困難にぶつかるとき
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松茸はキノコの一種だ。このキノコは地表下に菌根と呼ばれる根を持っている。この根は成長できる条件下におかれると、どんどん根が発達し続け、やがて死んでしまう。逆に、根が発達する際、障害物にぶつかるとその場で新しいキノコが生え、種子として胞子をつくり、株を増やしていく。まるで障害物にぶつかったというピンチを繁殖するチャンスと捉えているかのようだ。あまりにも条件が良すぎると繁殖できないという少し残念な特性も持ち合わせているが、人間はそんなことはないだろう。私は悪条件下でも、松茸のように逆境を逆境と捉えず、自分の力を発揮するチャンスに変えていけるような生き方をしたい。
その第一の方法は、常に一つ上のレベルにいる自分を目指すことだ。どんな環境でも自ら厳しい道を進んでいこうと思う人はそういない。多くの場合、自分を意図的に脱皮させるには何らかの障害物が必要だ。あえて自分にとってハードな目標を設定することで脱皮するきっかけができると思う。私は体育の授業で高いハードルを飛んだ際に足をひねってしまったことがある。だが、その高さに挑戦し続けたことで飛べるようになった。「ハードル走は人生と同じ」という言葉を聞く。自身の人生に高いハードルを設定し、足をひねる危険があったとしても飛んでみることが脱皮するためのカギとなるのだ。その飛んでみようという気持ちを強くすることで、悪条件下でも力を発揮できると思う。
また、第二の方法は、何回失敗しても再チャレンジできる環境を整えることだ。今の日本は平和だ。大きな困難にめぐり合わせることがなかなかない。昔は、インフレなどでお金がなく学校に通えないなど、どこにでも逆境があった。その分、自分で勉強する、自分でお金を稼ぐ、といったいわゆる向上心というものがどの人にもあったのだろう。しかし、現代の日本には失敗したらこれで終わりという意識を持っている人が多い。そのような意識が新しいハードルに挑戦しようという気持ちを失わせ、成功する機会を潰しているのではないか。私は、成功するためのドアが一つしかないと思い込んでいることがその意識を作っている大きな理由だと思う。別に、社会の中で成功するというドアを開けるとき、必ず何か特定のことをしなければならないということはないのだ。
確かに、すべてが順風満帆に進んでいる方が安心できる環境であることは間違いない。だが、世の中の成功した人は大抵、困難を自分の人生のプラスに変える能力を備えているということを考えてみよう。「マネーという名の犬」という本に出てくるお金持ちの「ゴルトシュルテン氏」も成功するための考え方としてこんなことを言っている。「恐れのために行動しない人は、一生変わることができないよ。」「失敗することは終わりじゃない。あきらめたときに初めて本当の失敗になるんだ。」本の中の登場人物ではあるが、正しいことを言っていると思う。困難に直面した時こそ自分の本領が分かり、実力が試される。一番大切なことは困難を目にしただけでくじけないことだ。私は、困難に出会ってもあきらめず、その条件こそ自分の力を試すチャンスととらえて生きていきたい。