アイデンティティの重要性
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現代はアイデンティティ不定の時代である。それは第一に、近代以前は大人になることが共同体の一員に属することを意味し、元服のような単純な境目があったが、近代は大人になる過程を学校教育という長いプロセスに変えたからである。また第二に、近代以前は、子供期というものは存在せず、子供はそのまま社会の集団に参加していたが、近代以降は豊かな生産力を背景にした家庭の自立に伴い、子供が社会から隔離されて家庭内で育てられるようになったからである。僕は、アイデンティティを持って生きたい。
まず、自分の役割を見つけることが重要である。僕は、学校の社会科の授業で行われているチームワーク活動を通して、その大切さを実感した。社会科では、話し合いや課題解決の場面で、グループごとに役割分担を行うことが多い。チームワークをするとき、まず初めに必ず決めるのは、その日だれがどの役割を担うかという点である。具体的には、Manager、Reporter、Technician の三つの役割を中心に活動している。役割を決めた後、それぞれが担当する課題を振り分ける。マネージャーは、全体の進行状況を把握し、全員がやるべきことを期限内に終えられるように時間管理や声かけを行う。レポーターは、話し合いの内容を整理し、その日の学習のまとめを文章として表現する。テクニシャンは、資料を調べたり、問題点を見つけて解決策を考えたりする役割を担う。このように役割を明確に分けることで、自分がグループの中で果たしている役目がはっきりし、責任感も生まれる。自分が必要とされていると実感できることは、アイデンティティを形成する上で大きな意味を持っており、学校という小さな社会の中でも、それを持って生きることができると感じた。
次に、実際に社会を体験することが重要である。僕は中学校の職業体験を通して、社会がどのように成り立っているのかを肌で感じることができた。職業体験では、指示を受けて行動するだけでなく、自分の行動が周囲にどのような影響を与えるのかを考えながら動く必要があった。仕事にはそれぞれ明確な役割があり、一人一人が自分の役割を果たすことで全体が成り立っている。もし誰かが責任を果たさなければ、他の人の仕事にも支障が出てしまう。その現実を体験したことで、社会とは個人の集まりであると同時に、役割によって支え合う仕組みであることを理解した。机の上で学ぶ知識だけでは得られなかった、「社会の一部として行動する感覚」を経験したことで、自分が将来どのように社会と関わっていきたいのかを真剣に考えるようになった。
確かに、世の中が複雑になると、子供という期間が長くなる傾向はある。しかし、『トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである』という言葉が示すように、人もまた、実際の場で使われ、役立つときにこそ生きた存在になるのではないだろうか。実際の社会で役立つには、知識だけでなく、自分は何者で、何ができるのかというアイデンティティが重要である。だからこそ僕は、学校での役割分担や職業体験といった現実の場を通して、自分の役割を見つけ、社会の中で生きた存在として成長していきたいと考えている。