あかぬりさん、今回の作文は、近代体育の成り立ちから現代社会の消費主義への移行、そして具体的な社会問題である放置人工林の問題まで、多角的に考察されている点がとても優れています。
特に、体育の集団行動の体験を通して、強制ではなく自発的な協力の大切さを説く部分は、具体的な実例を用いて説得力を高めています。
また、放置人工林の問題に触れ(ふれ)、伐(き)倒団()の活動やバイオマス発電の現状を紹介(しょうかい)することで、自然科学的な視点も取り入れているのが印象的です。
社会の変化に伴う(ともなう)意識の転換(てんかん)の必要性を論じ、制度改革の重要性を提案している点も、論旨(ろんし)が明確で読み手に考えさせる力があります。
文章全体を通じて、原因や問題点が丁寧(ていねい)に説明されており、論理の展開がしっかりしているため、説得力が高まっています。
最後に、書き出しの近代体育の話題を結びで再び引用しているところも、文章のまとまりを感じさせる良い工夫です。
あかぬりさんの視点の広さと具体例の活用が光る、非常に完成度の高い作文でした。

【項目(こうもく)評価】
・原因がよく書けています。
・社会問題の主題がよく書けています。
・体験実例がよく書けています。
・自然科学の実例がよく書けています。
・書き出しの結びがよく書けています。
 

森リン評価 認識 nngi 09月3週 あかぬり
字数/基準字数:
1637字/800字
思考点:108点
知識点:89点
表現点:86点
経験点:82点
総合点:91点
均衡点:0点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算:
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:0点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙32種42個76%108点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙74種110個67%89点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙129種220個59%86点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙42種70個60%82点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1637字
 108点
 89点
 86点
 82点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 32種 42個 (種類率76%) 108点
 しかし, たしかに, 第,。しかし,。だから,あると,いうと,いるから,いるため,から思う,しよう,そのため,だから,だろう,できざる,で考える,と思う,ないから,ないと,なはず,ならざる,ならば,に考える,ば,向けるため,吸うため,学ぼう,得よう,消費第,理由により,生産第,進めるべき,

■知識語彙 74種 110個 (種類率67%) 89点
主義,人工,伐採,体育,価値,保水,先生,制度,十分,協力,協調,原因,参加,反映,合格,問題,国内,国策,土砂,増加,多様,大切,大量,天然,姿勢,安価,定着,実感,強制,従事,必要,意味,意識,成長,投資,放置,方法,日本,時間,最初,最適,未来,材木,林業,水位,活動,消費,災害,無意識,現状,理由,生産,発揮,発電,目的,相手,社会,移行,種目,競争,経済,自分,芸術,行動,西条,規律,解決,認識,輸入,運動会,過酷,集団,雰囲気,高度,

■表現語彙 129種 220個 (種類率59%) 86点
いま,いるため,うち,こと,これ,ごと,さ,そこ,そのため,それ,それら,とき,ところ,なはず,もの,よう,クラス,スギ,チップ,バイオ,ヒノキ,マス,一,七,下,主義,二,二つ,人々,人工,今,他,伐採,体育,何,価値,保水,僕,先生,制度,力,十,十分,協力,協調,原因,参加,反映,合格,向けるため,吸うため,周り,問題,国内,国策,土砂,増加,多様,大切,大量,天然,姿勢,安価,定着,実感,山,川,年,強制,後,従事,必要,性,意味,意識,成長,投資,放置,数,新た,方,方法,日本,時間,最初,最適,期,木,未来,材木,林,林業,枝分かれ,様々,水,水位,活動,消費,災害,無意識,現状,理由,生産,発揮,発電,皆,目的,相手,社会,移行,種,種目,競争,経済,者,自分,芸術,行動,西条,規律,解決,認識,身,輸入,運動会,過酷,集団,雰囲気,高度,

■経験語彙 42種 70個 (種類率60%) 82点
いける,おる,から思う,しまう,つく,つける,できる,で考える,と思う,なくなる,に考える,もつ,やる,られる,れる,伐る,使う,動き出す,取る,合う,向かう,向ける,吸う,増える,売れる,変える,変わる,学ぶ,得る,戻す,扱う,植える,法る,流す,済む,減る,終わる,続ける,行う,起こる,進める,頼る,

■総合点 91点

■均衡点 0点
 

認識
   高2 あかぬり(akanuri)  2026年9月3日

 当時の近代体育は、必ずしも美しさを追求するものではなく、軍事教練として始まった。そして、いかに効率よく生産力を上げるかということこそ、近代体育の隠された主題だった。そのため、オリンピックなどの身体の祝祭を測る物差しが、国家の生産力を測る物差しと寸分も違っていなかったのである。だが今、学問的な定義において、スポーツはすべて芸術ではないかという問いが極めて重要になりつつある。人は何のために生産するのか。消費するためである。生の時間をいかに豊かに過ごすかが、消費の内実であると誰もが考えるようになってきたのだ。生産第一主義から消費第一主義への移行である。

 社会が消費第一主義へ移行したものの、多様性や芸術性を十分に発揮できていない今の社会は問題だ。

 第一に考えられる原因は、そのものごとがある意味とその効果を見つめ直さないまま、残っているものが多くあるからだ。中学の頃の体育で、一つめんどくさい種目があった。集団行動である。毎年、一学期の最初はこれをしなければならず、合格するまで、他の種目を体育でできず、何時間もそれだけをやり続けないといけないという、過酷なものだった。集団行動には、協調性を身につける、周りを見て行動する、規律性を身につけるなどの目的があると先生に最初言われたが、終わった後、あまりそれらが身についている実感がなかった。それはやはり、皆が意味がないと最初から思っているから、そして、強制されているため、何かを学ぼうとする姿勢がないから得られないというのが大きいと思う。だから、集団行動よりも、運動会の方がよっぽど皆協力し合い、終わった後はクラスの雰囲気も変わっていた。強制されたり、これを得ようと思って行動するのではなく、何か同じ目的をもってそれに向かっていくというのが、最も協調性と自分で考える力をつけられるようになるのではないだろうか。自分で考えてものごとを行うということが何よりも大切なのだ。

 第二に考えられる原因は、安さや定着している制度に流されて、うまく価値を反映できていないからだ。日本では高度経済成長期に、国策としてスギヒノキが大量に植えられた。そこから十数年は日本の木はとてもよく売れていたのだが、今では、競争相手が増えたことや、林業従事者が減ったことなどの様々な理由により、放置人工林が増加している。放置人工林は山の水を大量に吸うため、山の保水力がなくなることで、川の水位が減ってしまったり土砂災害が起こりやすくなったりと様々な問題がある、それを天然林に戻して解決しようというのが、僕も参加している西条伐倒団の活動だ。 しかし、これにはまた新たな問題がある、それは、今伐倒団が扱っているスギは、種を取ることを目的に植えられてものだから、枝分かれしており、材木として売れないということだ。そのため、ほとんどがバイオマス発電のチップになっている。ならば、バイオマス発電のチップにはほとんどが日本国内の木が使われているのかというとそうではない。七ほどを輸入に頼っているのだ。これは、国内で伐採し、それを使うよりも、輸入した方が安価で済むことからそうされている。しかし、安さのみを見てこの方法っを進めるばかりでよいのだろうか。日本には放置人工林の問題、そしてバイオマスのチップが必要だという現状がある。この二つを解決できるこの方法は、今のところ最適なはずだ。未来への投資という意味でもこれは進めるべきだと思う。

 たしかに、生産第一主義から消費第一主義に移行したとはいえども、いままで定着してきた人々の意識ごと変えることは難しい。しかし、人々の認識とは無意識下のうちにだんだんと変わるものではなく、それを意識したときに大きく動き出すものだ。よって、まずは人々に意識を向けるために、制度を変えていく必要があると思う。だから、社会が消費第一主義へ移行したものの、多様性や芸術性を十分に発揮できていない今の社会は問題だ。