思い込みに注意!
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月ができた原因について昔は、進化論で有名なダーウィンの息子のジョージ・ダーウィンという人が考え出した説が学会で認められていた。しかし、ダーウィンの説ではなく、地球のできるときに同じような現象で地球と一緒になってできたものだという説が、今日、定説となって、月は地球の兄弟だと考えられるようになったわけである。だが、こういった学説も月ロケットで人間が月から石のサンプルを持ち帰ったり、ロケットの観測機が火星や土星まで飛んで行って、情報を送ってきたりすると、古い説では解釈が付かないことだらけで、また、いずれ新しい学説が誕生するわけだ。古いものにとらわれずに新しい見方をする、あるいは逆転の発想という言葉があるが、そういう考え方をしていると、案外そこから面白い発展が起こる。こだわらない自由な心で科学を論じるというのも一つの進歩の道だといえるわけだ。
今年、五年生の社会で、興味深いことを習った。私の中で特に心に残ったのは、マングースと公害についてだ。奄美大島に人間によって『ハブの毒に耐性があるから』という理由でマングースは連れてこられたが、結果的にハブは夜行性でマングースは昼行性で、出会うことはなく、特別天然記念物で絶滅危惧種でもあるアマミノクロウサギを食べてしまった。それで、人間に捕獲され、今では奄美大島からは根絶されたが、マングースがかわいそうだと思った。当時の環境省の人々や科学者がわざとやったわけではきっとないのだろう。だから、もっと森と同じ環境を作り、検査することが必要だったと感じた。また、郊外についての授業では、四大公害病について学習し、特に私は『水俣病』について調べた。当時良いといわれていたメチル水銀という稲のイモチ病をふせげるものが原因でおこってしまったらしい。稲を守ってくれるから、人間にとっても良いものだと勝手に解釈してしまったのが要因だと思われる。母にそのことを伝えると、
「私たちが安全だと思っている絵具とかも、実は危ない物質が入っているのかもしれないんだよ。安全だと思ってるものが、実は危ないとか結構あるかもね。」
と言われた。それを聞いて、私はとても怖くなった。昔のことだと思っていた公害も、いつ起こるかわからない、私たちの生活にはこういった危険と隣り合わせになっているのである。奄美大島のマングースについても、公害病である水俣病についても、共通するポイントは、害がないに違いないと思い込んでしまったことである。それがなければ、悪いことが発見できたに違いない。
母から聞いた話だが私が一年生の時に、当時飼っていたうさぎの小麦ちゃんが元気がないということに気が付いたらしい。父に相談すると、父は
「もう九歳でお年寄りだし、冬だからじゃない?」
と言ったそうだ。それを聞いた母は納得し、それ以上追求したり調べたりしなかったらしい。しかし、それが原因か、小麦ちゃんは急に亡くなってしまったと、後悔しているといっていた。『お年寄り』と言う理由で自分の中で勝手に完結しないで、実際はどうなのか資料等を見て突き止めれば、死ななかったのではないかと思った。でも、私が母でも、父のいうことに納得してしまったに違いない。
信じる者は救われるということわざがあるが、自分の中で答えが出ても、仮説で満足しないで、実際はどうなのか疑ったり、『こうにちがいない』と確信しないで、つねに疑問を持つことがたいせつだと分かった。