世界に入る
小6 あきひろ(asiguru)
2026年9月4日
世界じゅう、どこに行っても日本人の旅行者たちは、身のまわりに、「日本」をもって動き回る。食べものも飲みものも言語も、ことごとく日本のもの――それにとりかこまれていないとなかなか安心できないのである。旅行者たちをとりかこむ小さな「日本」、それを筆者は、「文化的カプセル」と名付けた。「文化的カプセル」はアメリカ人だって、フランス人だって持ち運ぶ、その国の文化を微分化した小さなカプセルのことである。ある年の正月、多くの日本人がハワイに旅行した。現地の観光局では、「家庭訪問プログラム」を実施しようとホノルルの新聞でも大きく取り上げた。ところが、驚くべきに一万人余りの日本人が尻ごみしたのである。
筆者は、海外のことを取り上げているが国内でも同じである。国内だけでなく、身内か身内ではないかでも文化的カプセルの皮膜の厚さが変わる。例を挙げるとすれば、家と家の外での行動の違いだと考える。家の中では、相手の目を見て会話することができるが人間という生物は、自分が慣れていない環境に出ると「人の目を見て話すことができない」ことがある。これは、慣れた家族などと話すときには安心して相手の目を見ることができても、知らない人や慣れていない環境では緊張や不安が高まり、相手の目や顔を見ることを避ける場合がある。実際に、子どもを対象とした研究でも、不安が強いほど目線を避ける傾向が報告されている。幼児には、友達と会話すると盛り上がることができる。その反対に関係性がない人との会話をすると、親の後ろに隠れたり、逃げてしまったりする。ぼくは、「自分が慣れていない環境に出るとパニックになる」と考えたことからその考えの付け足しとして「文化的カプセル」は、年を重ねるにつれ身につくことでは無く、生まれたときから「文化的カプセル」を授かることだと考えた。
ぼくは、今年の春に茅ヶ崎市の青少年海外派遣団、通称レインボーキッズとしてホノルルに渡った。レインボーキッズには、「色とりどり個性豊かな子どもたちに茅ヶ崎とホノルルの間の交流の架け橋となってもらいたい」という願いが込められているこの事業には、子ども四人大人二人合計六人でホノルルに向かった。市の事業の為「文化的カプセル」を破らざるを得ない。だが 破るには、勇気がいる。自己紹介では、声が震えてしまった。最初にティーリーフでレイ作りをした。バディーは「ジェイデン」というぼくと同い年の男子だ。仲良くなれた秘訣は、スパムおにぎり作りをしたときだった。食いしん坊のぼくとジェイデンが急いでスパム兄切りを食べていた。途中でジェイデンが笑い始めた、ぼくは「what?」と聞いた。そうするとジェイデンは「口の周りにコメがついているよ‼」と言っていたのだろう。そうすると打ち解けることができ、仲良くなった。子ども四人全員が「文化的カプセル」を破ることが出来たのである。
「文化的カプセル」を破るということは人間にとって自分を世界に広げるということだ。これからは、文化を持ち歩くことはいいけれど、カプセルに入るのではなく広い世界に入るという意識をしていきたい。