「便利なものに頼り過ぎないために」

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 生きもののように焔をあげ、やがて燃え尽きて灰になっていく火の姿には、霊的な生命を予感させる存在感があった。しかし、それに代わって現代では、電気釜や電子レンジが現れ、いたるところに真昼のような人工照明の空間が出現してしまった。こういったものは、正体のはっきりしないブラックボックスとして生活の隅々にまで侵入しはじめている。現代の「火」はいつどこで暴走するかもしれない不気味なダモクレスの剣と化してしまっているのだ。私は、便利さに流されずに、生きるための知識や知恵を身につけていきたい。

 第一の方法は、便利なものを使えなくなった時を想像して、実際にやってみることだ。私は中1の時の夏休みの自由研究で、ソーラークッカーについて研究した。ソーラークッカーとは電気やガスを使わずに太陽の熱を利用して料理ができる調理道具だ。仕組みはシンプルで、段ボールやアルミ箔など身近な材料で作ることができ、実際に途上国や難民キャンプで暮らす人たちに活用されている。まずはインターネットで仕組みや構造について調べ、必要なものを買いにスーパーへ行った。その後、インターネットに載っていたものを見よう見まねで作ってみた。その装置を使ってお湯を沸かしたり、目玉焼きを焼いたりしてみたが上手くいかなかった。そこで形を変えて、たくさんの装置を作ってみた。なかなか上手くいかなかったが、最後に色々な方向から食材に太陽の光や熱が届くように工夫した装置を作った。すると、お湯も沸き、目玉焼きもしっかりと焼け、コーヒーを温めることもできた。この経験から、知恵とは、最初から正しい方法を知っていることではなく、失敗から学び、工夫する中で身につくものなのだと感じた。実際に作り、失敗し、工夫する経験を重ねることで、知識を「知っているだけ」の状態から、いざというときに「使える知恵」へと変えることができるのではないかと考えた。

 第二の方法は、便利なものを買う前に、自力で解決したり、他のもので代用できないかを考えることだ。私は中1の夏に、ネッククーラーを買った。普通のネッククーラーと違い、布でできていて、その中に保冷剤を入れて使う。しかし、その保冷剤がとても細長く、すぐに氷が溶けてしまった。そこで、新しい保冷剤を調達することにした。ネッククーラーの保冷剤を入れる部分がとても狭いため、なるべく細長くて保冷剤の中身がたくさん入っているものを手に入れたかった。そのため、たくさんのお店を見て回った。しかし、見つからず諦めかけていた頃、ふと自分でも作れるのではないかと思い、やってみた。小さめのジッパーバッグに保冷剤の中身を入れ、自分が好きな大きさにして、冷凍庫で固めた。すると、とてもぴったりなサイズの保冷剤が出来上がり、保冷効果も長く続いた。世の中には便利なものが溢れているため、必要なものがあるとき、なかなか自分で作ろうという発想は生まれない。しかし、買おうとする前に自分で解決する方法がないかを考える習慣をつけることで、生きるための知恵を身につけることができるかもしれない。私は、そのような習慣を身につけて生活していきたい。

 確かに、一度便利になってしまった生活を変えることは難しい。しかし、「私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある」という言葉があるように、私は、便利さに流されずに、生きるための知識や知恵を身につけていきたい。そのためには、便利なものを使わないのではなく、便利なものがなくても自分で考え、工夫して解決できる力を持つことが大切だと考えた。これからは普段から便利なものを使わずに生活する方法を考え、実践していきたい。また、便利なものに頼りすぎず、自力で解決できる方法がないかを考える習慣も身につけていきたい。