,各個,否定,周り,大事,大人,大切,失敗,姿,子供,家庭,度,廊下,当たり,影響,戦,投入,挑戦,提示,撃破,改善,教師,方,方々,方法,日本,時,時折,時点,期,本,欠陥,次,気持ち,注意,無闇,理由,生徒,生活,的,確固,社会,私,策,範,簡単,納得,経験,習慣,者,自体,自分,自覚,自身,苦言,行動,覚悟,親,言葉,言語,訓練,誇り,認識,謙虚,身,軍,通念,連鎖,達,遣い,部,重み,防衛,際,離島,露呈,頃,頭ごなし,顔色,
■経験語彙 42種 83個 (種類率51%) 82点
。考える,ありがたく思う,いける,いたる,かえりみる,くださる,しまう,しれる,つける,できあがる,できる,と思う,なくなる,に考える,もらう,れる,わかる,下げる,下さる,伝える,伺う,出す,及ぶ,叱る,呈す,学ぶ,引き起こす,怒る,恐れる,慣れ親しむ,持つ,欠ける,生まれる,示す,終わる,繰り返す,自惚れる,覚える,読む,走る,遊ぶ,陥る,
■総合点 91点
■均衡点 8点
叱ること
高1 あうては(auteha)
2026年1月2日
私が文章を書くことでやっと生活できるようになった頃、言葉遣いについて時折注意して下さる二、三の先輩があった。反省と訓練、謙虚さと自惚れ、そのどれが欠けてもいけないというのはこの期に及んでの認識で、経験の浅いうちはどうしても自惚が先行する。そういう者に対してあえて苦言を呈し、叱ってくださった方々をかえりみてありがたく思う気持ちは強くなるばかりである。生徒を怒るのはいたって簡単だが、はっきりとした自覚と誇りを持って生徒を叱るために、教師自身の言語生活の訓練と充実が前提になる。叱る以上は教師にも覚悟がいる。私は、無闇に子供を叱るべきではないと思う。
第一の方法は、叱る人自身が正しい行動を示すことだ。子供は大人の行動を見て、どのように行動したら良いかを学ぶという。また、叱る側が範を示した上で叱らなければ言葉の重みも何もなくなってしまう。いつも廊下で走っている人が他の人に、廊下は走るなとは注意できない。何かの本で読んだのだが、子供がスマホでよく遊ぶ家庭では、親もスマホのヘビーユーザーであるパターンが多いという。幼い頃から親の影響でスマホに慣れ親しみ、次第に習慣化していったからではないか。同じように考えれば、子供に本を読んでもらいたければ子供の前で親が本を習慣的に読んでいるというのが良いだろう。叱る側が自身の行動を改善すれば叱られる側もその姿から学んでいくと思う。
第二の方法は、具体的な改善策を示すことだ。ただ頭ごなしに否定するのみでは反発されて終わってしまう。それよりも、次からはどうしたら良いかを伝えることで、反発は生まれるかもしれないが、一応納得できる。また、自分にも覚えがあることなのだが、ただイライラしているという理由だけで、八つ当たり的に、他の人を別に悪い事をしてもいないのに怒ってしまう時がある。しかしそういった場合は改善策も何もないので怒られた側はどうすることもできない。そういった全く不要なイライラの連鎖を引き起こさないためにも、叱る際に具体的な改善策を提示するのは大事だと思う。旧日本軍の司令部は、離島防衛の際、兵力の逐次投入を繰り返し、その度に各個撃破され、防衛戦を下げていくこととなった。考えればわかりそうなことだが、少なくとも一度失敗した時点で改善策を出すことはできたのではないか。前例主義に陥った旧日本軍の欠陥が露呈してしまっている。つまり、改善策を提示し、失敗を繰り返さないのは大切だ。
確かに、叱ること自体は大切だ。いけないことをした際には叱ることで、子供達は社会通念やマナーを身につけ、何がダメかを学んでいく。しかし、叱り方にもいろいろあり、良い叱り方もあれば、ダメな叱り方もある。例えば、何でもかんでも叱っていると挑戦を恐れ、周りの顔色を伺う子供ができあがってしまう。子供を叱る際には、叱る側も、確固とした理由と信念を持っているべきだ。