恐れず挑戦する

   高1 ヨーヨ(waoho)  2026年2月3日

 旅行では案内書や人の評価に頼り過ぎると、安全ではあるが画一的な体験に終わりがちである。自分の目や足で土地を歩き、偶然の出会いや発見を大切にしてこそ、本当の旅の魅力や新しい感動を味わうことができる。既成の安全なやり方にとどまるのではなく、危険もあるが成長もある、自分らしいやり方で物事に取り組むべきである。

 そのための方法として第一に、失敗を恐れず、自分の判断で行動することが重要である。なぜなら、他者の基準に従うだけでは、自分の力の及ぶ範囲も限界も、実感として理解することができないからである。もちろん、挑戦には不安が伴う。しかし、「うまくいかないかもしれない」という予測だけで一歩を引いてしまえば、可能性そのものを閉ざしてしまうことになる。失敗とは単なる結果ではなく、次の選択をより確かなものにするための材料でもある。実際、私は高校一年生の京都研修旅行において、そのことを強く実感した。班別行動の時間に、私たちはそれぞれ行きたい店を出し合った。その中で、花をあしらった美しい水餅を提供する店に入ろうという案が出た。しかし、値段はやや高く、限られた予算の中で本当に入るべきかどうか、正直なところ迷いもあった。それでも、「この機会を逃したら二度と来られないかもしれない」という思いに背中を押され、入ることを決めたのである。実際に店に入ってみると、店内には羅生門の柱を支えていたとされる石や大正時代のガラスが大切に保存されており、店員の方が丁寧にその由来を説明してくれた。そして、運ばれてきた水餅は見た目の美しさだけでなく、味も上品で、確かに値段に見合うものであった。食べ終えたとき、私は「挑戦してよかった」と心から思った。つまり、少しの不安を乗り越えて自ら選択したからこそ、味覚だけでなく、歴史への実感という新たな発見までも得ることができたのである。

 第二に、社会全体が既成の枠にとらわれない挑戦を正当に評価する姿勢を持つことも不可欠である。個人が勇気を出して新しい方法を試みたとしても、それが「前例がない」という理由だけで否定されてしまえば、挑戦そのものが萎縮してしまう。常識は社会を安定させる一方で、ときに新しい可能性を抑え込んでしまう危険もはらんでいる。だからこそ、多様なやり方を認め、そこに潜む価値を見いだす視点が求められているのである。その具体例として、スティーブ・ジョブズが挙げられる。彼は一九七六年、スティーブ・ウォズニアックとともに自宅のガレージで事業を始めた。当初、その挑戦は決して主流ではなく、型破りな試みに過ぎなかった。しかし、一九八四年に発表された「Macintosh」は直感的な操作を可能にする設計によって注目を集め、さらに二〇〇七年に登場した「iPhone」は携帯電話の概念そのものを大きく変えた。もし社会が既存の常識だけを重視し、彼の発想を退けていたならば、現在の情報環境は大きく異なっていたであろう。彼の成功は、個人の挑戦とそれを受け止める社会の土壌とが結びついた結果なのである。

 確かに、安全で確実な道を選ぶことは安心につながる。しかし、「安全な選択は後悔を減らすが、挑戦した選択は自分を増やす」というように、結局のところ、私たちは既存の評価に依存するのではなく、自ら考え、試み、そして社会もまたそれを受け入れるという関係を築いていくべきなのではないだろうか。