かののんちゃん、こんにちは。作品をしっかり完成させて提出できました。バランスの良い高得点が出来ましたね。
 農業はじつは自然を人間の力で征服(せいふく)しようとする行為(こうい)だったのですね。ベジタブルの語源にははっとさせられました。この自然をコントロールする意識が蔓延すると危険です。自然を畏怖(いふ)する気持ちは持ち続けたいですね。
 自然は美しくて優しいだけのものではありません。自然の力を噛み締め(かみしめ)ておくことが大切です。山岳(さんがく)救助隊の活動は「人間の善意や努力、技術がどれほどあっても、それだけで自然を乗り越える(のりこえる)ことはできないという現実」を見せてくれるのですね。私たちが普段(ふだん)の生活では体験しえないことですが、ぜひ知っておかなければなりませんね。★ここに、かののんちゃんの考えを少し入れるとよさそう。
 第二の方法、環境(かんきょう)面に於いて、「あらかじめ日程や作業内容が決められ、安全面にも十分配慮(はいりょ)されたもの」ではなく本物の自然で学んでいこうとした展開がうまい。「この経験を通して、人間は自然を動かしているのではなく、自然に動かされている存在なのだと強く感じた。」と考察も入ったね。
 まとめで「自然を支配することと同じではない」の指摘(してき)ができました。私たち人間の責任として、科学が発達すればするほど、自然に対する謙虚(けんきょ)さを忘れないようにしたいものです。

<<え2020/89jみ>>


かののんさん、文章全体を通して、自然と人間の関係について深く考え、丁寧(ていねい)に表現できている点が素晴らしいです。
特に、農業を例にして自然の厳しさや人間の限界を具体的に示しているところがよく伝わってきます。
映画『(たけ)』の紹介(しょうかい)を通じて、自然の偉大(いだい)さと人間の努力の限界をわかりやすく説明している点は説得力があります。
また、自分の農業体験を具体的に書き込む(かきこむ)ことで、理論だけでなく実感を伴っ(ともなっ)た意見になっているのがとても良いです。
この体験を通じて得た気づきを、学校教育への提案に結びつけている構成もよく考えられています。
最後に引用した言葉を用いて、自然に対する謙虚(けんきょ)な姿勢を示した結びも印象的で、文章全体のテーマを強く支えています。
かののんさんの考えがしっかりと伝わる、読み応えのある作文でした。

項目(こうもく)評価】
方法がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
名言がよく書けています。
生き方の主題がよく書けています。

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1305字/1200字
思考点:82点
知識点:92点
表現点:87点
経験点:97点
総合点:93点
均衡(きんこう)点:4点

 


■思考語彙 22種 26個 (種類率85%) 82点
 確か,、第,。しかし,。だからこそ,。一方,すれば,そのため,できざる,と考える,ないため,なければ,取り入れるべき,変えざる,天候によって,影響によって,忘れざる,救うため,続けるため,自然に対して,誤れば,防ぐため,降れば,

■知識語彙 79種 135個 (種類率59%) 92点
一瞬,万全,主人公,予定,事実,人間,体力,体験,作業,個人,偉大,優先,具体,内容,判断,前日,努力,十分,危険,同僚,吹雪,善意,回復,土壌,場面,変更,天候,天気,存在,学校,安全,実感,対応,対策,山岳,工夫,影響,必要,成長,技術,支配,救助,教育,日照,日程,日頃,映画,条件,気温,準備,災害,状態,状況,現実,直面,知識,秩序,立場,管理,簡単,経験,結果,自体,自然,装備,視界,言葉,計画,訓練,謙虚,農業,通用,過信,過程,遭難,都合,都度,配慮,降雨,

■表現語彙 130種 226個 (種類率58%) 87点
 確か,こと,さ,そこ,そのため,それ,どれ,ないため,もの,よう,一,一つ,一瞬,万全,中,主人公,予定,事実,二,人,人間,体力,体験,何,作業,例,個人,偉大,優先,具体,内容,分,判断,前,前日,努力,十分,危険,同僚,吹雪,命,命がけ,善意,営み,回,回復,土壌,地,場面,変更,天,天候,天気,姿,存在,学校,安全,実感,対応,対策,山,山岳,岳,工夫,年,度,影響,必要,急,成長,手伝い,技術,支配,救うため,救助,教育,日照,日程,日頃,映画,条件,母,気持ち,気温,流れ,準備,災害,状態,状況,現実,田んぼ,的,直面,知識,私,秩序,稲,空,立場,管理,簡単,経験,結果,続けるため,者,胸,自体,自然,装備,視界,言葉,計画,訓練,謙虚,農業,逆,通り,通用,過信,過程,道,遭難,都合,都度,配慮,防ぐため,降雨,隊,雨,面,

■経験語彙 52種 79個 (種類率66%) 97点
かねる,くれる,せる,できる,と考える,られる,れる,乗り越える,伝わる,伴う,働く,入る,刻む,動かす,取り入れる,受け止める,向かう,含める,増やす,変える,変わる,奪う,崩れる,待つ,得る,忘れる,感じる,成り立つ,描く,救う,整える,早める,晴れる,欠く,欠ける,決める,法る,生きる,知る,示す,積む,続ける,置く,落とす,行う,見極める,触れる,誤る,進める,関わる,防ぐ,降る,

■総合点 93点

■均衡点 4点
 

制御不可能な自然
   中3 かののん(kanonon)  2026年1月2日

 農業は、極めて恣意的な営みである。農耕も含めて、そうした「文化」的な営みの中においてだけ、人は自然を自分たちのコントロール下に置いたような気分になるのだ。しかし実際には、われわれの望むもののうち、自然の合意を得られた分だけを、ゆるゆると進めることしかできないのである。日照、降雨、気温、土壌といった条件の一つが欠けるだけで、農業は簡単に成り立たなくなる。この事実は、人間が自然の支配者ではなく、あくまで自然の大きな流れの中に生きる存在であることを示している。だからこそ私は、人間の立場を過信することなく、自然を受け止めながら生きていきたい。

 そのためには、第一に、自然の偉大さを知ることだ。その具体例として、映画『岳』がある。この映画は、山岳救助隊として働く主人公が、遭難者を救うために命がけで山に向かう姿を描いている。救助隊は日頃から厳しい訓練を積み、装備や知識も万全に整えている。それでも、山では天候が突然変わり、晴れていた空が一瞬で吹雪に変わることがある。視界が奪われ、体力が奪われる中で、救助を続けること自体が命の危険を伴う。映画の中では、どれほど経験を積んだ救助隊であっても、自然の前では判断を誤れば命を落としかねない状況に置かれる。人間の善意や努力、技術がどれほどあっても、それだけで自然を乗り越えることはできないという現実が、重く伝わってくるのだ。

 そのためには、第二に、学校教育の中で、自然に触れる経験を増やしていくことだ。私の学校でも農業体験は一年に一度ほど行われているが、あらかじめ日程や作業内容が決められ、安全面にも十分配慮されたものである。そのため、自然の影響によって計画が大きく変わる経験や、人間の判断が通用しなくなる場面に直面することはほとんどない。一方で、私は個人的に、母の元同僚が管理している田んぼの手伝いを一年に二回ほどしている。そこでは、作業の予定が天候によって何度も変更される。前日まで準備を整えていても、雨が降れば田んぼに入ることはできず、逆に天気が急に回復すれば予定を早めて作業を行うこともある。稲の成長は待ってくれないため、人の都合よりも自然の状況を優先して判断しなければならない。実際に作業に関わる中で、農業は計画通りに進めるものではなく、その都度自然の状態を見極めながら対応する営みであると実感した。この経験を通して、人間は自然を動かしているのではなく、自然に動かされている存在なのだと強く感じた。だからこそ、学校教育においても、結果だけを体験させるのではなく、予定が崩れたり、判断を変えざるを得なかったりする過程を含めた、より現実に近い自然体験を取り入れるべきだと考える。

 確かに、ときには人間が自然を管理することも必要だ。災害を防ぐための対策や、農業を続けるための工夫は欠かせない。しかしそれは、自然を支配することと同じではない。「人は地に法り、地は天に法り、天は道に法り、道は自然に法る」という言葉が示すように、人間は自然の秩序の中で生きている存在である。私はこの言葉を胸に刻み、自然に対して謙虚な気持ちを忘れずに生きていきたい。