失敗は成功のもと

    ()  年月日

 わたしがこの本を読んでいちばんすごいなと思ったのは、失敗を成功に変えたところです。普通だったらなにも考えないで、古くなったばいようえきを捨ててしまいそうですが、今まで繰り返し研究や実験を重ねてきた努力が、パストゥールの直感をはたらかせたのだと思いました。

 わたしにもうっかり忘れてしまった話があります。二年生の時、学校の机の中に宿題を忘れてきてしまったことです。家に帰って宿題をやろうとランドセルをあけたら、宿題のドリルがありません。ごきげんなお母さんが、そばでおやつのじゅんびをしています。一度ランドセルをとじて、考えてみました。

「あれ?先生が丸付けをして返すのを忘れたんだっけ?」

もう一度あけて中身を全部確認しても、玄関に行って探してもどうしても見つかりません。

「あ!学校の机の中だ・・・」

そのしゅん間、まるで滝のように顔やわきの下から大量に汗がでた感じがしました。お母さんや先生にしかられると思って、こわくなったからです。ドリルを探している私を見て、お母さんはすぐに気づきました。私は小さい声で学校に忘れてきたことを正直に伝えました。そうしたら、お母さんは注意だけしてぜんぜん怒りませんでした。

 

 次の日の朝、いつもは楽しみなのに、学校に行くのが少しだけいやでした。

「みんなの前で先生にしかられたらいやだなー」とお母さんに言ったら、

「帰ったら先生になんてしかられたか教えてね。」と笑いながら手をふっていました。お母さんはわたしの不幸を楽しんでいるんだと思いました。

学校に着いて机の中を確認すると、やっぱりきのうの宿題がありました。すぐに連絡帳に赤えんぴつで「宿題を忘れました」と書いて、連絡帳を持って先生に言いに行きました。これからみんなの前で怒られるかもしれないと思うと、心臓がバクバクしたけれど、あきらめがついたので、はっきり伝えました。

「先生、きのう宿題を学校に忘れてしまいました。今日中に終わらせます。ごめんなさい。」

「はい、いいですよ。連絡帳にまで書いてえらかったね。」

先生に怒られると思っていたけれど、ぎゃくにほめられたのでびっくりしました。わたしもパストゥールみたいに、失敗から「あやまりの術」を大発見したのです。この「あやまりの術」は、忘れ物をしたクラスのみんなを救っています。忘れ物をしたお友達が、先生に伝えるのをこわがってかくそうとしていたら、悪い例と良い例を教えて先生のところへ途中まで一緒に行ってあげます。そうすると、みんなびっくりしてもどってきます。

「先生に、「正直に言いに来てえらいね」とほめられちゃった。かくさないでよかった!」

 と、みんなうれしそうにするので、わたしもうれしい気持ちになりました。

 

 予防といえば、私は0歳の歯が生える前から歯医者さんに通っています。歯医者さんでは、椅子に座る練習から始まって、歯磨きのやり方や正しい姿勢、からだにいい食べ物などを教えてもらっています。歯医者さんが怖いという友達もたくさんいますが、小さいころから通っているのでこわくないし、行くのが楽しみです。おかげでわたしはむし歯ゼロです。

 パストゥールのぐうぜんの発見はきせきではなく、努力の積み重ねによって発見されたのだと思います。わたしも失敗は少しこわいけど、成功するためのラッキーなものと思えるようになりました。