あかりちゃん、こんにちは。「自己家畜(かちく)化」「座敷(ざしき)イヌ」と、馴染めない言葉のオンパレードの長文でした。かなり辛口(からくち)の文章でしたが、新学期の始まりにはちょうどいい刺激(しげき)になるわけですね。比較的(ひかくてき)自由な夏休みが終わり、規則に縛ら(しばら)れる毎日がスタートしました。
 まず、秩序(ちつじょ)を守ることで安寧(あんねい)が得られるからですね。この思考ができる中学生はなかなかいません。あかりちゃんの作品、格調が高すぎて得点が追い付いていないと思います。自由はじつは不安で、ルールに従ったことによる疲労(ひろう)感でむしろ自己肯定(こうてい)できるのですね。
 また、ルールを守るところに文化が生まれるからですね。この発想もすばらしい。イギリスのパブリックスクールにおける人格形成はたしかにそれを物語っていますね。日本にはまた日本版のそれがありそう。
 確かに人間らしい自由も、その人らしいリズムも大切です。しかし、それらは社会のルールを守ってこそ保障されるものですね。ひとりで生きているわけではありませんから、お互い(おたがい)お互い(おたがい)を支えあう仕組みのなかに自分をうまく溶け込ま(とけこま)せる力も必要ですね。

<<え2016/669pみ>>


あおやゆさんの作文は、「自己家畜(かちく)化」という難しいテーマを深く考え、自分の意見をしっかりと述べているところがとても立派です。まず、自己家畜(かちく)化を「座敷(ざしき)犬」にたとえる比喩(ひゆ)がわかりやすく、読者にテーマをイメージさせる力があります。意見の主題である「自己家畜(かちく)化はある程度必要である」という点が明確に示されていて、是非(ぜひ)の主題がよく書けています。さらに、理由も二つに分けて整理されており、秩序(ちつじょ)安寧(あんねい)や文化の形成という具体的な理由がわかりやすく説明されています。特に、イギリスのパブリックスクールの例を使って文化がルールから生まれることを説明した部分は、体験実例のように具体的で説得力があります。また、プラトンの名言を引用し、自分を律することの大切さを強調している点も文章に深みを与え(あたえ)ています。全体として、論理の流れがしっかりしていて、意見に対する理由や具体例が豊富で、説得力のある文章になっています。あおやゆさんの考えをこれからも大切にしながら、さらに表現を磨い(みがい)ていってください。

項目(こうもく)評価】
是非(ぜひ)の主題がよく書けています。
理由がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
名言がよく書けています。

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1281字/800字
思考点:79点
知識点:108点
表現点:96点
経験点:74点
総合点:84点
均衡(きんこう)点:-4点

 


■思考語彙 21種 36個 (種類率58%) 79点
 確か, 第,。しかし,。例えば,あるから,いえう,からこそ,が言える,くるから,ことこそ,だから,だろう,できるから,といえ,と思う,ないから,ないため,のため,生徒にとって,繋がるため,言えば,

■知識語彙 101種 139個 (種類率73%) 108点
上流,上級生,不安,不自由,世界,人為,今日,代名詞,供給,価値,偉大,充実,全寮,冷徹,冷静,勉強,勝利,危機,危険,収容,基本,基準,大人,大切,子供,学校,安定,安寧,宗教,家畜,尊重,居心地,常識,座敷,強制,必要,意志,意思,感情,態度,成績,承認,抑制,授業,教育,文化,最初,服従,服装,本音,条件下,極寒,欲求,毅然,比喩,活動,特殊,犯罪,独特,現代,現在,理不尽,理由,生徒,生活,発散,発音,皮肉,相手,瞬時,破壊,社交,社会,禁忌,科目,秩序,紳士,絶対,罪悪,肯定,脱力,自分,自己,自由,苦手,行動,行為,親元,解放,言葉,逆境,過言,過酷,適応,部屋,配慮,関係,階級,青年,類似,食物,

■表現語彙 151種 232個 (種類率65%) 96点
 確か,こと,さ,そこ,それ,ないため,のため,もの,よう,ら,アイデンティティ,アンダー,イギリス,スクール,テスト,テロ,パブリック,ブラウス,プラス,ペット,ユーモア,ルール,一,一つ,上流,上級生,不安,不自由,世,世界,中,事,二,人,人為,今日,代名詞,供給,価値,偉大,充実,全て,全寮,冷徹,冷静,制,勉強,勝利,化,危機,危険,収容,基本,基準,夏休み,大人,大切,子供,学校,安定,安寧,宗教,家畜,尊重,居心地,常識,座敷,強制,後,必要,性,意志,意思,感,感情,態度,成績,承認,抑制,授業,教育,文化,昔,最初,服従,服装,本音,条件下,極寒,欲求,歳,毅然,比喩,決まり,活動,混じり,特殊,犬,犯罪,独特,現代,現在,理不尽,理由,生徒,生活,発散,発音,的,皮肉,相手,眉,瞬時,破壊,社交,社会,禁忌,私,科目,秩序,紳士,絶対,繋がるため,繰り返し,罪悪,肯定,脱力,自分,自己,自由,苦手,行動,行為,表,親元,解放,言葉,話し方,誰か,身,逆境,過言,過酷,適応,部屋,配慮,関係,階級,青年,類似,食物,

■経験語彙 37種 62個 (種類率60%) 74点
が言える,すぎる,てる,できる,といえ,と思う,やる,られる,れる,わかる,与える,作る,保つ,出す,出る,動かす,叩き込む,叶う,守る,帰る,律する,得る,打ち勝つ,抑える,根ざす,決まる,生まれる,疲れる,祈る,縛る,繋がる,耐える,至る,見分ける,隠す,離れる,飼い慣らす,

■総合点 84点

■均衡点 -4点
 

自己家畜化
   中1 あおやゆ(aoyayu)  2026年9月1日

 人間は自らを自らで飼育し、馴化している。自己飼育、自己馴化である。自ら作った社会のシステムに依存して暮らしている。人間は社会システムに参加することによって社会的に食物が供給されている身なのだ。比喩として言えば、現代の青年や子供は、座敷犬と類似している。自己家畜化が、特殊な条件下で自己ペット化に至ったものといえよう。今日の社会は自分を飼い慣らすことで意思に関係なく社会に適応し、秩序を保っているが、少しやりすぎだ。自分の意志が尊重されないからテロや破壊活動などの犯罪行為が叶わない意思の発散として出てきているのだろう。しかし、基本的に自分の行動を世のため人のために抑制しているのだがら自己家畜化はある程度必要である。

 第一の理由は秩序を守ることで得られる安寧があるからである。自由だからこその危険性やどうなるかわからない不安。私は夏休みも同じことが言えると思う。学校がないため自由だが、授業で縛られていないことの不安。私のように苦手科目があってテストの成績があまり思わしくなかった生徒にとっては勉強をしてないことが罪悪感に繋がるため、居心地がいいのか悪いのかわからないほどだ。ルールに従い、疲れて帰ってくるからこそ得られる自己肯定感がある。要するに自己承認欲求ということだ。自由すぎて自分にプラスしかない世界は自分に価値を与えられない。自由じゃないからこその逆境に耐えたことで得られる強さが、昔よりも安定した現在に繋がっていると思う。

 第二の理由はある程度の決まりや基準があることで常識が作られ、文化ができるからだ。決まったルールや生活があるからこそ、それに根ざした文化が生まれる。宗教で自分を家畜化することを祈る文化や禁忌があるのもそれに近いと思う。例えば、イギリスのパブリックスクールだ。上流階級の子供は13歳で親元を離れ、全寮制のパブリックスクールに強制収容される。そこでは、極寒の部屋での生活、理不尽な上級生への服従、感情を表に出さないこと(“Stiff Upper Lip”=毅然とした態度)が絶対のルールとして叩き込まれる。この過酷なルールから、「アンダーブラウス(本音を隠した皮肉混じりのユーモア)」や、服装・話し方(発音)だけで相手の階級を瞬時に見分ける独特の社交文化が生まれた。紳士の代名詞である「どんな危機にも眉一つ動かさない冷徹なまでの冷静さ」は、この教育ルールが作った人為的なアイデンティティである。このことから決まり事があるからこそ文化が生まれることがわかる。

 確かに自由は必要だ。自由であることによる解放感がある。自由と不自由の繰り返しがあるから得られる充実感と脱力感があるだろう。しかし、「自分に打ち勝つことは全ての勝利の中で最も偉大で最初のものである」というプラトンの言葉もあるように、自分を律することは大切だ。自分を抑えられるようになることが大人になると言っても過言ではない。人に配慮し自分ではない誰かのために行動することこそ、大人だ。私もルールを守り、自分のことを後にすることができる大人になりたい。