欲望
中3 あおらえ(aorae)
2026年5月3日
芸術やあらゆる学問、日常生活でも情念の力がいる。エジソンは「必要は発明の母である」といった。「必要」を意味する英語はニーズとウォントがあり、前者は理性による判断から生まれたもの、後者は現在の自分の中にある何かとてもいたたまれないような情念から生まれた「必要」だ。創造にはウォント、欠乏しているものを求める渇望の念のほうが重要である。創造を絶する逆境の中を生きてきたグロタンディエクなどの数学者が優れた業績を上げたのはそのような情念が彼らを動かし続けたからだ。物を創る過程には総じて飛躍というものが必要である。そして飛躍をするには内なる欲望の力を借りる必要があるのだ。だからこそ自分がしたいことを大事にしていきたい。
内なる欲望の力を借りる一つの方法は、目標をしっかりと定めることだ。目標を定めることで、自分が本当にしたいことをするということに近づいていくことができる。さらに、自分がしたいことをはっきりさせることもできる。日本の昔話に桃太郎という話がある。桃から生まれた桃太郎が養われていた時に鬼退治に行くという一見大きな飛躍のある目標でも、目標があればこそ犬や雉、猿といった動物をきび団子で仲間にしながら鬼が島にたどり着き、鬼退治が可能になったのだ。私も定期試験で平均90を目指しているが、一気に全ての教科をより勉強すると長続きしないため一つずつより勉強するようにしたら、2年生の2学期期末試験から平均90程度を出せるようになった。
もう一つの方法は他人と比較しないことである。赤の他人でも、知人であっても元の条件が自分とは異なるから、比較してもそこまで意味はないと考えるからだ。より比較するべきは昔の自分であり、そこから成長具合が分かるようになる。どの学校でも50m走をすると思うが、私の学校も例外ではない。中1のときに8秒強で、もちろん7秒台の人もいたから落ち込んでいたが、中2の時の記録だと7.6秒と0.5秒ほど縮んで嬉しかった。更に今年、中3の記録を先日計ったのだが、7.3秒とさらに縮んでいた。6秒台の人もいて、特段速いというわけではない。しかし、この際、2年間で1秒弱タイムが縮まったと分かり、自分がしたいこと、つまりタイムを縮めることに成功していることが分かる。
確かに周りと合わせたほうがよい場面もある。特に日本では出る釘は打たれるということわざがある通り協調性が重要である。例えば、学校や職場のグループ活動では、自分の意見を強く主張しすぎると周囲との摩擦が生じることがある。だから全体に従ったほうがいいのだ。しかし、「自分自身であれ。他の誰かはすでに取られている。」というラルフ・ワルド・エマーソンの言葉もあるように自分の欲望に忠実となることが重要である。それは、ただ単に自己中心的となるということでなく、自分の価値観を大切にし、そのうえで周囲とのバランスを考えるということだ。だから周りに合わせようとばかりせず、自分が最もしたいことを目指して行動することが最も重要である。