抽象(ちゅうしょう)的なテーマをここまで深く考え抜ける(ぬける)力は、本当にすばらしいです。

<<え2010/665み>>

【総評】
 四段落構成が明確で、「自分の信念」と「時代に合わせること」という二つの意見を対比しながら論を展開できています。さらに最後には、それらを一段高い視点で「未来の価値観を築く」という主題へと総合化しており、中学二年生として非常に完成度の高い意見文です。自分の体験・昔話の実例・現代社会の問題と、多角的な材料を使っている点も評価できます。

【段落ごとの講評】
第1段落:
抽象(ちゅうしょう)的な問題提起から始まり、現代社会における「見えない支配者=価値観」という視点を提示しています。問題意識が明確で、これから何を論じるのかが伝わる導入になっています。

第2段落:
「自分の信念を持つこと」の具体例として、自身のテスト体験を挙げている点が説得力を高めています。「結果より過程が大事」という自分の考えを(じく)に行動を変えた過程が丁寧(ていねい)に書かれており、実例として非常に有効です。抽象(ちゅうしょう)論に終わらず、体験で裏付けているところが優れています。

第3段落:
桃太郎(ももたろう)という昔話を用いて、時代の価値観に沿うことの意義を説明している点がよいです。さらに現代のジェンダー平等の話題へと広げ、過去と現代をつないでいます。複数の実例を用いることで、意見に厚みが出ています。

第4段落:
単なる折衷(せっちゅう)案ではなく、「未来の価値観を自分たちで築く」という高い次元で意見を総合化できています。名言を引用し、歴史的視点も加えながら主題を再提示しているため、締めくくり(しめくくり)として非常に力強いです。

【特に優れていた点】
・四段落構成が明確で論理の流れがはっきりしている
・自分の体験を効果的に実例として用いている
・昔話と現代社会の例を組み合わせている
・意見をより高い視点で総合化できている
抽象(ちゅうしょう)的なテーマを言語化する力がある

【考えを深めるための質問】
 もし「未来の価値観を築く」としたら、あなた自身はどのような価値観をこれからの社会に広めたいですか?

字数/基準字数:1182字/1200字
思考点:77点
知識点:78点
表現点:75点
経験点:83点
総合点:85点
均衡(きんこう)点:7点

 


■思考語彙 20種 20個 (種類率100%) 77点
 しかし, 確か,、思う,。しかし,。だからこそ,。例えば,かによって,すると,そのため,だと,だろう,とらわれざる,と思う,と考える,に考える,の場合,を考える,思いがけざる,生きるため,行動によって,

■知識語彙 59種 103個 (種類率57%) 78点
一喜一憂,世間,以前,仲間,価値,信念,優先,努力,勉強,友達,名前,名言,問題,変化,大事,大切,学校,安全,安心,実感,左右,常識,平穏,平等,急速,想像,意味,挑戦,支配,文化,昔話,時代,期末,未来,桃太郎,権力,欲望,歴史,毎日,点数,物語,現代,現実,理解,目標,相手,社会,経験,結果,自分,行動,親孝行,誤解,責任,退治,過去,過程,重要,順位,

■表現語彙 104種 201個 (種類率52%) 75点
 確か,おじいさん,おばあさん,こと,これ,すべて,そのため,それ,ただ,たち,とき,どれ,の場合,もの,よう,キジ,テスト,パーソナリティ,一喜一憂,上,世間,中,人,人々,今,以前,仲間,価値,信念,優先,前,前向き,努力,勉強,友達,名前,名言,問題,在り方,変化,多く,夢,大事,大切,学校,安全,安心,実感,左右,常識,平穏,平等,急速,想像,意味,挑戦,支配,文化,昔話,時代,期末,未来,村,桃,桃太郎,様々,権力,欲望,歴史,毎日,気,気持ち,点,点数,物語,犬,猿,現代,現実,理解,生きるため,男の子,目,目標,相手,社会,私,経験,結果,考え,考え方,者,自分,行動,親孝行,観,誤解,責任,退治,過去,過程,重要,順位,鬼,

■経験語彙 43種 60個 (種類率72%) 83点
、思う,うる,しまう,せる,できる,とらわれる,と思う,と考える,に考える,られる,れる,を考える,出る,分かる,切り開く,創り出す,取り組める,取る,取れる,受け入れる,合う,合わせる,呼ぶ,守る,思いがける,思い出す,思い描く,招く,持つ,振り回す,振り返る,欠く,求める,沿う,生きる,生まれる,積み重ねる,築く,育てる,苦しめる,落ち込む,起こす,近づく,

■総合点 85点

■均衡点 7点
 

文化もパーソナリティも
   中2 あえもま(aemoma)  2026年2月2日

 私たちの支配者は過去の時代のように名前を持った権力者ではない。私たちの欲望は今の時代の価値観に左右されているのだ。文化もパーソナリティも、多くの場合少しずつ変化し、そして時には大きく急速に変化しうるものである。

 自分なりの信念を持ち、それに沿って生きることは意味がある。学校では、小テストや期末テストなど様々なテストがある。以前、私はテストの点数ばかりを気にして落ち込んでいた。点数が友達より低いと落ち込んだり、高いと安心したりと、結果に振り回されていた。しかし、思うような点が取れなかったとき、結果より過程が大事、という自分の考えを思い出した。「大切なのは順位ではなく、自分がどれだけ努力したかだ」と考えるようになった。そこで私は、点数に一喜一憂するのではなく、毎日こつこつ勉強を積み重ねることを目標にした。すると、すぐに結果が出なくても前向きな気持ちで取り組めるようになった。この経験から、自分の考えを大切にして行動することの意味を実感した。

 しかしその時代に合った考え方を受け入れて行動することも重要である。例えば、昔話の桃太郎だ。桃太郎は、桃から生まれた男の子が、おじいさん・おばあさんに育てられ、犬・猿・キジをきびだんごで仲間にし、村の人々を苦しめる鬼を退治するという物語である。桃太郎は、おじいさんやおばあさんへの親孝行をすることや、村の人々を守るという世間の価値観に従って行動した。その結果村が守られ、親孝行もできたのだ。もし、自分の安全だけを優先していたら、村は守られなかっただろう。この物語から分かるように、その時代の人々が大切にしていた考えを理解し、それに沿って行動することも、社会の中で生きる上で欠かせないのである。また、現代だと、ジェンダー平等のことがある。相手をなんと呼ぶかによって、思いがけず大きな問題を起こしてしまうことや、誤解を招いてしまうことがあるのだ。そのため、今の社会が大切にしている価値観を理解し、それに沿った行動を取ることが、平穏に生きるために求められているのである。

 確かに、自分の信念を持って生きることも、その時代の考え方に合わせて行動することも重要だが、最も大切なことは、目の前のことだけにとらわれず、これからの時代の価値観を自分たちで築いていくことだ。「想像できることは、すべて現実だ。」という名言があるように、人が思い描いた未来は、決してただの夢ではなく、行動によって現実へと近づいていくものである。これまでの歴史を振り返っても、新しい時代を切り開いてきたのは、今ある常識を受け入れるだけでなく、数多く想像し、挑戦してきた人たちだった。だからこそ私たちも、今のことだけを考えるのではなく、自分なりに考え、より良い未来の在り方を創り出していく責任があるのだと思う。