オノマトペを「言葉では言い表せないものを伝える表現」として捉え(とらえ)ているところに、あなたらしい深い視点を感じました。

<<え2010/21み>>

【総評】
 この作文の一番の良さは、「言葉の力」について自分自身の体験と結びつけながら考えているところです。特に、抽象(ちゅうしょう)的な言葉だけでは伝えきれないものがあるという考えを、自分の読書体験や保育園での経験を通して具体的に説明できていました。課題文を踏まえ(ふまえ)ながらも、「豊かな表現を大切にする生き方をしたい」という自分自身の生き方の主題へと発展させている点に、中学三年生らしい思考の深まりがあります。また、「銀河鉄道の夜」の例や職場体験の実例によって、意見に説得力が生まれていました。理性的な言葉の必要性にも触れ(ふれ)たうえで、自分の考えをまとめている構成もとても安定しています。

【段落ごとの講評】
第1段落:課題文の内容を整理しながら、「言葉では表現しきれないものがある」という核心(かくしん)をしっかり捉え(とらえ)られています。特に、オノマトペを「音楽」にたとえて説明している部分を受け止め、自分の生き方の主題へつなげている流れが自然でした。「豊かな表現を大切にする生き方をしたい」という結びには、自分の考えがはっきり表れています。

第2段落:第一の方法として「本を読むこと」を挙げ、その理由を具体例で説明できているところがよいです。特に、『銀河鉄道の夜』の表現を実際に引用しているため、説得力が高まりました。作品の中のオノマトペに注目し、「豊かな表現を使うための第一歩」とまとめたところに、読書から学ぼうとする姿勢が感じられます。

第3段落:職場体験という自分自身の経験を使っているため、文章に強い実感があります。二歳児(さいじ)との会話の難しさから、実際にオノマトペを使って通じ合えた喜びまでが丁寧(ていねい)に書かれていて、とても印象的でした。また、「百聞は一見に如か(しか)ず」ということわざを自然に取り入れ、学んだことを実践(じっせん)する大切さにつなげている点も工夫されています。

第4段落:反対意見への理解を示しながら、自分の主張を深めているところが優れています。「50mmの雨」と「ザーザー降っている」を比較(ひかく)した例は、とてもわかりやすく、理性的な表現と感覚的な表現の違い(ちがい)が伝わってきました。また、『全てに効くという薬は、何にも、たいして効かない。』という名言を引用することで、「正確さだけではない言葉の価値」を印象的にまとめられています。最後を、自分自身のこれからの生き方へ結びつけた締めくくり(しめくくり)もよかったです。

【考えを深めるための質問】
 もし日本語のオノマトペを外国の人に説明するとしたら、あなたならどんな場面や体験を使って、その面白さを伝えたいですか。

字数/基準字数:1248字/600字
思考点:82点
知識点:81点
表現点:78点
経験点:66点
総合点:80点
均衡(きんこう)点:4点

 


■思考語彙 22種 28個 (種類率79%) 82点
n確か,、いわば,、第,。しかし,。例えば,あれば,からこそ,すべき,するから,そのため,たため,た場合,だろう,として第,と思う,ないから,ないと,みると,使うため,如かざる,送るため,限らざる,

■知識語彙 63種 96個 (種類率66%) 81点
一番,一見,不思議,世界,予報,事前,事実,人生,人間,以上,以外,会話,伝達,体験,保育園,利用,名言,向上,困難,場面,大事,大切,天気,子供,学習,宮沢,性格,意味,感覚,抽象,担当,採用,擬声語,擬態語,擬音,文化,方法,日常,正確,歳児,活用,理性,理解,異質,発揮,百聞,第一歩,経験,職場,行動,表現,解説,言葉,言語,語彙,賢治,重要,鉄道,銀河,限界,音楽,領域,風土,

■表現語彙 111種 202個 (種類率55%) 78点
n確か,いろいろ,こと,ことわざ,さ,しら,すべて,そのため,それ,たくさん,たため,たち,た場合,とき,なか,もの,よう,イメージ,オノマトペ,一,一番,一見,不思議,世界,中,予報,事前,事実,二,人,人生,人間,他,以上,以外,会話,伝達,体験,何,使うため,保育園,全て,別,利用,力,名言,向上,困難,場面,夜,大事,大切,天の川,天気,好き,子供,学習,宮沢,性,性格,意味,感覚,抽象,担当,採用,擬声語,擬態語,擬音,文化,方,方法,日常,本,次,正確,歳児,水の泡,活用,理性,理解,生き方,異質,発揮,百聞,的,私,第一歩,経験,職場,薬,行動,表現,解説,言葉,言語,語,語彙,豊か,賢治,送るため,重要,鉄道,銀河,限界,雨,音,音楽,響き,領域,風土,mm,

■経験語彙 31種 56個 (種類率55%) 66点
しまう,てる,できる,と思う,もつ,られる,れる,わかる,与える,伝える,住む,使う,使える,効く,合える,如く,学ぶ,尽くせる,得る,活かす,流れる,移す,考え出す,言い表せる,話す,読む,載る,送る,通じる,降る,限る,

■総合点 80点

■均衡点 4点
 

豊かな表現
   中3 あかけさ(akakesa)  2026年5月1日

 日本語には、多彩な水の表現があるのだが、こうしたオノマトペは、同質社会でこそ微妙な伝達の機能を発揮できるが、異質な風土異質な文化のなかに住む人にはさっぱり通じない。なぜなら、擬声語、擬態語というのは、あくまで感覚的な言語であって、言語の重要な性格である抽象性をもたないからだ。オノマトペは、いわば音楽なのであり、その意味を伝えることのむずかしさは音楽の与えるイメージを言語で解説する困難さと同じだといってよい。しかし、言語がその抽象力をもって伝達し得る領域には限界がある。もし言語がこの世界の全てを表現し尽くせるものなら、言葉さえあれば、何もかも理解できてしまうだろう。しかし、そうはいかない。そうはいかないからこそ、言葉では言い表せない別の表現を、人間は考え出してきたのだ。このことを通して、私は擬声語などの豊かな表現を大切にする生き方をしたい。

そのための方法として第一に、本をたくさん読むことだ。なぜなら、本を読むことで語彙力や表現力が向上するからだ。私は本を読むことが好きだ。その読んだ本の中でも、特に豊かな表現が載っていた本がある。例えば、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」という本では、不思議な響きのオノマトペである「ドッテテ、ドッテテ」や、天の川が流れている音である「しらしら」という擬声語が採用されているのだ。擬声語以外にも、「きーん」や「どててどてて」などの擬音語が活用されている場面も多くある。この本に限らず、いろいろな本で、他にも豊かな表現がたくさん使われている。そのため、本をたくさん読むということは豊かな表現を使うための第一歩なのではないだろうか。

次に、第二の方法として、擬声語や擬音語をたくさん使うことだ。本ばかり読んでいて、実際の日常会話で表現を使うことをしないと、学んだことがすべて水の泡になってしまう。「百聞は一見に如かず」ということわざもあるように、行動に移すことが一番大切なのだ。私も、職場体験で保育園に行ったことがある。私は二歳児を担当したいたため、いつも話している言葉が使えなかった。そのため、私は事前学習でオノマトペについて学んでいた。実際に擬声語を子供に話してみると、会話が通じたのだ。そのときは嬉しくてたまらなかった。この経験を活かし、これからもオノマトペについてもっと学ぶことで、子供たちと通じ合えると思った。このように、実際に擬声語や擬音語を利用することが大事なのだ。

確かに、抽象性のある理性的な言葉の方が事実をより正確に伝えることができる。天気予報で雨だった場合、ザーザー降っている、と言うより、50mmの雨が降っていると伝えられた方がはっきりしていてわかりやすい。しかし、『全てに効くという薬は、何にも、たいして効かない。』という名言があるように、それ以上に豊かな表現を大切にする生き方をすべきなのだ。私もこれからは改めて、豊かな人生を送るために、本を読むことと、実際に話すことを大切にしていきたい。