変化
高2 あかぬり(akanuri)
2026年9月1日
ヨーロッパ人のあいだでは、なぜ不経済な肉食が高い比率を占めてきたのであろうか。それは、日本では考えられないほど家畜飼育の容易な牧畜適地だったからである。そして、ヨーロッパを牧畜適地にしたのは、自然に生える草類が家畜飼料にならないほど徒長するのを妨げる、独特な気候条件であった。そのため、ヨーロッパの穀物生産力は、十九世紀はじめまで、非常に低いものであり、日本のような主食観念はとうてい生まれようがなかった。だから、ヨーロッパ人の肉食率が高いのは、決して彼らが恵まれていたためではないのだ。
日本より欧米の方が優れていると考えがちで、日本の伝統を軽視する傾向にあるのは問題だ。
第一に考えられる原因は、自分の地域の伝統にふれる機会が減っているからだ。僕は長期休みになると、神戸の祖父母の家に毎回行っており、京都にもたびたび訪れていた。その際によく行っていた場所の一つが錦市場だ。京都の漬物や、だし巻き卵、七味、魚などが売られており、それらをいつも購入していた。今年の夏、久しぶりに錦市場に出向いたのだが、あまりの変化に驚いた。地元の店は大きく減り、外国人観光客向けの店が大半を占めていたのだ。中にはハンバーガー屋や、ホタテ丼など、なんでここにあるん?というような店もあった。そして、トンカツや蛸の丸焼きなどの串料理の店が圧倒的に多かった。外国人の多くは串料理=日本のイメージがあるのかもしれない。しかし、ここは京都である。元々、京都の特産を並べており、地元の人に愛されていた市場を、観光客向けにするのはおかしいはずだ。外国人向けに考えられた日本文化を用意するのではなく、本当の日本文化、そして京都の文化をありのままに伝えるべきだと思った。
第二に考えられる原因は、欧米の基準に合わせてしまっているからだ。本文でも挙げられているように、日本人は日常的に肉を食べる機会がほとんどなかった。たんぱく質は長年、魚や大豆から摂取してきたため、日本人の遺伝子には肉を大量に分解、そして代謝する力が備わっていないといわれている。というのも、腸が長い 日本人にとって消化と吸収が早い肉は未消化のまま腸内に留まり、悪玉菌の増殖など腸内環境を悪化させる原因になるからだ。そのため、農学者の小泉武夫氏の著書には、肉をメインで食べずにすき焼きのように、具が多めで食べる方法がお腹にも優しく良いと書かれていた。欧米の基準に合わせて欧米の文化をそのまま取り入れるのではなく、日本人や日本の文化に合うように柔軟に変化させてから取り入れることが必要だと感じた。
確かに、日本には欧米に見習うべきところはたくさんあり、変えていくことも必要だ。しかし、伝統とは周りに感化されてすぐに変化していくものではなく、何世代もの人々の思いが詰まった深く、根強いものである。変えるべきもの、変えるべきでないものの区別をしっかりつけることが大切だと思う。だから、日本より欧米の方が優れていると考えがちで、日本の伝統を軽視する傾向にあるのは問題だ。