「夢中になること」の価値について、自分自身の海外経験や読書観を通して深く考えられている意見文でした。
<<え2016/643pみ>>
【総評】
この作文の一番のよさは、「夢中になること」を単なる楽しさではなく、人が生きる上で必要な精神的支えとして捉えているところです。J.K.ローリングの実例や、自身のインターナショナルスクールでの経験を用いることで、主張に具体性と説得力が生まれています。また、「本心に背かない」という視点には、自分らしい生き方を大切にしようとする強い意志が感じられました。
【段落ごとの講評】
第1段落:課題文を踏まえながら、「読書の自由感」や「楽しいから続けられる」という本質を整理し、「何かに夢中になれる人間になりたい」という生き方の主題へつなげています。「一冊の本さえあれば自由に別世界へ入り込むことができる」という表現には、読書への実感と魅力がよく表れていました。
第2段落:J.K.ローリングの実例を用いながら、「簡単に諦めないこと」の重要性を論じている点に説得力があります。特に、「不安や失敗があっても、それでも好きなことを続ける」というまとめには、夢中になることへの強い価値観が感じられました。実例を主題へ自然に結びつけている構成も見事です。
第3段落:上海での学校生活の経験が非常に具体的で、自分の本心に従うことの大切さが実感を伴って伝わってきます。「皆がやっているもの」を選んだ時と、「自分が面白そうだと思ったもの」を選んだ時の対比が明確で、考えの深まりが感じられました。「周囲に流されず自分の本心に従って選ぶことが重要」という結論にも、自分自身の成長が表れています。
第4段落:「夢中なことだけをやることはできない」と現実的な視点にも触れたことで、議論にバランスが生まれています。その上で、「人はパンのみにて生くるにあらず」という言葉を引用し、精神的な充実の必要性へと話を広げている点が印象的でした。最後を「楽しさを感じられる物事を継続することが肝要である」と締めくくったことで、生き方の主題として力強くまとまっています。
【考えを深めるための質問】
これから先、「続けるのが苦しい」と感じた時に、それでも夢中でい続けるためには、どのような考え方や支えが必要だと思いますか。
字数/基準字数:1233字/600字
思考点:97点
知識点:80点
表現点:77点
経験点:91点
総合点:88点
均衡点:2点
■思考語彙 28種 32個 (種類率88%) 97点
しかし, 第,。だから,。だからこそ,あらざる,あれば,せるため,だから,だろう,とどまらざる,と思う,と思える,と考える,ないから,ないと,ないらしい,なければ,ならば,なるため,の場合,れざる,楽しいから,立たざる,自分にとって,行うと,諦めざる,辞めよう,関わらざる,
■知識語彙 61種 88個 (種類率69%) 80点
一定,上海,不可欠,不安,世界,人間,以前,体験,余裕,作家,個人,全体,出版,別世界,半年,周囲,夢中,大事,大切,大抵,失敗,姿勢,嫌気,小説,必要,成果,拒否,放課後,方法,日本,最初,最終,有名,期間,本心,無理,無難,物事,生活,生涯,目的,社会,程度,簡単,精神,経験,結局,結果,継続,義務,羽目,肝要,自分,自由,言葉,証拠,読書,責任,達成,部類,重要,
■表現語彙 109種 183個 (種類率60%) 77点
あと,こと,これ,ころ,さ,せるため,そう,そこ,そば,それ,なるため,のち,の場合,もの,よう,イギリス,インター,シリーズ,ハリー,バランス,パン,マイナー,ローリング,一,一定,上海,不可欠,不安,世界,中,二,人,人間,今,他,以前,体験,何,余り,余裕,作家,個人,全体,冊,出版,別世界,半年,周囲,多く,夢中,大事,大切,大抵,失敗,好き,姿勢,嫌気,小説,必要,感,成果,我々,拒否,放課後,方法,日本,最初,最終,有名,期間,本,本心,校,無理,無難,物事,生,生活,生涯,的,皆,目的,社,社会,私,程度,簡単,精神,系,経験,結局,結果,継続,義務,羽目,肌,肝要,自分,自由,視,言葉,証拠,読書,責任,達成,部類,重要,長続き,限り,
■経験語彙 48種 79個 (種類率61%) 91点
あきらめる,おく,こなす,せる,つながる,できる,とどまる,と思う,と思える,と考える,なれる,はやる,やめる,やる,られる,れる,住む,保つ,入り込む,入る,合う,向き合う,始める,引き戻す,感じる,成り立つ,扱う,挙げる,放つ,書き上げる,書く,果たす,気付く,流す,生む,知る,立つ,経る,続ける,背く,行う,読む,諦める,辞める,通う,違う,選ぶ,関わる,
■総合点 88点
■均衡点 2点
好きこそものの上手なれ
中3 あおらえ(aorae)
2026年5月2日
何を読むかという前に、夢中で読むという体験を一度味わう必要がある。これを知ったならば、あとは放っておいても読み続けていくものだ。だから読書の楽しさを知るということが最初に体験する必要があることとなる。読書は我々を自分の中へ引き戻す。一冊の本さえあれば自由に別世界へ入り込むことができる。そして、読書の中で最も楽しいのはこの自由感だということもできる。生涯を通してそばにあるのは、読書が楽しいことに他ならないからだ。楽しくなければ何にもならない。その証拠には何か無理をして物事を行うと、目的を達成したらけろりとやめるものである。読書が楽しいから読み続けられるように、私も何かに夢中になれる人間になりたい。
第一の方法として、簡単にあきらめないということが挙げられる。大抵の場合、面白く感じるのは一定程度の期間を経てからだから、何か、やりたいことをやり始めたらすぐに辞めないようにしなければならない。イギリスの作家・J.K.ローリングは生活が苦しく、余裕が余りない中でもなお小説を書き続けていたそうだ。そしてハリー・ポッターシリーズを書き上げたのだが、それでも多くの出版社に拒否されたといわれている。最終的に出版されることとなり、世界的に有名なシリーズとなった。不安や失敗があっても、それでも好きなことを続ける。そうやすやすと諦めずにやりたいことをできる限り続けるということが大きな成果を生むことにつながるのである。
第二に、自分の本心に背かないということが大切だ。自分が本当にやりたいと思うことでないと嫌気がさして長続きしないし、それ以前にどう辞めようかと考え続ける羽目になるだろう。私が上海に住んでいたころはイギリス系のインター校に通っていたが、そこでは日本と違い全体よりも個人が重要視されていた。放課後のアクティビティを取り敢えず皆がやっているものが無難だと思い選んだ結果、肌に合わないらしくすぐにつまらなくなった。結局半年と立たずに辞めたのだが、そののちに面白そうだと思って入ったマッドサイエンスを扱うものはマイナーな部類にも関わらず私はすごく楽しかった。この経験から私は、何かに夢中になれる人間になるためには、周囲に流されず自分の本心に従って選ぶことが重要だと気付いた。
しかし、自分のことに夢中になることも大切だが、夢中なことだけをやるということはできない。今の人の社会生活を成り立たせるために、時にはやりたくないことにも向き合い、責任を果たす姿勢も必要である。ただ、「人はパンのみにて生くるにあらず」という言葉もあるように、必要不可欠な義務を果たすことも大事だが、それだけにとどまらず、自分が楽しい、面白いと思えるようなことをこなし、夢中になることで精神的なバランスを保つことが肝要だ。だからこそ、諦めないなり本心に背かないなりして自分にとって楽しさを感じられる物事を継続し、夢中になることが肝要である。