多角的に見る
中1 あさゆと(asayuto)
2026年4月4日
私たちは普段からコインを丸い物とみなしているが、それは決してビー玉のような球形ではなく、円盤型のものであることを誰もが知っている。コインは自然に安定しやすい姿勢で置かれるため、その状態から円形として認識されるのである。しかし、水平方向から見れば薄い長方形のようにも見える。それは誰もが分かっているはずなのに、「コインは薄い長方形だ」と言うと、どこか違和感がある。
このように、物事は見る視点によって違って見える。文学作品などで使われるレトリックとは、想像力を働かせて物事を多角的に表現する技術である。レトリック感覚は新しい発見をするために欠かせないものであり、人を理解するうえでも必要な力だと思う。私は、物事を多角的に見ることは大切だと考える。その理由は二つある。
一つ目は、自分の考えの偏りに気づき、よりよい判断ができるようになるからだ。たとえば、友達が遅れたとき、最初は「だらしない」と決めつけてしまうことがある。しかし事情を聞いてみると、家庭の事情やトラブルがあったと分かることもある。このように考えることで、自分の思い込みに気づき、次からは相手の立場や状況を考えて行動できるようになると思う。
二つ目は、多角的に物事を見ることで、自分にはなかった考えや価値観を知ることができ、発想力を高められるからだ。たとえば、グループで意見を出し合うとき、一人では思いつかなかったアイデアを他の人から得ることができる。それぞれの考えを組み合わせることで、よりよい案を生み出すことにつながると思う。
一方で、物事を一面的に見たほうがよいという意見もある。一つの考えを深く掘り下げることができるという良さもあるからだ。しかし、「物事はそれ自体ではなく、どう見るかで決まる」という言葉があるように、多角的に見なければ気づけないこともある。以上のことから、物事を多角的に見ることは、よりよい判断や豊かな発想につながる大切な力だと思う。