本当に伝わってる?
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科学はまず物事を正しく記述することから始まると述べられている。私たちは普段、何気なく言葉を使っているが、その言葉の使い方によって物事の見え方が大きく変わるのだ。例えば、京都大学の霊長類研究所では、サルに番号ではなく名前をつけて研究したところ、一匹一匹のちがいが分かりやすくなり、観察がより正確になったという。名前をつけることで対象がはっきりし、より細かく記録できるようになったのだ。このことから、正確に記述することの大切さが分かるのだ。
理由は第一に、あいまいな言葉は誤解を生むからなのだ。特にLINEなどの文字だけのやり取りでは、相手の声のトーンや表情が分からない。そのため、同じ言葉でも受け取り方が変わってしまうことがある。例えば、「わかった」とだけ送られてきた場合、本当は普通の意味でも、怒っているように感じてしまう人もいる。実際、私も考えすぎてしまうことがあり、相手が短い文章で返してくると「怒っているのかな」と不安になることがある。しかし、相手はただ急いでいただけかもしれない。このように、文字だけの連絡では感情が十分に伝わらず、誤解が生まれやすいのだ。だからこそ、科学ではあいまいな表現を避け、できるだけ具体的に記述することが大切だといえるのだ。
その理由は第二に、具体的なデータを使うことで、より説得力が生まれるからなのだ。例えば、「最近はスマホを使う人が多い」と言うよりも、「総務省の調査では、10代のスマートフォン利用率は90%以上」と数字を示したほうが、よりはっきりと状況が伝わる。数字や記録は感覚ではなく事実として残るので、誰が読んでも同じように理解できるのだ。このように、正確な記述は人と人との共通の理解を作る役割をもっているのだ。
確かに、科学では中身が正しく、内容が充実していることが一番大切だという意見もあるだろう。実験結果やデータが正確でなければ、意味がないからだ。しかし、「雑草とは、まだ観察されていない植物のことである。」という言葉があるように、一見意味がないように見えるものにも価値があるのではないかと思う。私は、行間や余白のような部分は、ただの無駄ではなく、人の気持ちや考えを深く理解するために必要なものだと思う。たとえ直接書いていなくても、その裏にある気持ちを考えることができれば、人との関係もより良くなるはずだ。だから私は、言葉の内容だけでなく、その行間や余白にも目を向けることが大切だと考えるのだ。