ゴールのない世界
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年月日
「よっし」
ぼくは、喜んでいる。なぜならプロ野球チップスのサインカードが当たったからである。それだけではない、二〇二五年の日本シリーズを戦った阪神タイガース所属の佐藤輝明選手と福岡ソフトバンクホークスの牧原大成のサインだったのである。それに両選手とも背番号が8番だったのだ。プロ野球チップスを買ってサインカードが当たる確率は約十五%と言われているのでぼくは、「幸運」を呼び込む能力の持ち主ではないかと感じた。
サインカードを集め始めた理由は、野球でトスチームだった頃のキャプテン、副キャプテンがサインカードを集めていて、ぼくが好きな松本剛選手や万波中正選手、新庄剛志監督のカードを持っていたので
「ぼくがあのカードを持っていれば人気者になれるのではないか」
と小さい頭で考えた。ぼくの頭の中には、カードを持っていればキャプテンや副キャプテンのように人気者になれるのではないかという、アホらしい考えがあったのではないかと思った。ぼくが、サインカードを集めていてたくさんの利点があると思った。その中で、ぼくが一番の利点だと思ったのは、ぼくも相手も得をするトレードをすることで、互いにモチベーション向上することができることである。
いとこに聞いた話だ。「シール帳を始めたきっかけは?」と聞くとSNSで流行っていたからだと話していた。「気に入っているシールは?」と聞いてみるとリンゴのボンボンドロップシールがお気に入りで、五百円と高い値段だが「かわいい」と思えば、本当は五百円以上の価値があると感じることができるので集めていると笑顔で話していた。最後に、シールを見ると気持ちが明るくなり、集めることへのモチベーションも上がる。また、友達と見せ合いながら、お互いの好きなシールを尊重し合いシールを交換するところも魅力だと思うと話してくれた。ぼくは、この話を聞いてシールを集めている人は、シール一つ一つに、感謝していることが分かった。
「無限大」という言葉があるように、人間にとって「物を集める」ということは、終わりのない世界に入り込むことなのだと思った。だからこそ、人は夢中になり、また新しい物を集めたくなるのではないだろうか。