<<え2016/276pみ>>

【第一段落】:要約として、課題文の「地図を持つ人間のほうが、選択肢(せんたくし)が増えることで迷う可能性も高くなる」という要点を整理しています。動物の習慣による道筋と、人間の地図による行動の可能性を対比しているため、課題文で問題になっている「知識を持つことと自分で判断すること」の関係がつかみやすくなっています。

【第二段落】:複数の意見Aとして、「他の人の得た知識を自分の知識として使うこと」のよさを考えています。数学や理科だけでなく、味噌汁(みそしる)やうどんの作り方まで取り上げ、「教わる→自分の知識にする→次の人に教える」とつないだことで、受け継が(うけつが)れた知識が人から人へ広がっていくという意味まで示しています。

【第三段落】:複数の意見Bとして、「自分で苦労して得る知識」のよさを、問題を解く場面から考えています。答えを見る場合と、自分で間違い(まちがい)分析(ぶんせき)して試行錯誤(しこうさくご)する場合を比べたことで、苦労して得た知識は答えを覚えるだけでなく、別の問題にも使える「考える力や問題を解決する力」になることが伝わります。

【第四段落】:意見の総合化によって、二つの意見をさらに一段上からまとめています。「教わる知識」と「自分で得る知識」のどちらかを選ぶのではなく、「一番大切なのは知識を疑うことだ」と第三の考えを示しています。「疑う」とは否定することではなく、考え、確かめて「知識を自分の知恵(ちえ)へと変える」ことだと意味づけたことで、知識との向き合い方そのものへ考えを発展させています。

【良い点】:具体的な「知識」の話から、最後には「知識を疑うとはどういうことか」を自分なりに定義し直し、考え方そのものを掘り下げよ(ほりさげよ)うとしているところが印象に残りました。

【考えを深めるための質問】:知識を「疑い、考え、確かめる」ことが大切だとすると、どんなときに「疑うべき知識」と「まず信頼(しんらい)してよい知識」を見分ければよいと思いますか。

字数/基準字数:1317字/800字
思考点:87点
知識点:81点
表現点:76点
経験点:94点
総合点:87点
均衡(きんこう)点:3点

 


■思考語彙 24種 31個 (種類率77%) 87点
 一方, 確か,、単なる,、考える,。しかし,あれば,いると,いれば,ことによって,すれば,だろう,とも言える,と思う,と思える,と考える,ないかも,の可能,も考える,を考える,変われば,生み出すため,解かざる,迷う可能,間違えざる,

■知識語彙 63種 119個 (種類率53%) 81点
一番,人間,他者,以前,以外,先人,出発,分析,効率,勉強,動物,否定,味噌汁,問題,地図,場面,大切,失敗,学校,学習,小学校,必要,応用,批判,挑戦,授業,探究,教科書,数学,文化,料理,方法,時代,最初,活用,満足,火加減,状況,獲得,理科,理解,相手,知恵,知識,確認,範囲,経験,結果,総合,自信,自分,自身,苦労,行動,解決,言葉,証明,試行,調味,通用,錯誤,順番,高校,

■表現語彙 107種 204個 (種類率52%) 76点
 確か,うどん,ここ,こと,これ,さまざま,すべて,その後,それ,それぞれ,とき,どこ,どころ,の可能,もの,よう,タイプ,ネット,一,一番,人,人間,他,他者,以前,以外,何,作り方,先人,出発,分析,初め,力,効率,勉強,動物,否定,味噌汁,問題,地図,場面,多く,大切,失敗,学校,学習,小学校,度,形,必要,応用,性,批判,挑戦,授業,探究,教科書,数学,文化,料,料理,方法,時代,最初,次,気,活用,満足,火加減,点,状況,獲得,理科,理解,生み出すため,疑い,的,相手,知恵,知識,確認,私,答え,範囲,経験,結果,総合,考え,自信,自分,自身,苦労,行動,解き方,解決,言葉,証明,試行,誰か,調味,身,迷う可能,通用,道,錯誤,順番,高校,

■経験語彙 50種 70個 (種類率71%) 94点
、考える,きかせる,しまう,しれる,たどり着く,つける,つながる,づける,できる,とも言える,と思う,と思える,と考える,なくなる,も考える,られる,れる,を考える,乗り越える,似る,使う,入れる,出る,出会う,受け継ぐ,増える,変える,変わる,広がる,得る,思い出す,持つ,教える,教わる,活かす,生み出す,疑う,確かめる,積み重ねる,覚える,解く,解ける,調べる,迷う,違う,間違う,間違える,限る,除く,集める,

■総合点 87点

■均衡点 3点
 

   高1 あかさと(akasato)  2026年8月2日

 子供にとって道というのは、親や友だちに連れられて覚えるもので、何回か歩いているうちに自然と身につくものだ。動物は地図を持たない代わりに、習慣によって獲得した目的地までの道筋や情報を、無意識のうちに蓄積しており、その情報に忠実に行動するに限り、動物は迷いにくいということである。人間は、地図という文化を持ったことによって、かえって迷う可能性が高くなったと思えてくる。行動の可能性が増えるということは、それだけ道に迷う可能性にもつながってくるとも言えるだろう。

 他の人の得た知識を自分の知識として使うことはよい。小学校から高校まで総合などの探究的な学習を除きほぼすべての授業で他の人の得た結果を教科書を通して自分の知識としている。中でも数学や理科などは先人の知恵を活かして問題を解かずにいるとそれぞれの問題で証明が必要になり、勉強どころではなくなってしまうだろう。また料理などでは料理人やネットを通して調べたりすることで火加減や調味料の入れる順番などを間違えずに入れることができる。お味噌汁やうどんなどの作り方も、初めから自分一人では到底難しい。自分以外の誰かに教わり、それを自分の知識にして、他の人に次は自分から相手に教える、このようにして知識は広がっていくのだと思う。

 一方で、自分で苦労して得る知識もよい。学校の教科書に出てくるような、少し応用をきかせないと解けない問題では、初めから答えを見て、その解き方を覚えてしまうことも、効率よく知識を身につけるという点では悪くはないかもしれない。しかし、問題をなかなか解けないとき、すぐに解き方を見るのではなく、自分で何度も考えたり、どこで間違えたのかを分析したりすることで、「このタイプの問題では最初にここを確認すればよい」と、自分なりの解き方を身につけることができる。さらに、自分で試行錯誤した経験があれば、少し形の違う問題に出会ったときにも、以前の経験を思い出しながら、自分で解決方法を考えることができる。また、苦労して答えにたどり着いた経験は、次に似た問題に挑戦するときの自信にもつながる。このように、自分で苦労して得た知識は、単なる知識としてではなく、考える力や問題を解決する力として、その後のさまざまな場面でも活用できるのである。

 確かに、他者が積み重ねてきた知識を受け継ぎ、自分のものとして活用することも、苦労や失敗を乗り越えながら、自分自身で知識を獲得することも大切である。しかし、「批判なき知識は、知恵ではない」という言葉もあるように、一番大切なのは知識を疑うことだと思う。どれほど多くの人が正しいと考えている知識であっても、時代や状況が変われば、その知識が通用しなくなることもある。また、自分が苦労して身につけた知識であっても、経験した範囲が限られていれば、間違った考えに気づけないことがある。知識を疑うことは、これまでの知識を否定することではなく、その知識をより深く理解し、新しい考えを生み出すための出発点である。私は、知識を集めるだけで満足するのではなく、疑い、考え、確かめることによって、初めて知識を自分の知恵へと変えられるのだと思う。