映画「地球交響曲」の(感)
中3 なかそう(nakasou)
2026年9月1日
フィンランド北部ラップランドの夏の森は、短い夏の間に生命が一斉に芽吹く「地球交響曲」のような場所である。しかし、森は美しいだけでなく、蚊やブヨなども生きる野性の世界だ。撮影者は虫よけなどのバリアを避け、五感を解放して森と向き合う。森の一員として自然を受け入れることで、風や匂い、音など、生命が奏でる本当の美しさを感じられるのである。私は、自然との対話を楽しめるような気持ちの余裕をもって生きていきたい。
そのための方法は第一に、五感を研ぎ澄まし、自然を全身で感じることだ。例えば、ヘレン・ケラーは目が見えず、耳も聞こえなかったが、触れることや匂いを感じることなどを通して、周囲の世界を知ろうとした。幼いころのヘレン・ケラーは、目や耳から入ってくる情報がないため、周りの人や物について知ることが難しかった。しかし、家庭教師のアン・サリバンと出会い、手に文字をつづって言葉を教えてもらうことで、少しずつ周りの世界を理解していった。そして、実際に物に触れたり、外に出て風や花の匂いを感じたりすることで、自分の知らなかった世界を知ろうとしたのである。彼女は目で景色を見ることができなくても、手で触れたものの形や温度、鼻で感じる花の香りなどから、自然を感じ取っていた。このことから、自然を感じるためには、ただ景色を見るだけではなく、風の冷たさや草木の匂い、鳥の声など、普段は意識していないものにも五感を使い、目を向けることが大切だ。
また第二の方法としては、人間の都合だけでなく、自然を大きくとらえることだ。例えば、地球温暖化によって気温が上昇すると、氷河がとけたり、動物の生息地が変化したりするなど、自然界のさまざまな場所に影響が及ぶ。特に北極に近い地域では温暖化の影響が大きく、氷がとけることで、そこを生活の場としている動物たちにも影響が出ている。例えば、ホッキョクグマは海氷の上で狩りをするため、海氷が減少すると食べ物を得ることが難しくなる。また、気温が変化することで植物が育つ時期や動物の活動する時期も変わり、生態系全体のバランスが変化する可能性がある。人間にとって便利な生活を続けることだけを考えていては、このような環境の変化が止められなくなってしまう。しかし、地球全体を一つの大きなつながりとして考えれば、人間も自然の一部であり、他の生き物と無関係に生きているわけではないと分かる。このように、自分の目の前の便利さだけではなく、長い時間や広い範囲から自然を見ることが必要なのだ。
確かに自然はいつも穏やかではなく、ときには人間の命を脅かすこともある。しかし、「寒さに対抗する一番良い方法は、寒さに満足することである」という名言もあるように、自然を自分に都合よく変えようとするのではなく、その厳しさも含めて受け入れることで、自然との付き合い方を考えることが大切だ。