抽象的なテーマに正面から向き合い、最後は一段高い主題へまとめたとても完成度の高い意見文です。
<<え2015/325pみ>>
【総評】
四段落構成が明確で、「自分の価値観」と「時代の価値観」という二つの立場を丁寧に対比し、最後に「思いやり」というより高い視点で総合化できています。現代社会の例、昔話「桃太郎」、そしてマザー・テレサの名言と、実例の使い方も多様でバランスがよく、説得力があります。抽象的な導入から具体例へ、そして再び抽象へと戻る論の展開も非常に論理的です。
【段落ごとの講評】
第1段落:
文化や交換価値という高度な概念を用いて問題提起をしており、思考の深さが感じられます。社会構造という視点からテーマを提示している点は、中学二年生として非常に意欲的です。
第2段落:
「自分の価値観に従って生きること」の意義を、現代の若者の進路選択という具体例で説明しており、説得力があります。職業例を複数挙げることで、主張が現実に根差したものになっています。「最終的に進む道を決める基準は自分の内面にあるべきだ」というまとめも明確です。
第3段落:
昔話「桃太郎」を実例として用い、社会的価値観との調和の重要性を説明している点が課題にしっかり応えています。物語の内容を単なる紹介に終わらせず、「信頼」「協力」という概念に結びつけているところが優れています。
第4段落:
両立場を踏まえた上で「思いやり」という新たな主題へと総合化できています。これは単なる折衷ではなく、一段高い価値基準の提示になっています。マザー・テレサの名言を引用したことで、文章に重みと普遍性が加わりました。
【特に優れていた点】
・四段落構成が明確で論理の流れが整っていること
・現代社会の実例と昔話の実例をバランスよく用いていること
・対立する二つの意見を整理し、より高い主題へ総合化していること
・名言を効果的に引用していること
【考えを深めるための質問】
もし自分の価値観と社会の価値観が大きく対立したとき、あなたは思いやりをどのように具体的な行動として表しますか。
字数/基準字数:1344字/1200字
思考点:77点
知識点:94点
表現点:81点
経験点:95点
総合点:88点
均衡点:2点
■思考語彙 20種 24個 (種類率83%) 77点
確か,。しかし,。もちろん,。例えば,あるべき,からこそ,すぎれば,たから,だろう,といえ,と思う,と考える,と言える,ないから,は考える,も考える,価値こそ,力動によって,押し通せば,選ばざる,
■知識語彙 82種 142個 (種類率58%) 94点
一番,不安,主従,交換,人生,人間,仕事,他者,仲間,会社,価値,保護,信念,信頼,個人,個性,充実,共通,内面,円滑,判断,力動,協力,協調,反響,収入,周囲,地位,地域,基準,場面,大切,姿勢,安定,当時,必要,想像,意義,成果,技能,技術,支配,文化,日本,昔話,時代,最終,桃太郎,構造,権力,永遠,活動,活性,無視,理解,環境,目的,相手,社会,立場,簡単,約束事,納得,組織,職人,職業,自分,自律,自身,若者,行動,衝突,言葉,評価,調和,近年,退治,進路,配慮,重要,重視,関係,
■表現語彙 118種 222個 (種類率53%) 81点
確か,こと,それ,どちら,もの,よう,イラストレーター,コード,デザイナー,一番,不安,中,主従,交換,人,人生,人間,仕事,他者,仲間,会社,例,価値,保護,信念,信頼,個人,個性,充実,共通,内面,円滑,判断,力,力ずく,力動,化,協力,協調,反響,収入,周囲,員,地位,地域,基準,場面,大切,好き,姿,姿勢,安定,当時,必要,思いやり,性,想像,意義,成果,技能,技術,支配,文化,日本,昔話,時代,最終,桃太郎,構造,権力,気持ち,永遠,活動,活性,無視,犬,猿,理解,環境,的,目,目的,相手,社会,私,立場,簡単,約束事,納得,組織,考え,者,職,職人,職業,自分,自律,自身,若者,行動,衝突,観,言葉,評価,誰か,調和,軸,近年,退治,逆,進路,道,配慮,重要,重視,関係,際,鬼,
■経験語彙 51種 73個 (種類率70%) 95点
おる,しまう,すぎる,せる,つく,つくり出す,つながる,できる,といえ,と思う,と考える,と言える,は考える,もつ,も考える,られる,れる,傷つける,分け与える,助け合う,取り組む,受け入れる,合わせる,向かう,向ける,基づく,増える,広がる,強める,従う,得る,押し通す,持つ,暮らす,果たせる,決める,生かせる,生きる,生まれる,生み出す,生む,目指す,示す,突き進む,築く,続く,見つめる,述べる,送る,進む,選ぶ,
■総合点 88点
■均衡点 2点
人それぞれな価値観
中2 あえさみ(aesami)
2026年2月2日
文化もパーソナリティも、多くの場合すこしずつ変化し、そしてときには大きく急速に変化しうるものである。文化のコードは長年の間にひとりひとりの人間の安全と満足をもとめる欲望があつまって、暗黙の合意のうちにつくりあげられてきたと考えられがちである。。しかし、今日、あらゆる点において高度に統合的な組織性を強めた社会では、個人としての権力者ではなく、その構造的力動によって自律的につくり出されるより大きな交換価値こそが、文化のコードとして支配者の地位につくことになっている。
自分自身の価値観に従って生きることは大切だと思う。なぜなら、人は周囲に合わせるだけでは本当に納得した人生を送ることができないからだ。例えば近年、日本では安定した職業とされてきた会社員の道を選ばず、地域活性化や環境保護など自分の信念に基づいた活動を仕事にする若者が増えている。収入や評価の不安があっても、自分が大切だと考えることに取り組むことで社会に新しい価値を生み出している。イラストレーターやデザイナー、ゲームクリエイター、インフルエンサーなど、自分の個性や好きなことを生かせる職業を選ぶことが増えている。また技能を重視して職人や技術職を目指す人もいる。このような例から、自分の価値観に従って進路を選ぶ姿勢が広がっているといえる。このような姿は、自分の価値観を軸に行動することの意義を示していると言える。もちろん他者との協調も重要だが、最終的に進む道を決める基準は自分の内面にあるべきだ。自分の価値観を見つめ、それに従って生きることが充実した人生につながると思う。
その時代の価値観に合わせて行動することも大切だと思う。人は社会の中で生きており、周囲との調和を無視しては円滑に暮らすことができないからだ。このことは昔話「桃太郎」からも考えられる。桃太郎は鬼退治に向かう際、犬・猿・雉にきびだんごを分け与え、仲間として協力を得た。力ずくで従わせるのではなく、当時大切とされた助け合いや主従の関係を受け入れ、仲間と共に行動したからこそ目的を果たせたのである。もし自分の考えだけで突き進んでいたなら、大きな成果は得られなかっただろう。社会にはその時々の共通の価値観や約束事があり、それを理解して行動することで信頼や協力が生まれる。したがって、自分の考えを持つだけでなく、時代の価値観に目を向けて行動する姿勢も重要である。
確かに自分自身の価値観に従って生きることも、周囲の価値観に合わせて行動することもどちらも大切である。しかし一番重要なのは、他者への思いやりをもって行動することだと私は考える。人は社会の中で生きており、自分の考えだけを押し通せば衝突を生み、逆に周囲に合わせすぎれば誰かを傷つけてしまうこともある。そこで必要になるのが、相手の立場や気持ちを想像する姿勢である。マザー・テレサは「思いやりのある言葉は短く簡単だが、その反響は永遠に続く」と述べている。小さな配慮や優しい言葉は、人間関係を良くし社会を温かいものにする力を持つ。自分の価値観と周囲の価値観のどちらを選ぶ場面でも、相手への思いやりを基準に判断することが、よりよい社会を築くことにつながると考える。