文章全体を通して、相手への理解と自己成長の関係性を丁寧(ていねい)に論じている点が素晴らしいです。

特に、相手の立場に立つ想像力の重要性を具体的な体験を通して説いているところは、説得力があり読者の共感を呼びます。

体験実例がよく書けており、自分の経験を通じて得た気づきを具体的に示すことで、主張に深みが加わっています。

また、渋沢(しぶさわ)栄一の歴史的実例を用いて、異文化との接触(せっしょく)が視野を広げることを説明している点も効果的です。

歴史実例がよく書けており、抽象(ちゅうしょう)的な議論に具体性と説得力を与え(あたえ)ています。

「人は他者を知ることで、自分自身をより深く知ることができる」という名言を引用し、論旨(ろんし)締めくくっ(しめくくっ)ているのも印象的です。

名言がよく書けています。

文章の構成も論理的で、主題が明確に示されているため、読み手に伝わりやすい内容になっています。

全体として、自己と他者の関係性を深く考察し、具体例を交えて説得力のある文章に仕上がっています。

項目(こうもく)評価】
体験実例がよく書けています。
歴史実例がよく書けています。
名言がよく書けています。
当為(とうい)の主題がよく書けています。
書き出しの結びがよく書けています。

内容★ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1450字/1200字
思考点:97点
知識点:97点
表現点:85点
経験点:103点
総合点:98点
均衡(きんこう)点:3点

 


■思考語彙 28種 38個 (種類率74%) 97点
 確か, 第,。しかし,。例えば,「なぜ,からこそ,しまうと,しよう,すると,すれば,たから,たはず,だろう,て考える,と考える,と言える,ないから,ながら考える,なければ,に思える,は確か,は第,姿勢こそ,有無こそ,生まれる可能,立とう,考えこそ,行動に対して,

■知識語彙 86種 128個 (種類率67%) 97点
一見,万国博覧会,世界,他者,代表,以上,体験,作業,価値,個人,全体,分野,制度,合宿,周囲,唯一,固定,国立,基盤,場面,大切,大変,姿勢,安住,安易,実感,導入,帰国,当時,影響,後輩,徳川,必要,思想,想像,意識,成長,文化,方向,日本,昭武,時間,有無,栄一,株式会社,構成,構造,活動,渋沢,準備,物事,状況,独自,理解,直面,相手,社会,立場,経済,経験,結果,自分,自身,融合,行動,複数,西洋,見方,視察,視野,言葉,設立,論語,負担,身体,近代,迷惑,進行,道徳,配分,重要,銀行,錯覚,開始,関心,随行,

■表現語彙 126種 201個 (種類率63%) 85点
 確か,がち,こと,さ,そこ,それら,たち,たはず,とき,は確か,もの,よう,わけ,パリ,フランス,一,一見,万国博覧会,世界,中,二,人,人々,仕組み,他者,代表,以上,体験,作業,価値,個人,全体,分野,制度,化,合宿,周囲,唯一,固定,国立,基盤,場面,外,大切,大変,姿勢,安住,安易,実感,導入,帰国,年,当たり前,当時,影響,彼,後,後輩,徳川,必要,思想,性,想像,意識,成長,文化,方向,日本,昭武,時間,有無,栄一,株式会社,構成,構造,活動,渋沢,準備,物事,状況,独自,理解,生まれる可能,的,目,直面,相手,社会,私,積み重ね,立場,経済,経験,結果,考え,背,自分,自身,融合,行動,複数,西洋,見方,視察,視野,観,言葉,設立,誰,論語,負担,身体,近代,迷惑,進行,道徳,部,配分,重要,銀行,錯覚,開始,関心,随行,際,頭,

■経験語彙 56種 71個 (種類率79%) 103点
かける,こなす,しまう,せる,て考える,できる,と考える,と言える,ながら考える,に思える,られる,れる,出る,分かる,切り離す,加える,合わせる,向き合う,向ける,変える,学ぶ,導く,広がる,怠る,手伝う,手放す,担う,持つ,捉える,求める,決めつける,深まる,深める,照らす,生まれる,異なる,知る,究める,立つ,築く,組み合わせる,経る,続ける,苛立つ,覚える,触れる,触れ合う,訪れる,誤る,貫く,進む,遅れる,閉じこもる,限る,陥る,高まる,

■総合点 98点

■均衡点 3点
 

同じ立場に立つ想像力が、より良い社会をつくる
   高1 ヨーヨ(waoho)  2026年2月1日

文章を書くことで、作者は自分や他者を理解する手がかりを得てきた。読む側の答えに触れることで、自分の視野の狭さや他者との違いに気づき、世界が広がっていく。文章は自己表現であると同時に、他者とつながり、自分を外側から見つめ直すための営みである。私たちは、相手と自分とを切り離された存在としてではなく、根本では同じ人間であると捉えるべきだ。

 そのための方法として第一に、相手の立場に対する想像力を持つことが重要だ。人は、自分が経験したことについては理解しやすい一方で、経験していないことに対しては無関心になりがちである。一度体験してみなければ分からないことは確かに多い。しかし、同じ場面に直面したことがないからといって、理解しようとする姿勢まで手放してしまってよいわけではない。分からないからこそ、安易に決めつけたり背を向けたりするのではなく、相手の状況を想像しながら考え続けることが求められているのである。例えば、部活動において後輩が準備を怠っていたとき、私は「なぜ準備をしていないのか」と苛立ちを覚えていた。準備は当たり前のことであり、少し意識すれば誰にでもできることだと考えていたからである。しかし、合宿の際に自分たちが準備を担う立場になったとき、時間配分を誤り、準備の開始が遅れてしまった。その結果、全体の進行に影響が出てしまい、周囲に迷惑をかけることになった。一見すると難しいことではないように思えても、実際には複数の作業を同時にこなす必要があり、想像以上に負担が大きかった。頭では理解していたはずの大変さを、身体を通して初めて実感したのである。この経験を経てからは、後輩の行動に対して苛立つのではなく、自分も進んで準備を手伝うようになった。体験は理解を一層深める。しかし、体験がなくとも想像しようとする姿勢を持つことはできる。その姿勢の有無こそが、相手を見る目を大きく変えるのである。

 第二に、自分たちだけの狭い世界に安住しないことも大切である。限られた価値観の中に閉じこもってしまうと、物事の見方は次第に固定化され、外の世界を正しく捉えることが難しくなってしまう。その結果、自分たちの考えこそが唯一正しいという錯覚に陥りやすくなる。しかし、他者や異なる文化と触れ合うことで視野が広がり、そこに自分たちなりの考えを組み合わせることで、より良いものが生まれる可能性が高まる。例えば、渋沢栄一は1867年、徳川昭武に随行してフランスを訪れ、パリ万国博覧会を視察した。そこで彼は、当時の日本にはなかった銀行制度や株式会社の仕組みを学んだ。しかし、帰国後、それらをそのまま導入したのではなく、日本の社会構造や人々の価値観に照らし合わせながら再構成した。そして1873年には第一国立銀行を設立し、西洋の経済思想と、「論語」に代表される日本的な道徳観とを融合させたのである。外の世界に触れたからこそ視野が広がり、さらに自分たちの考えを加えたことで、日本独自の近代経済の基盤が築かれたと言えるだろう。

 確かに、ある分野を深く究め、自分たちの考えを貫くことも重要である。しかし、「人は他者を知ることで、自分自身をより深く知ることができる」という言葉があるように、外の世界と向き合う姿勢こそが、人を成長させる。相手と自分とを切り離して考えるのではなく、同じ立場に立とうとする意識を持つことで、理解は一層深まる。そうした積み重ねが、個人だけでなく社会全体をより良い方向へ導いていくのである。