得意なランニング
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年月日
「よし、次はランニング。」
と私ははしゃぎました。そう思うだけで気持ちがぱっと明るくなり、少し元気がわいてきます。たくさんある運動の中でも、私がいちばん好きなのは走ることです。特別な道具もいらず、自分の体ひとつで挑戦できるところも気に入っています。いつも学校の校庭やグラウンドで走っています。走り始めは体が軽く、足が自然に前へ前へと出ていきます。まるで地面に押し出されるような感覚です。でも時間がたつにつれて息がだんだん荒くなり、呼吸のリズムがくずれてきます。足も少しずつ重く感じ、体全体が疲れてくるのが分かります。それでも不思議と、走っている間は気持ちがすっきりしていきます。風がほおに当たる感じや、周りの景色が後ろへ流れていく様子を見ていると、学校の出来事や毎日の小さな悩みを忘れることができます。走る時間は、私にとって心を整える大切な時間です。スピードを上げるときは、まるでライオンのように力強く地面をけり、前へ突き進んでいる気持ちになります。自分の力を全部出し切るあの瞬間が私はいちばん好きで、もっと走りたいと思える理由の一つです。
体育では、二週間に一回長距離走があります。長い距離を走るのは決して楽ではありません。途中で足がじんじん痛くなったり、胸が苦しくなったりして、呼吸をするのも大変になります。もう止まりたいと心の中で何度も思います。それでも私は、ただゴールにたどり着くだけでは終わらせたくありません。毎回小さな目標を決めて、前より少しでも良い走りをすることを意識しています。四週間前よりタイムが速くなり自己ベストを更新できたときは、本当にうれしくて思わずはしゃいでしまいました。そのとき、努力はちゃんと自分に返ってくるんだと実感しました。最初に飛ばしすぎると後半が苦しくなるので、前半は落ち着いて走り最後に力を出せるようにペースを考えています。走ることは体力だけの勝負ではなく、どう走るかを考える力も必要だと分かりました。
ある日、母にランニングについてどう思うか聞いてみました。すると母は
「はははは。」
と苦笑いをしました。そして
「もう二度とやりたくないなあ。」
と顔をしかめました。母にとって走ることは、楽しいよりも苦しい気持ちのほうが大きいようです。母は少し走っただけで息が切れる長距離走は好きにはなれなかったそうです。その話を聞いて、私はとても驚きました。私にとっては気分転換になり前向きになれるランニングが、母にとってはつらいだけの運動だったのです。この違いから、同じスポーツでも人によって大きく違っていて向き不向きがあるということに気づきました。そして、自分が好きだと思えることがあるのはとても幸せなことだと感じました。
ランニングは体の強さだけでなく、気持ちの強さや考える力も必要な運動です。苦しくてつらい場面もありますが、続けることで少しずつ自分の成長を感じられるところが大きな魅力です。また、人によって向いていることは違うので、自分に合ったものを見つけることが大切だと思いました。私はこれからも目標を立て、走り方を工夫しながら練習を続けていきたいです。そして自分の限界までがんばろうと心の中で決めています。私は、走ることでいちばん身についたのは「あきらめない力」だと思います。苦しくなって足が止まりそうになるときもありますが、あと少しだけがんばろうと自分に言い聞かせながら走ってきました。その積み重ねが、自分の心を少しずつ強くしてくれたのだと思います。この力は、これからの自分にもきっと役立つはずです。勉強やほかのことでも思うようにいかないときがあるかもしれませんが、ランニングで学んだように努力を続けていけば、きっと乗りこえることができると思います。そして私は今、一マイルを最後まであきらめないように全力で走っているところです。