裏での工夫
()
年月日
チョウチンアンコウの飼育はまだ実現できていない課題だが、その未解決の問題をたくさん工夫をして、実現しようと水族館は積極的に取り組んでいる。
この長文をわたしがよんでいると、後ろから母が、
「私たち、このお話に出てきた駿河湾の深海生物がいる水族館にも、江ノ島水族館にも行ったことがあるよ」
と教えてくれた。小学生になりたての頃、沼津港深海水族館という、深海のいきものばかりがいる水族館に行ったことがあったらしい。私はそのことを全く覚えていなかった。その時のことを母に聞くと、私は『わー。すごいなー。きれいだなー』くらいのことしか言っていなかったらしい。すごく工夫したり、飼育員さんが頑張っているのに、それだけで終わってしまうことにびっくりした。飼育員さんの働きはお客さんには気づかれないのだ。私が沼津港深海水族館について調べてみたところ、メンダコの飼育が発展したと書いてあった。当初、三日間しか生かすことができなかったメンダコだが、50日以上メンダコを水族館で育てることに成功したそうだ。それほど飼育期間が延びたのは、努力してメンダコにとって良い環境を作り上げたからだと説明していた。私はそのことを知らなかったし、それを知っていたのは、メンダコファンの人や、関心を持っている人だけだと思われる。ただ水族館に行くだけでは知ることができないかもしれない。もっとたくさんの人に、50日にもわたる長期飼育ができたことを、知ってもらうべきだと思う。
私の母は、金魚を飼っている。母は、金魚のために、水槽を毎週日曜日に掃除したり、環境を整えたりしている。私の家の金魚は、転覆病になりやすいため、母は水槽、ポンプ、砂利まで隅々のことに気を使っている。とても大変そうだ。私は金魚を飼うまで、金魚とは飼育しやすい魚で、まるでサボテンのように自己完結できるものかと思っていた。でも、金魚でさえ、これほどの手間が必要なのだから、水族館にいる魚はもっと難易度が高いのだろう。飼育員さんたちは、どのような思いで育てているのだろう。 また、私はこのような大変なことは水族館に限らないのではないかと感じた。私のクラスでは、担任が図画工作の担当なため、だまし絵というものを追求している。オリジナルアートを発見したり、書いたりするのだ。先日、だまし絵の面白さを多くの人に理解してもらうために、展示会を開いた。書くのだけは楽しかったが、運営側では、何をすればた学年の子供たちが喜んでくれるかなど考えることが多くあった。工夫したりしたところはたくさんあるが、お客さんたちはその苦労に気が付いていないように思える。運営側が頑張ったおかげでお客さんが楽しいのはうれしい。しかし、水族館員などの工夫に気が付いていない私がいえることではないが、工夫などに気が付いてほしいと感じてしまうのだ。
縁の下の力持ちということわざがあるように、私たちの『楽しい』と感じる心は、気づきにくい誰かの頑張りや努力から生まれてくるということが分かった。私はただ楽しいだけで終わってしまうことが多い。でも、そうではなく、ものをよく見て、じっくり楽しみ、支えてくれている人たちの気持ちまで受け取れるようにしたい。