生みの苦しみ

   小5 あえたし(aetasi)  2026年3月4日

まったく新しいすばらしいものをうみだす「創造」の秘密はどこにあるのか。人間は何もないところから生み出すのではなく、そのもとになるものがあるのだ。それまであったものをいろいろ組み合わせて、新しい組み合わせの中から美しいもの、心にうったえるもの、正しく自然を説明できるものを選びだし、世の中の人たちがその価値を認めたものが創造となるのだ。しかし、創造した本人は、最初の試みと最終の成果との間があまりに隔たっているので、どうやって創造されたかを思い出せず、突然ひらめいたかのように創造が起こったと考えてしまうことがある。とにかく試してみて繰り返していくことが創造にたどりつくかどうかの境目となる。ぼくがこの話を読んで印象に残ったことは、創造とは今まであったこと新たに組み合わせたり変化させることにより生まれるものだということだ。

ぼくは探求学習のクラスで、建築模型を作ったことがある。ある日、先生は「今日はみんな建築模型を作るぞ。自分で夢の家の設計図を書いて、模型にしてみよう」とぼくたちに色々な特別な家を見せてくれた。ピラミッドのような家、ななめな家などだ。ぼくは最初、家に挑戦した。しかし、どうやって設計しても、やはり普通の家のようになってしまった。ぼくは、家をあきらめ、大好きで、よく行く博物館を設計することにした。

建築の一番目立つところを設計している時、マグネットブロックで多面体を作ったことを思い出した。まずぼくは、設計図をかいてみた。多面体は目立つ入口に置くことにした。そして実際にスチレンボードで模型を作ってみた。想像していたのとは違って、多面体がドアをふさいでしまった。そこで予定変更、ぼくは二階に昆虫室を作った。森のような部屋に昆虫が自由に飛び、自然を体験することができるのだ。そして天井に多面体を置いて、そこから光がさしこむのだ。しかし、多面体の素材が問題になった。まずぼくはプラスチック板で作ってみた。しかしプラスチック板は厚くて硬く、全く切れなかった。しかもプラスチック板の切り口は刃物のようで危険だった。次にぼくはラップを重ねて「ラップ板」を作った。しかしラップはやわらかすぎて、形がくずれてしまった。ラップはしわしわで光に波のような影ができてしまった。ある時、ぼくはお母さんがラミネートで書類を補強しているのを見た。透明で形を保つほどの硬さはあるが、曲げられるほど軟らかい。完璧な素材だ。最初は難しく完成するか心配したけれど、最後には最高の夢の博物館が誕生した。ぼくはこの博物館をピカリン博物館と名付けた。中に入った人がピカリンと興味の種が輝くようにと願って。

 お父さんが好きな発明家の話をしてくれた。Macなどの新しいコンピューターやiPhone(スマートフォン)を世の中に広めたスティーブ・ジョブズだ。お父さんは、スティーブ・ジョブズは自分のアイデアが理想の形になるまで妥協せずに試行錯誤し、世の中に生み出したところを尊敬していると教えてくれた。ジョブズは「誰でも直感的に使える、もっと簡単で美しいコンピューターを作りたい」というアイデアを持っていました。デザインや操作性にこだわり、何度もやり直す努力を惜しまなかった。そのせいで、会社内で意見がぶつかったり、会社を追い出されることもあったほどだ。またかつてあった電話、インターネット、音楽プレーヤー、カメラなどを組み合わせることで、今までになかったスマートフォン(iPhone)を作り出したことでも有名だ。もしぼくがスティーブ・ジョブズだったら意見がぶつかったり、会社でくびにされたりしたら、あきらめてしまうから、スティーブ・ジョブズは尊敬できるなと思った。

 「生みの苦しみ」という言葉のとおり、頭に思い浮かんだアイデアを形にし実現させることは難しい。しかしそれこそが「創造」であり、我々は試行錯誤しながら失敗や挑戦を重ね実現していくのだと分かった。