レンタルサービスの充実(清書)
中3 あおらえ(aorae)
2026年7月4日
現代技術を特徴づけるのは豊富な工業製品の氾濫だ。高い生産性に裏付けられた安価で高品質の工業製品を容易に入手できることが豊かさの指標であり、これは自然資源を加工して有用なものに変化することを中心としている。だが、自然エネルギーの枯渇が指摘されて久しく、製品の大量廃棄は安全問題や廃棄場所の不足を招く。だから、今の豊かさは多くの矛盾をはらむようになってきたといわざるを得ない。一方で、製品の機能を享受することが目的であり、その所有は手段に過ぎないという視点もある。我々は製品を所有するかレンタルするかの選択を何気なく行うことが多いが、これは現代技術の持つ問題に本質的に影響を与える重要な視点である。だから、物の所有にかかわらずレンタルを基軸とした考え方で生きていきたい。
第一の方法として、レンタルしやすい環境を整えることだ。最近は電動キックボードのレンタルなど、街中でレンタルサービスを見かけることが多くなったが、それらのほかにも物品をレンタルできる施設はたくさんある。例えば、図書館、特に公営図書館の蔵書数は膨大で、例えば国立国会図書館の場合は4869万7924点(令和7年度)であり、これを利用することは効果的だ。私は小学生のときに海外に住んでいたが、その頃は祖父に日本から本を郵送してもらっていた。もちろん図書館から借りた本を送るなどできないので、全て購入していたそうだ。日本に帰ってきてからは、自宅の本棚の空きスペースを考えることなく、大抵の読みたい本を読みたいときに図書館で手に入れられるようになったため、図書館という制度に感謝している。
第二の方法として、実際にレンタルするという行為に意義を見出すということだ。アメリカのハーバード大、フォーダム大、MITの研究者による研究は主にシェアリングエコノミーが社会に与える影響を明らかにしたものである。これによると、シェアリングエコノミーの市場は物品の利用価値を高めるだけでなく、経済的余剰を増やすこともできるとし、この経済形式では所有と利用が切り離されることが最も重要だと結論付けている。レンタルの制度があると、所有者のみが使えたものを他人が使えるようになり、その物が使われない時間は少なくなる。さらに、これによって利用者はわざわざ物を購う必要がなくなり、所有者にとっては自分が使わない時間に収入としてお金が入るため、全体としての利益を増やすことが可能だ。
しかし、レンタルサービスに常日頃から頼っている場合、いざというときに物が手元にないことがある。また、いくら購入よりもレンタルのほうが安いとはいえ、レンタルを多く利用するうちに購入したほうが安上がりだったということもある。だが、「役に立たないもの、美しいと思わないものを家に置いてはならない」というウィリアム・モリスの言葉もあるように、何でも所有しないことではなく、本当に必要で価値のあるもののみを所有し、あとをレンタルで埋めるということが最も重要だ。レンタルという選択肢を持つことによって、全ての物を所有しなくて済むようになり、使用頻度の低いものをレンタルにまわすことができる。だからこそ、私は目的を所有ではなく利用とした、レンタルを活用した生き方をしていきたい。