<<え2009/322み>>
【第一段落】:要約から「人間関係を構築するきっかけが少ないのは問題だ」という社会問題の主題へ自然につないでいる構成がよいですね。課題文の「人間関係は個人の成長の跳躍台である」という考えを正確に整理した上で、自分自身の問題意識へ移っているため、これから論じる内容が読み手に分かりやすく伝わります。
【第二段落】:第一の原因として「自らの意思がはっきりと定まっていないこと」を挙げ、部活や委員会では運営する人を見て感じたことや、自分が受動的になってしまう様子を具体的に書いています。自分自身の体験に基づいて原因を説明したことで、「人間関係を築くきっかけが減る」という主張が、身近な実感として読み手に伝わっています。
【第三段落】:第二の原因として、自宅環境や暑さだけでなく、「終業式までの一週間で三日に一回ほどしか人と話さず、久しぶりに学校へ行くと言葉が出てこなかった」という具体的な体験を取り上げています。この実例があることで、コミュニケーション能力は使わなければ衰えるという考えに現実味が加わり、原因の説明に説得力を与えています。
【第四段落】:「鏡で見る自分は反転している。しかし他人からはそのままの自分が見える。」という自作名言が印象的です。他者の視点は自分では気づけない姿を映し出すという考えが分かりやすく表現され、人間関係が成長につながるという結論を、読む人が新しい見方として受け止められる締めくくりになっています。
良い点:自分の体験だけでなく、ショート動画や家庭環境など現代社会の変化にも目を向けながら、社会問題の原因を多面的に考えようとしているところが印象に残りました。
考えを深めるための質問:あなたが述べた「他人の客観的な視点は自分以上に正確に自分を捉えることができる」という考えは、インターネット上での人間関係にも同じように当てはまるでしょうか。それとも対面だからこそ得られるものがあるのでしょうか。
字数/基準字数:1349字/800字
思考点:82点
知識点:86点
表現点:84点
経験点:83点
総合点:93点
均衡点:9点
■思考語彙 22種 29個 (種類率76%) 82点
確か, 第,。しかし,。思う,するべき,そのため,だろう,で考える,と思う,ないので,なければ,なると,に可能,の場合,は確か,を考える,思うば,接すれば,減ると,無いため,行くと,話そう,
■知識語彙 70種 115個 (種類率61%) 86点
中外,人間,今頃,仕事,他人,以上,低下,億劫,動画,十分,原因,反転,受動,同士,問題,外出,大人,委員,娯楽,学校,完結,実感,客観,室内,対面,当事者,影響,快適,悪意,意思,成長,所属,方向,日頃,明確,時期,最近,期末,構築,正確,気力,活発,満足,率先,相互,積極,終業,結論,背中,能力,自分,自宅,自由,自身,行動,視点,言葉,課題,軋轢,週間,運動,運営,選択,部活,開花,関係,限界,電車,露呈,高校生,
■表現語彙 124種 214個 (種類率58%) 84点
確か,きっかけ,こちら,こと,さ,そのため,たち,なん,に可能,の場合,は確か,もの,よう,ウォーキング,ゲーム,コミュニケーション,ゴール,ショート,テスト,ビデオ,ピストン,一,中,中外,久しぶり,二,人,人間,今頃,仕事,他人,以上,会,低下,何,億劫,全て,前,力,動画,十分,原因,反転,受動,同士,向こう,問題,回,塾,夏,外,外出,多く,大人,委員,娯楽,学校,完結,実感,客観,室内,対面,幅,年,式,当事者,影響,快適,性,悪意,意思,成長,所属,手持ち無沙汰,振り出し,方,方向,日,日頃,明確,時期,最近,期末,構築,正確,気力,汗,活発,満足,無いため,率先,生き方,的,相互,私,積極,終業,結論,考え,背中,能力,自ら,自分,自宅,自由,自身,行動,視点,言葉,課題,軋轢,週間,運動,運営,選択,部活,鏡,開花,関係,限界,電車,露呈,頃,高校生,
■経験語彙 43種 61個 (種類率70%) 83点
。思う,あう,うる,くれる,しまう,せる,できる,で考える,とどまる,と思う,やる,れる,を考える,出る,増える,始める,定まる,広がる,引き延ばす,忘れる,応える,悩ます,成る,戻る,持つ,捉える,接する,決める,消え失せる,減る,着く,積み重なる,終わる,組む,衰える,見える,話す,起きる,起こる,踏み出す,過ごす,関わる,降りる,
■総合点 93点
■均衡点 9点
人間関係
高2 あうては(auteha)
2026年7月3日
確かに、人間関係というのは二人以上の人間がお互いに理解し、協力しあっていくための方法であり、また技術でもある。だが、人間の側から見るときには、人間関係はあくまでも個人の成長のために跳躍台だ。人間関係が大事なのは相手と仲良くするためではない。本当の問題はそれが自分の可能性をどこまで跳躍させてくれるかということだ。よく組まれた人間関係というものは当事者同士のピストン運動を活発にし、相互に可能性を開花させうるような関係のことなのだ。人間関係を構築するきっかけが少ないのは問題だ。
第一の原因は、自らの意思がはっきりと定まっていないことだと思う。私は常日頃から受動的な生き方をしてきた。そして最近自分の行動力のなさが露呈し始めている。小さい頃は、なんでも大人に言われてからやる方向で良かったのが、高校生にもなるとなんでも自分で考え、率先して行動しなければならない。しかし、私はゴールを決め、そのために何をするべきかを考える能力と、その考えに従って行動する力が無いため、手持ち無沙汰になることが多い。部活や委員会などでも、私はただ所属しているだけで、運営はしていないのだが、自分たちで仕事や課題を考えて運営している人たちはすごいと思う。自らの明確な意思もなく、やりたいことも特にないとなんでも受動的に成り、自分から積極的に他人に関わっていくということも少なくなる。そして最近はショート動画やビデオゲームなど受動的な娯楽が増え、自らの意思を持って行動していくことが減ってしまっている。
第二の原因は自宅が快適になっていることだ。自宅で一人で完結する娯楽が増え、一日中外に出なくても十分満足して過ごすことができる。また、特に今頃の外がとても暑い時期は、涼しい室内から外に踏み出すだけでも億劫で、なかなか外出する気力が起きない。自分も塾に行かなければならないので外出はするのだが、電車を降りてから塾に着くまでの大して長くもないウォーキングでも背中が汗びっしょりになってしまう。そういった原因が積み重なり、結論としてよっぽどのことがなければ自宅にとどまるという選択になる。思えば二年前の夏はもっと外に出ていたのだが、そのような気力は既に消え失せてしまっている。そして、対面で話すことが減ると、人間のコミュニケーション能力はすぐ低下する。期末テストが終わってから終業式までの一週間、私は3日に一回ほどしか人と話していなかった。終業式に久しぶりに学校に行くと話そうとしてもなかなか言葉が出てこない。コミュニケーション能力はすぐ衰えることを実感した。
確かに他人と関わらない方が自由であり、人間関係の軋轢に悩まされることもない。全てを忘れて振り出しに戻りたいことも人間関係に中では時々起こる。多くの人間と関わっていく中では確かに悪意を持つ人間もいる。しかし、たいていの場合はそうではない。こちらがきちんと接すれば向こうも応えてくれることが多い。鏡で見る自分は反転している。しかし他人からはそのままの自分が見える。他人の客観的な視点は自分のことを自分以上に正確に捉えることができる。人間関係は自身の力を限界以上に引き延ばしてくれる。他人と相互に影響しあうことで、成長の幅は広がっていくのだろう。