知見による成長

   中3 あおらえ(aorae)  2026年9月2日

  トンボ王国は、トンボと触れ合う場所だ。しかし、全ての人々が、トンボやその環境を見るだけでトンボの魅力をすべて知り尽くすことはできない。体験が必要だからだ。子どもたちがトンボとりを始めたとき、むげに禁止することは、自然を退屈なものと感じはしないかと案じる。周囲の大人の助けによって、立派な情操教育となる。とはいえ、現在の日本には大勢の子供たちがトンボとりの興じられるような環境はほとんど残されていない。しかし、四万十川流域のトンボ王国の周囲にはそのような環境が残っているのだ。多くの人々がトンボの住める環境が素晴らしいと感じられれば、将来トンボとりに興じられる水辺が再生されるに違いない。私は体験することで成長するという生き方をしたい。

 そのための方法として、自然とできる限り触れ合うということが挙げられる。我々人類、特に都市部にすむ私たちは自然の体験というものが多かれ少なかれ近年減少しているということが文部科学省の「青少年の自然体験活動等に関する実態調査」から読み取れる。そのような環境の中では、自然に触れる体験は貴重なものとなりつつある。私は家族と長期休暇の際に自然へと出向く。夏にキャンプへ行った際に私はよく火を熾す。初めて火を熾した時は、時間が大分かかり、すっかり冷え込んでから火が付くということもあった。しかし、それから試行錯誤を何回も繰り返したおかげで、炭を細い薪で十分に熱を加えて、そののちに薪に火を移すという手法でかなりはやく熾せるようになった。

 挑戦を躊躇わないことも重要である。迷っている間に挑戦する機会を逃すこともありうるし、第一、挑戦によって新たな知見を得られるからだ。成功しようと、そうでなかろうと、経験や知識を得ることができる。失敗しても、それを繰り返さないようにすれば、いつかの成功につながる。エジソンは、発明家として有名だ。その過程で、数多くの実験を繰り返し、失敗を繰り返してきた。しかし、彼自身はそれを失敗とはとらえず、「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」といった通り、成功へとつなげる過程として捉えた。このように、挑戦による新しい知識や経験は自らの成長をさせてくれるから、躊躇するのは禁物である。

 しかし、わざわざ失敗するリスクのあるところに飛び込み、危険を冒さなくてもよいという考え方や、人間は自然以外にも学ぶべきところ、例えば読書がたくさんあり、必ずしも体験を必要としないという考え方もある。「人生は、勇気を持って冒険するか、何も得られないかだ」という言葉がある。アメリカの作家、ヘレン・ケラーの言葉だ。冒険がなければ新たな世界は見つけられない。アフリカ大陸、アメリカ大陸、オーストラリア大陸などが欧州の人々によって「再発見」されたのは、冒険の成果であるように、新たなことに挑戦し、体験し、試行錯誤することで新たな知見を得、新たな境地に立つことができる。そして、我々は、新しい見識を持つことによって成長することがかなうのだ。