あかぬりさん、今回の作文は科学の明暗両面について深く考察しており、とてもよく書けています。
特に、スマホの普及(ふきゅう)とその影響(えいきょう)について具体的なデータを用いて説明している点が説得力を高めています。
また、友人の体験を通じて科学技術が個人の生活に及ぼす(およぼす)影響(えいきょう)を具体的に示しているため、読者に身近に感じさせる工夫ができています。
さらに、糖尿(とうにょう)病の薬マンジャロの話も取り入れ、科学技術の利用に伴う(ともなう)二次的なリスクをわかりやすく伝えている点も評価できます。
文章全体を通して、科学の進歩がもたらす問題点とそれに対する慎重(しんちょう)な姿勢の必要性が一貫(いっかん)して述べられており、論旨(ろんし)のまとまりも良好です。
最後に、「科学とは、万能のアイテムではなく、自然の摂理(せつり)に従った縁遠い(えんどおい)ようで本当は身近なものだ」という表現は、科学への理解を深めるうえで印象的でした。
このように、具体例や体験談を交えながら社会問題の主題をしっかりと捉え(とらえ)、読み手に伝える力が高い作文です。
今後もこの調子で、具体的な事例を用いながら自分の考えを丁寧(ていねい)に展開していってください。

項目(こうもく)評価】
原因がよく書けています。
社会問題の主題がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
書き出しの結びがよく書けています。
 

森リン評価 表裏を知る nngi 08月3週 あかぬり
字数/基準字数:
1789字/800字
思考点:90点
知識点:81点
表現点:81点
経験点:89点
総合点:91点
均衡点:6点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:6点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙25種29個86%90点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙63種94個67%81点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙117種197個59%81点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙47種69個68%89点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1789字
 90点
 81点
 81点
 89点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 25種 29個 (種類率86%) 90点
 たしかに, 第,。しかし,。だから,あかん,あると,いくべき,いるから,おらざる,せるため,そのため,たから,てるから,できざる,できるはず,と考える,なかろう,に考える,を考える,システムにより,常に考える,深く考える,考えるざる,読めん,読もう,

■知識語彙 63種 94個 (種類率67%) 81点
一因,一般,一般人,万能,両面,予測,使用,便秘,健康,公表,利用,制作,効果,危険,原因,友達,同調,問題,圧力,姿勢,存在,実用,対策,小中,影響,情報,懸念,摂理,明暗,普及,普段,最初,最後,機会,毎週,注射,浸食,無料,物質,理解,生活,目的,社会,祖母,祖父母,神戸,科学,積極,糖尿,習慣,自体,自分,自然,血糖,行動,裏側,解決,論理,身近,電話,食事,食欲,高校,

■表現語彙 117種 197個 (種類率59%) 81点
こと,すべて,せるため,そのため,それ,できるはず,とき,どこ,まま,もの,よう,アイテム,システム,スマ,フリースクール,ホ,ホルモン,リスク,一つ,一因,一般,一般人,万能,両面,予測,二,人,人々,今,体,使用,便秘,値,健康,側,働き,公表,利用,制作,前,効果,化,危険,原因,友達,同調,吐き気,君,周り,問題,圧力,夏休み,多く,姿勢,存在,実用,家,対策,小中,影響,彼,後,性,恐れ,情報,懸念,手遅れ,摂理,新た,方,明暗,普及,普段,曰く,最初,最後,本,機会,次,毎週,気,注射,浸食,無料,物質,理解,生活,病,的,目,目的,社会,祖母,祖父母,神戸,科学,積極,糖尿,習慣,脳,自体,自分,自然,薬,血糖,行動,裏,裏側,解決,話,論理,身近,際,電話,食事,食欲,高校,

■経験語彙 47種 69個 (種類率68%) 89点
あく,おく,おる,きれる,しまう,せる,てる,できる,とる,と考える,に考える,られる,れる,を考える,下げる,付く,似る,使う,入る,動く,及ぼす,含む,増える,変える,始める,常に考える,広がる,従う,得る,急ぐ,感じる,打つ,抑える,深く考える,生む,痩せる,立てる,聞く,落ちる,触れる,読む,読める,起こる,通う,遣る,飛びつく,驚く,

■総合点 91点

■均衡点 6点
 

表裏を知る
   高2 あかぬり(akanuri)  2026年8月3日

 科学が人間にもたらすものには必ず明暗両面が存在する。これは、決して最近始まったことではないが、過去数十年の科学技術の進歩はあまりにも速く、人間と社会とに軋轢を生じてきている。ものごとの本質は単純ではなく、白か黒かを言いきれないことも明らかになってきたのだ。来世紀にますます深刻になる問題についても、一人一人に自分の問題としての思索と決断が求められてくるだろう。そんなとき、科学的知識と広い視野に立った自分なりに納得のいく判断を下せるようになるためには、科学と社会を結びつける良質の情報が必要なのである。

 科学に存在する、明暗両面を理解しないまま利用してしまうことは問題だ。

 第一に考えられる原因は、科学の高度化により、一般の人が理解しにくくなり、受け入れるほかなくなっているからだ。たとえば、スマホがそうだ。二〇〇七年にアメリカでAppleがiPhoneを発表し、日本でも翌年に発売された。それから二年後、二〇一〇年末は世帯保有率が九.七%だったのに対し、二〇一五年末には七十二%とたった五年間で一気に急増した。スマホが一気に普及した要因として、大きく二つ挙げられる。一つは、通信規格の高度化によりすぐにインターネットにアクセスし、動画視聴やアプリのダウンロードができるようになり、スマホでできる幅が広がったからだ。そしてもう一つは、LINEの登録ユーザー同士ならどこでも無料で電話ができるというシステムにより、周りが使っているから自分も、という同調圧力的な広がり方をしたからだと考えられている。このように一気に広がったスマホだが、多くの人はその裏でスマホが脳や生活にどのような影響を及ぼすのかを深く考えないまま使い始めたのだ。高校の友達のK君は、小中は通っておらず、フリースクールに通っていた。それもあってか今まであまり本を読む機会がなかったという。しかし、今ではいろんなものに触れ、読もうとしている。だが彼曰く、「脳がスマホに浸食されてるから、あかんわ。最後まで読めん。気い付いたらスマホ目の前にある。」といつも言っている。実際、高校に入ってからいろいろ本を読もうとしているが、読みきれたものは一つもないとも聞いた。普段はとても論理的で、社会人のような友達なのだが、そんな彼でも読めないのか…と最初聞いたときは本当に驚いた。制作側が、スマホの危険性を積極的に公表してこなかったことも、一般人がスマホによる影響を理解しないまま使い、普及していった一因の一つではなかろうか。

 第二に考えられる原因は、解決を急ぎ、それによる影響を考えずに行動する人が増えたからだ。夏休みになって、神戸の祖父母の家に行った際、祖母からある話を聞いた。祖母は糖尿病なのだが、生活にとても気を遣っており、今は健康でいつもバリバリ動いている。そして祖母の友達で、同じく糖尿病の人がいる。その人は、マンジャロという薬を毎週注射で打っている。祖母から聞いたのはそのマンジャロについての話だ。今マンジャロを糖尿病の薬としてではなく、瘦せるために利用している人が増えているという。元々体には、食事をした後に、血糖値を下げる働きがある。マンジャロに含まれるチルゼパチドという物質は、その働きをするホルモンと似ており、同じ働きをする。そしてもう一つ。マンジャロには食欲を抑える効果もある。そのため、痩せる目的で使用している人がいるのだ。しかしその裏には、問題がある。吐き気や便秘、そして食欲が落ちること自体が生活習慣を変え、新たなリスクを生むという、二次的な影響も懸念されているのだ。それを理解しないまま、痩せられるという情報のみに飛びついて、利用してしまうのは危険なことだと感じる。

 たしかに、科学の明暗両面をすべて理解するまで、実用化しないという姿勢をとっていては、問題解決ができず、そのまま手遅れになる恐れもある。しかし、科学とは、万能のアイテムではなく、自然の摂理に従った縁遠いようで本当は身近なものだ。そんな科学には必ず裏側があると常に考えることで、これから起こり得ることを予測し、予め対策を立てておくことはできるはずだ。そして、科学は身近なものであることを一般の人々がもっと理解していくべきだ。だから、科学に存在する、明暗両面を理解しないまま利用してしまうことは問題だ。