緊張

    ()  年月日

 「ピー」

「お願いします。」

バレー試合が始まった。

 私は去年、新人戦の県大会の時にレギュラーでバレーの試合に出た。わたしたちは県大会一日目の二日目にいけるかどうかの試合をしていた。三セットマッチで一セット目はわたしたちがとった。二セット目のことだ。二セット目の十九点、終盤で私のサーブが回ってきた。サーブは敵からも味方からも攻撃されないから自分との戦いになる。だからとても緊張するし自分の実力を知ることになる。そのサーブは入って点は入ったが、その次のサーブでミスをしてしまった。先輩も同級生も慰めてくれたがとても悔しかった。その五点ぐらいどっちも点が入り、ラリーが続いた。ラリーが続くとスパイクがバンバン私の方に来た。わたしは粘りに粘って点を取った。三十対三十になった。そうすると相手のサーブから始まり相手がミスをしてわたしたちは盛大に喜んだ。わたしたちの番のサーブがエースだったからだ。エースに

「託したぞ。」

とキレッキレにふざけながら言うと、エースが

「おう、まかせとけ」

と笑いながらキレッキレに返してくれた。サーブが始まりエースは一点を取ってくれたが、相手のスパイクで決められた。後一点になった。次はチームのキャプテンでサーブはジャンプサーブで期待ができた。一点を決めてくれてもう一本はコートに入っただけだったがこっちのコートにチャンスボースでかえってきて、エースにトスが上がると

「ドカン」

と音を鳴らして、決めてくれた。これで34対32ではらはらドキドキの試合が終わった。監督から

「よく頑張ったな。」

と全員にほめてくれた。

 母に習っていたピアノの発表会のことについて聞いてみた。母は大人になってからもピアノに習い始め、初めての発表会で「雨だれ」という曲を弾いた。とてもきれいだった。私は仕事があるのにどうしてそんなにうまく弾けるのか聞くと仕事が終わって空いた時間を見つけて練習しているらしい。良くそんな根性があるなと思った。発表会当日、少し音を間違えてしまったり緊張もしたけどきれいに弾けたし達成感もあったらしい。運動会のリレーのことも聞いた。母は運動が苦手で運動の中でもリレーが特に苦手だったらしい。本番はすごく緊張したけど、一生懸命走り、頑張ったんだよと教えてくれた。大人になっても緊張したりするんだなと思ったし、苦手なものの発表が緊張するのは共感した。

 緊張とは人間にとって、大人でも子どもでもすることである。これから大きな緊張の場面に立ったとき、男の子が言っていたとおり、受け止めて頑張りたい。緊張すると、時には恥ずかしい失敗、時にはいつもよりいい結果が出たりするものである。

「ピー」

「ありがとうございました。」

34対32の白熱した公式戦は幕を閉じた。