あかぬりさん、今回の作文は非常に深いテーマを扱い(あつかい)ながら、自分の考えをしっかりと述べている点が素晴らしいです。
伝統と新しさの関係についての洞察(どうさつ)鋭く(するどく)、単なる批判にとどまらず、具体的な例として歌舞伎座(かぶきざ)の建築様式を挙げていることで説得力が増しています。
また、自宅の天然素材の話を通して、木材の特性と日本の気候の関係を説明している部分は、体験実例を交えた具体的な説明としてとても効果的です。
このように、自分の生活と社会の問題を結びつけて論じている点は、読者に親近感を与え(あたえ)、理解を深める助けとなっています。
さらに、戦後の日本と欧州(おうしゅう)の農業政策の比較(ひかく)を通じて、消費者の価値観の違い(ちがい)分析(ぶんせき)しているところも、社会問題の背景を多角的に捉え(とらえ)ている良い例です。
文章全体を通して、主題が明確であり、原因や問題点が整理されているため、論旨(ろんし)がしっかりしていることが伝わります。
最後に、「本物とは、偽物(にせもの)模倣(もほう)であることを意味するものではなく、それそのものである」という表現は、文章の締めくくり(しめくくり)として力強く、読者に考えさせる力があります。

項目(こうもく)評価】
社会問題の主題がよく書けています。
原因がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
書き出しの結びがよく書けています。
 

森リン評価 本物 nngi 08月2週 あかぬり
字数/基準字数:
1264字/800字
思考点:97点
知識点:99点
表現点:92点
経験点:79点
総合点:93点
均衡点:2点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:2点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙28種40個70%97点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙88種139個63%99点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙141種229個62%92点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙40種54個74%79点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1264字
 97点
 99点
 92点
 79点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 28種 40個 (種類率70%) 97点
n第,。しかし,。たとえば,。だから,。なぜ,いくべき,いるから,するため,せざる,そのため,それにより,それに対し,だろう,つけざる,といえ,と思う,と言える,なければ,ならば,に考える,ふれるため,を考える,低いと,多いから,当てると,採り入れよう,選ぼう,高いから,

■知識語彙 88種 139個 (種類率63%) 99点
一番,一種,不自然,主義,乾燥,人工,今日,以来,伝統,作文,供給,価値,価格,保存,保護,偽物,傾向,内観,円柱,単純,原因,問題,多孔,多額,大切,大量,天井,天然,妥協,安定,差別,建築,形成,必要,志向,意味,意識,戦後,扇風機,投入,折衷,推進,放出,政策,文化,方向,日本,明治,時期,木材,木目,木造,本物,材料,様式,模倣,欧州,歌舞伎座,気候,気温,水分,消費,湿度,湿性,焦点,特性,現代,現状,疑似,発展,瞬間,石灰岩,社会,競争,素材,経験,腐朽,表面,補助,規制,規模,輸入,農家,農業,途上,非常,食料,食糧難,

■表現語彙 141種 229個 (種類率62%) 92点
こと,これ,さ,するため,そう,そこ,そのため,そのもの,それ,たしか,とき,ところ,ふれるため,もの,よう,アメリカ,クーラー,コンクリート,サンゴ,ドア,一,一番,一種,不自然,中,主義,乾燥,二,人,人工,今,今日,以来,伝統,作文,供給,価値,価格,保存,保護,偽物,傾向,僕,全て,内観,円柱,冬,化,単純,原因,問題,国,壁,夏,外,多孔,多額,大切,大量,天井,天然,妥協,安定,家,差別,床や,建築,張り,形成,必要,志向,意味,意識,戦後,扇風機,手,投入,折衷,推進,放出,政策,敵,文化,方向,日本,明治,時,時期,木,木材,木目,木造,本物,材,材料,根,案,様式,模倣,欧州,歌舞伎座,気候,気温,水分,海,消費,湿度,湿性,焦点,特性,現代,現状,畳,疑似,発展,的,瞬間,石灰岩,社会,種,競争,素材,経験,者,腐朽,表面,補助,規制,規模,観,質,輸入,農家,農業,途上,量,金,非常,風,食料,食糧難,

■経験語彙 40種 54個 (種類率74%) 79点
つける,できる,といえ,とどまる,と思う,と言える,に考える,ふれる,まねる,もつ,られる,れる,を考える,使う,働きかける,入る,取り入れる,合う,吸う,変える,変わる,当てる,感じる,採り入れる,書く,書ける,残る,求める,用いる,直す,知る,継ぐ,続く,続ける,行う,見つめる,踏む,適す,選ぶ,飛び込む,

■総合点 93点

■均衡点 2点
 

本物
   高2 あかぬり(akanuri)  2026年8月2日

 伝統の根をもたぬものは、遊離した存在である。しかし、伝統を超えぬものは真に新しい存在とはならない。新しい存在によって伝統が受け継がれない時伝統は腐朽する。その意味で、明治以来の輸入文化は伝統の根をもっていない。たとえば歌舞伎座のように、木造の様式を保存したいところでは、コンクリートをもって木造の様式だけをまねる。そのため疑似円柱には、木材にある、円柱の表面の張りのある美しさは全く見られない。新しい材料を用いて古い日本の様式を採り入れようとしたものは多くこの種の不自然さと醜さをもっている。今日見られる建築の日本的方向とは、こういう一種の折衷主義である。

現代の日本において、本物を大切にせず、折衷案でとどまっている社会は問題だ。

第一に考えられる原因は、本物であり、本物でなければならない意味を知らない人が多いからだ。僕の家はほとんど全てが天然素材でできている。特に内観はそうだ。床や天井、ドアなどは木や畳、壁はサンゴの石灰岩でできている。なぜその素材が使われているのか、そこを考えることは大切だろう。木材に焦点を当てると、木は多孔質で吸放湿性がある。そのため、湿度が高いときには水分を吸い、乾燥時には放出する。湿度が低いと気温は変わらなくとも、人は涼しく感じる。そして、この特性は日本の気候にとても適している。というのも、日本は夏は湿度が高く、冬は乾燥しているからだ。したがって木材は日本の建築材に非常に合っているといえるだろう。だから、海に飛び込みたくほど暑い今この瞬間も、クーラーをつけず、外からの風と扇風機のみで、僕は作文を書けている。もしこれが、家の建築材が木目の書かれただけの人工素材だとしたらどうだろう。クーラーをつけていないのならば、僕はすでに海の中だ。

第二に考えられる原因は、日本では、消費者がより安いものを選ぼうとする傾向が高いからだ。戦後日本は食糧難を経験した。だからまず、安定して大量の食料を安く供給することを一番に、国が政策を行った。そのため、この時期に形成された、安くて手に入りやすいことがすばらしい、という価値観が規制や消費者の中にまだ残っていると言える。それに対し、戦後欧州では、農家を保護するために、農業政策で多額の補助金を投入したそうだ。しかし、単純な価格競争では、アメリカや発展途上国などの大規模農業には敵わないと踏み、量より質で差別化することを国が推進した。それにより、今も消費者が本物を選ぼうとする志向をもっている。日本でも、戦後から続く意識を変えて、本物にふれるために、質を大切にするよう国が働きかけていくことが必要だと思う。

たしかに、折衷案で妥協せず、本物を求め続けることは、今の現状難しい。しかし、本物とは、偽物や模倣であることを意味するものではなく、それそのものであることにまず大きな意味があるのだ。その意味を見つめ直し、本物をより取り入れていくべきだ。だから、現代の日本において、本物を大切にせず、折衷案でとどまっている社会は問題だ。