競争
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最近のいじめは、先輩後輩関係だけでなく、同学年の集団でも生じている。その背景には、兄弟姉妹が少なくなり、異年齢との関係を学ぶ機会が減ったことや、地域社会の中で異年齢との関係を経験することが少なくなったことがある。また、学校では競争を避ける傾向が強まり、運動会や受験競争なども否定されるようになった。その結果、学校での評価基準が単純化し、自分の優越感を満たす機会も減ってしまった。いじめの対策として他者危害の原則を学校で教えられる体制になっていないことが最大の問題点である。私たちは、自由な競争を通して、競争を相手と比較するのではなく自分と比較するものにしていくべきだ。
そのための方法としてまず、競争するだけでなく、お互いを評価し合うことだ。私はバトンを習っている。バトンは地域によって雰囲気が違う。関東のバトン選手に見られたら怒られるかもしれないが、一言で言うと「蹴落とし合い」だ。どの選手も自分が勝ちたい、絶対入賞してやる、という気持ちが強く、大会の時は空気がピリピリしている。どの選手も周りをライバル視しているため、あまり友達が出来ていないように感じる。対して、九州は「アットホーム」。大会でライバルが良い成績を残した時はおめでとうと称える。失敗しても次頑張ろうと励ましてくれる。個人戦だけでなく、チーム戦においてもその優しさが発揮されている。福岡県はチームがとても強い。しかし、九州地方から全国大会に出場できる数は決まっている。だから、福岡県の先生で協力して、出場する部門を被らないようにするなど工夫をしている。また、遠征の時に違うチームで体育館を分け合ったり、振り付けを修正し合ったりなど協力しあってバトンをしている。そのおかげで私は九州大会で練習する場所がなかったときに体育館を貸してもらったり、部門を被らないようにして全国大会に出場し良い成績を残したりすることができた。
また第2の方法として、努力した人が正しく評価される仕組みを作ることだ。カリフォルニア大学の研究で、AIが使える課題と得意な課題についてテキサス州にある大規模大学の84学部、50万件以上の学生の履修データを2018年から2025年にかけて分析したデータがある。そのデータによると、成績が上がったのはライティングやコーディング課題などの比重が高い科目に集中しており、自宅でできる課題の配点が高いほどその傾向が強かった。つまり、学生がAIを使って課題の一部をこなし、より良い成績を取っているということだ。全体としてChatGPTが登場して以降、学生がAIを使いやすい授業ではA評価が30%増加したことも明らかになっている。私の隣の席の子はよくチャッピー(ChatGPTの愛称)を使って授業を受ける。数学の問題や国語や歴史のの記述問題、模試の過去問までかなり活用している。だが、私は授業中にその子がチャッピーに考えさせた回答を先生がみんなの前で褒めたり、1時間や2時間もかかる模試の過去問をチャッピーでいい感じに終わらせたりしている様子を見てしまっている。私は自分の力で考えているのにどうしてチャッピーに考えさせた子のほうが良い評価を貰えているのか、不公平を感じた。チャッピーという便利なAIが普及していくので、自分で作ったのか、チャッピーを使ったのか見分けがつかなくなっていく。だから、きちんと努力した人が正しく評価される仕組みを作るべきだと思った。
確かに、競争が行き過ぎると、人を傷つけたり、いじめやストレスにつながったりすることがある。しかし、競争とは相手と比べるためのものでなく、自分がどれだけ成長したか見返すものである。私たちは、自由な競争を通して、競争を相手と比較するのではなく自分と比較するものにしていくべきだ。