うなちゃん、こんにちは。ユージンという町のことに着目したのですね。今回の話題は、1週目の「手助け」とつながってくるものです。バリアフリー社会という言葉をよく耳にします。障害を持つ人たちや外国人、年齢(ねんれい)差などをこえて、みんなが共に豊かに暮らせる社会をめざす考え方で、物理的な整備も心の面の普及(ふきゅう)双方(そうほう)必要ですね。物理的な(かべ)も、精神的な(かべ)もない世界です。
 障害を持つ人たちに積極的に手をさしのべていくことは大切です。うなちゃんは大変貴重な体験をしています。障害を持つ人と高齢(こうれい)者の立場を体感することです。不自由になってみて初めてその苦痛、困難がわかります。老化すると不自由になるということは、(だれ)もがいずれは何らかの障害を持つのだとも考えられます。
 また、援助(えんじょ)だけでなく権利をみとめていく意識も大切です。うまく例を挙げています。自分自身でやり遂げよ(やりとげよ)うとする心の尊重です。さらに逸話(いつわ)としては、ヘレン・ケラーにとってのサリバン先生がありますね。厳しく躾けることで、彼女(かのじょ)に人間としての尊厳を気づかせ自覚させた人といえるでしょう。試練を乗り越える(のりこえる)ことこそ、人間らしさですね。
 自由も権利も対等にできるように、ひとりひとりの意識を高めたいですね。

<<え2015/299pみ>>


すりりんごさんの作文は、障害を持つ人々の生活や社会との関わりについて深く考え、自分の体験を通してその理解を深めている点がとても素晴らしいです。特に、車椅子(くるまいす)や視覚障害、高齢(こうれい)者の体験を具体的に書くことで、読者に障害者の苦労や不自由さをリアルに伝えています。体験実例がよく書けているので、説得力が増しています。また、障害者と健常者の関係性について、「大人」と「大人」の対等な関係を強調しているところも印象的です。さらに、支援(しえん)のあり方について、単に手を差し伸べる(さしのべる)だけでなく、障害を持つ人の自立や意思を尊重することの重要性を述べている点は、バランスのとれた視点で書かれていてとても良いです。最後に、「私たちの人生は私たちが費やしただけの価値がある」という言葉を引用し、対等な立場で共に歩むことの大切さをまとめているところは、総合化の主題がよく書けています。すりりんごさんの考えがしっかり伝わる、心のこもった作文でした。

項目(こうもく)評価】
体験実例がよく書けています。
複数の意見がよく書けています。
総合化の主題がよく書けています。

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1937字/800字
思考点:77点
知識点:78点
表現点:77点
経験点:80点
総合点:87点
均衡(きんこう)点:9点

 


■思考語彙 20種 26個 (種類率77%) 77点
 しかし, 確か,。しかし,。だから,いくと,いるらしい,ことによって,ことにより,たらしい,だろう,と,と思う,と考える,ましょう,みると,やり遂げよう,やろう,を考える,立とう,近づけるため,

■知識語彙 58種 104個 (種類率56%) 78点
一生懸命,一緒,一苦労,不自由,世界,五大,交通,人生,以上,以前,体験,価値,健常,公共,卒業,厚手,外見,大切,姿勢,学校,実感,対等,尊重,市長,店頭,弱者,意志,意思,意見,手袋,支援,施設,普段,椅子,様子,機関,決意,満足,物事,特殊,理由,生活,町長,眼鏡,社会,立場,笑顔,自分,著者,言葉,訪問,論理,講話,身体,重要,障害,電車,高齢,

■表現語彙 108種 227個 (種類率48%) 77点
 確か,うち,こと,これ,これら,さ,そう,そこ,それぞれ,たくさん,たち,ところ,どちら,みんな,もの,よう,バス,ヘルプ,ベスト,マーク,メリット,一つ,一生懸命,一緒,一苦労,三つ,不自由,世界,中,五大,交通,人,人々,人生,以上,以前,体,体験,価値,健常,全て,公共,力,卒業,厚手,同じ,命取り,外見,大切,姿,姿勢,嫌,学校,実感,対等,尊重,市長,席,店頭,弱者,当たり前,後,意志,意思,意見,手,手袋,支援,方,施設,普段,椅子,様子,機関,決意,満足,物事,特殊,理由,生活,町長,的,目,眼鏡,社会,私,立場,笑顔,箸,者,自ら,自分,苦しみ,著者,言葉,訪問,話,論理,講話,豆,身,身体,近づけるため,重要,障害,電車,靴,高齢,

■経験語彙 41種 70個 (種類率59%) 80点
しまう,つかむ,できる,と思う,と考える,やり遂げる,やる,られる,れる,を考える,下さる,付ける,作る,使う,働く,分かる,励ます,困る,増える,変わる,差し伸べる,座る,引き付ける,成し遂げる,持つ,歩く,歩む,気が付く,知る,立つ,聞く,譲る,費やす,近づける,述べる,送る,通う,違う,開ける,頑張る,食べる,

■総合点 87点

■均衡点 9点
 

ユージーン
   中2 すりりんご(akimano)  2026年7月3日

 ユージーンは、街のなかに障害者がいても人の流れが変わらない街だった。そして、障害者と自然にむきあう街だった。アパートを借りるとき、管理人は、家賃などの契約を説明したあと、あなたが一人で住みやすいようにこちらで変えられるところは変えましょうと言った。「障害者に理解を示す」というより、きわめてビジネスライクな対応だった。そこには、車椅子の一人暮らしは危険という無言のメッセージはなく、アパートを貸す、借りる者の「大人」と「大人」の関係があった。しかし、日本で「大人」扱いされないわけではない。だが、車椅子を押す人が後ろにいるだけで、大人と子どものワンセットになってしまうことがある。電動だと、後ろに人がついていないため、セットにしようがない。一緒に行く人がいても、その人は後ろではなく横を並んで歩く。このことは私と人との関係を対等にする。ユージーンの風は私に自由になるかを教えてくれた。障害が自由をどれだけ阻むかは、その時代、社会が、障害者をどう位置づけ、そのなかで人と人との関係をどうつくっているかで決まる。

 私たちは、障害を持つ人に手を差し伸べていくべきだ。小学校四年生の時に、三つの障害などを持つ人の体験をした。一つ目は、車椅子体験だった。ペアをつくり、実際に車椅子で体育館をまわってみる。人工の坂も上ってみた。すると、自分の手の力だけで前に行くことはとても難しかった。後ろを誰かに押してもらえないと自分が思うようには進まなかった。二つ目は、視覚障害を持っている人の体験をした。アイマスクを付け、白杖を使って階段を歩いてみるというものだった。ペアの人の話をよく聞いて、良く確かめて一歩を踏み出さないと不安で怖かった。普段は平気で歩く階段でも目の前が見えなくなると、命取りになってしまうと思ったほど恐ろしかった。三つ目は、高齢者体験をした。実際に高齢者の体の様子に近づけるために、特殊な眼鏡を付けたり、重さを重くしたベストや靴を身に付け、厚手の手袋を付けた。座ってみると普段と変わらないようだったが、立とう、と思って立ってみると身体が椅子に引き付けられているかのように重かった。歩くことも一苦労だった。特に、椅子に座った後に、お箸を使って豆をつかむことがとても難しかった。三つの全てを体験したが、全て違う不自由さや苦しみがあることに気が付いた。私は、これらの体験から、電車やバスなどの公共交通機関の中でヘルプマークや高齢の方に席を譲っている。実際に自分が体験してみることによって、障害を持つ人には席を開けましょうという外見的なものではなく、論理的な意見があることにより、席を譲ることへの重要さを改めて実感できた。私たちが席を譲るなど、障害を持つ人に手を差し伸べることで、私たちも、障害を持つ人もどちらもそれぞれ、メリットがあることが分かった。

 しかし、障害を持つ人たちが、自らの力でやり遂げようとする意志を尊重することも大切だ。聞いた話であるが、以前、障害を持つ人の講話があったらしい。障害を持つ人は普段、支援施設で働いている。私も、実際に支援施設で作られたキャロットケーキを食べたことや店頭で見たことがある。そのような支援施設では、市長や町長などの偉い人が訪問してくる。その人は、施設の様子を見た後、必ず、「頑張って下さい。」などと励ましの言葉を送るそうだ。しかし、実際、障害を持つ人はその言葉が嫌だと述べているらしい。障害を持つ人は、自分はこれ以上はできないというくらいに一生懸命働いているのにこれ以上のことを言われても困るという理由である。これは、私たちと同じなのではないだろうか。私たちも、自分の力でやり遂げようとするところが生活の中である。「五大不満足」の著者は、障害を持つ人でありながら、健常者と一緒の学校へ通い、卒業した。そこには、自分の力で物事を成し遂げたいという強い決意があったのではないかと考える。障害を持つ人自らの力でやり遂げようとする姿を尊重していきたい。

 確かに、弱者に手を差し伸べることも、自らやろうとする意思を尊重することもどちらも大切だ。しかし、私たちの人生は私たちが費やしただけの価値がある、という言葉があるように、対等な立場でみんなが一つの人生を歩んでいくのだという姿勢が最も大切である。私は、障害を持つ人の体験や、障害を持つ人のことを考えるうちにたくさんの意思があることを知った。意思とは、健常者と同じく、障害を持つ人でも当たり前に持っている。だから、その意思を私たち健常者が大切にする、されるように障害を持つ人の意思がこれから社会で大切にされる世界になっていくともっと人々の笑顔が増えるのではないだろうか。