自然と安全

    ()  年月日

 私が市場へ行く道は、いかにも自然発祥的な細い優しい道だ。家と家の間に作られた人間の踏み鳴らした道だ。ところが、その道は最近アスファルトが敷かれてしまった。道には色々なものがあった。しゃれた石、虫の死骸、雑草の可憐な花、ラムネ瓶の破片、石炭のかけら、鳥の羽。そんなものにいちいち心を止めながら、ゆっくり子供は楽しみながら歩くのであった。舗装された道にはそんな、手に取りたいようなものは何もないのだ。道が一番道らしいのは、人間の暮らしをあたたかに支え、色々なものを発見することのできる踏みしめられた道である。

 私の周りの道の大半はアスファルトでできている。そのため、あまり土の道に触れあったことがない。登校するときも、あまり道には干渉せず、いつも通りに歩いていく。先日、山登りをしたのだが、その道はまだできたてだったようで、舗装されていなかった。その日の前に雨が降っていてぬかるんでいて滑りやすかったが、力強く立っている木や美しく彩っている花が綺麗だった。もし、安全面を考慮するのなら舗装するべきだが、私達は「山」を見に来ているのだから息抜きのためには舗装せずにありのままを残しておく方が登山客には好感度は高い。だからといって安全面を捨てる訳にもいかない。したがって、すべてを舗装するのではなく、危険な場所だけを整備するなど、必要最低限の工事にとどめるべきだ。そうすることで、安全と自然の良さの両方を守ることができると考える。

 ところで、舗装された道と自然を両立する道があることをご存知だろうか。緑化舗装という。アスファルトやコンクリートだけじゃなくて、すき間に芝生や草花を育てる舗装のことを指す。イメージとしては、「地面が全部灰色じゃなくて、ところどころ緑が見えてる道」という感じである。メリットとしては、自然を感じられる、見た目がきれい・やさしい印象

、気温の上昇をおさえる、水はけがよくなるなどがある。ここまで聞くと、悪いことなしですべての道をこれにしてしまえばよいと考えてしまうがもちろんデメリットもある。一番のデメリットは踏まれて傷つきやすいので手入れが大変ということだ。手入れには莫大なコストがかかる。そのため、昔の国土交通省の調査では、道路全体の「緑化率」=樹木・緑がある道路の割合は全国平均で約8.7%程度という時期もあったそうだ。ちなみに、調査は平成11年度のデータだ。これでは都会はいいかもしれないが、地方では負担に耐えられないだろう。そのためいい案だが、あまり普及されていない。

 コストもかからずに自然と安全を守るにはどうすればいいのだろうか。私は、危険なところだけを舗装することが大事だと思う。そうすることで、登山客の安全を確保しながら、山の自然な景観をそのまま残すことができるからだ。また、アスファルトにされるのは、土の道を作って草や花が生い茂っていても踏み荒らされる危険性があるからだ。そのため、私達はもっと自然を大切にすることができたら土の道を復活するのかもしれない。