難しいテーマに正面から向き合い、自分の言葉で考えようとしている姿勢がとても印象的です。
<<え2019/86jみ>>
【総評】
この作文の最も大きな良さは、「思考の深さ」です。脳死という高度で抽象的なテーマに対して、「技術に見合う精神が必要だ」という主題を据え、自分なりの方法を具体的に考えようとしている点が優れています。特に、個人的な体験と社会的な事例を組み合わせて論を展開しているため、内容に厚みが生まれています。未完成ながらも、自分の中で問いを立て、それに向き合おうとする真剣な姿勢がしっかりと伝わってきます。
【段落ごとの講評】
第1段落:課題文の要約と主題提示が的確に行われています。脳死の問題点を整理したうえで、「技術の進歩に見合う精神を持つべきだ」という当為の主題を明確に打ち出せており、意見文の導入として非常に完成度が高いです。抽象的な内容をしっかり理解していることが伝わります。
第2段落:第一の方法として、自分自身の体験をもとに「現実に向き合うこと」を具体的に説明できています。スクリーンタイムの話を通して、「問題から目を逸らすこと」と「向き合うこと」の対比がはっきりしており、説得力があります。また、物語の一節を引用して考えを広げている点も、思考の深まりを感じさせます。
第3段落:第二の方法として、社会的な事例を用いながら「議論の必要性」を述べている点が優れています。死刑囚の表現展という具体例を通して、多様な意見が存在することを実感として捉えており、「だからこそ議論が必要だ」という論理の流れが明確です。個人の考えから社会的視点へと広がっている点がとても良いです。
第4段落:反対意見への理解を示そうとしている構成はとても良いです。ここに続く言葉として、自分なりの「技術と人間の関係」を言い切る表現を加えることで、主題をより印象的にまとめることができます。特に「〇〇とはAではなくBである」という形で、自分の考えを一段抽象化すると、締めくくりがぐっと引き締まります。
【考えを深めるための質問】
「技術に見合う精神が必要だ」と述べていますが、その「精神」とは具体的にどのような力や態度だと考えますか。また、それは日常のどのような場面で表れると思いますか。
字数/基準字数:1132字/600字
思考点:82点
知識点:87点
表現点:90点
経験点:83点
総合点:92点
均衡点:7点
■思考語彙 22種 24個 (種類率92%) 82点
しかし, つまり, 確か, 第,。しかし,。だから,。だからこそ,」によって,いくべき,いるから,すると,せざる,そのため,として第,と思う,ないため,について考える,始めるべき,持つべき,治療にとって,生み出すから,逸らさざる,
■知識語彙 72種 103個 (種類率70%) 87点
中間,人格,人生,人間,以上,作品,個性,停止,出発,利益,制度,加盟,印象,収監,問題,国内,国連,執行,大事,大勢,展覧,廃止,心臓,思考,意見,意識,技術,拘束,拘置,支持,方法,日本,是非,来場,構図,模索,死刑,段階,決定的,決議,治療,物語,現実,知識,破壊,確認,社会,移植,精神,結局,絵画,総会,脳死,自分,自明,自身,苦労,表現,規定,視野,解放,解決,解答,言葉,記事,議論,資材,賛同,身体,身勝手,転化,進歩,
■表現語彙 137種 206個 (種類率67%) 90点
確か,いつ,がち,きっかけ,こと,これ,さまざま,そう,そのため,それ,それぞれ,たち,ところ,どれ,ないため,なか,ほう,もの,よう,アメリカ,スクリーン,タイム,ネット,一,一つ,中間,二,人,人格,人生,人間,以上,会,体,作品,使い,個性,停止,出どころ,出発,分の,利益,制度,前,加盟,化,印象,収監,問題,囚,国,国内,国連,執行,声,大事,大勢,女の子,子ども,展,展覧,年,廃止,当たり前,後々,心臓,思い,思考,性,悩み,意見,意識,我々,所,技術,拘束,拘置,支持,方,方法,日本,是非,来場,案,構図,模索,死,死刑,段階,気,気持ち,決定的,決議,治療,点,物語,現実,的,目,知識,破壊,確認,社会,私,移植,策,精神,結局,絵画,総会,者,脳,脳死,自分,自明,自身,色,花,苦労,表現,規定,視野,解放,解決,解答,言葉,記事,訳,議論,資材,賛同,身体,身勝手,転化,進歩,道,銃,
■経験語彙 43種 56個 (種類率77%) 83点
かねる,くれる,すぎる,せる,そくす,ついていける,と思う,について考える,みなす,られる,れる,償う,入れる,出会う,向き合う,始める,役立つ,思い付く,感じる,持つ,探す,描く,止まる,止める,歩む,求める,満たす,生きる,生み出す,疲れる,目指す,続ける,行う,見合う,訪れる,調べる,責める,走る,踏まえる,逃げる,逸らす,違う,開ける,
■総合点 92点
■均衡点 7点
技術の進歩 未完成
高1 あおさみ(aosami)
2026年4月2日
脳死が心臓死と決定的に違うのは、「中間的身体」を生み出すからである。移植治療にとっては、訪れる死を確認していたのでは遅く、脳死を人の死とみなし、その段階で身体を人格性の拘束から解放することにする。だが、「みなしの死」によって、脳死身体の「資材」化への道が開けることになり、それは役立たない自明の死を、人間の利益にそくして人間が規定する「役立つ死」へと転化することである。
我々は、技術の進歩に見合うだけの精神を持つべきだ。
そのための方法として第一に、現実から目を逸らさず、問題点に向き合うことだ。
私自身の悩みの一つにスクリーンタイムが長すぎることがある。疲れたり、逃げたくなったりすると、とりあえず思考が止まらせてくれるネットへ走る。脳や体に良くないと思っても、それが解決策な気がして止められない。しかし、結局は問題が解決せず後々苦労することになる。だから私は、現実を見て問題点に向き合うことが大事だと思う。「花の子どもたち」という物語で行われた銃についての議論のなかで、ある女の子が「銃の是非を議論するのではなく、現実として今アメリカは銃社会であるというところから出発したほうが良い」といっていた。
つまり、スクリーンタイムが長いことを悪いと責めるよりも、満たされない気持ちの出どころを探すところから始めるべきだという訳である。
いつまでも目を逸らし続けていたら、自分自身の破壊となりかねないため、自分と向き合うところから始めたいと思った。
第二の方法として、大勢で議論することだ。この前、ふらふらと記事を見ていたら「死刑囚表現展」というものと出会った。これは、日本国内の拘置所に収監されている死刑囚たちが描いた絵画の展覧会である。死刑制度について国連は廃止を目指し、2024年の国連総会では「加盟国3分の2以上が、死刑廃止を視野に入れた死刑執行の停止を求める決議案を支持した」そうだ。
この知識を踏まえて調べてみた絵画たちはどれも個性的で、私には到底思い付かないような構図、色使いが印象的だった。また来場者の声はさまざまだったのも興味深い。作品を見て、身勝手だと感じた人、生きて償うという思いに賛同した人、死刑制度について考えるきっかけになった人。同じ絵画を見ても感じることはさまざまであった。私たちはそれぞれ違う人生を歩んできているから意見が違って当たり前だ。だからこそ大勢で議論しさまざまな意見に対する解答を模索していくべきである。
確かに、技術の進歩は目覚ましく、人間の意識の方がついていけなくなりがちだ。
しかし、「」という言葉があるように、