中学一年生の卓球(たっきゅう)のメダルという大きな成功から、友達との何気ない会話のような小さな幸福へと目を向けたところがすばらしいですね。幸福を特別な出来事だけで考えず、日常の中に見つけようとする発想が、この作文の魅力(みりょく)です。

<<え2014/86jみ>>

【第一段落】:中学一年生の卓球(たっきゅう)の試合でベスト四に入った経験と、友達に褒め(ほめ)られたり会話を楽しんだりする日常の出来事を対比したことで、「幸福になろうとするのではなく、今の状況(じょうきょう)を幸福だと感じるべきだ」という当為(とうい)の主題が、自分自身の気づきから生まれた考えとして伝わってきます。

【第二段落】:「成功を武器にする」という第一の方法を示し、ノーベル賞を受賞するような大きな成功と、授業中にはっきりした声で発表できたという小さな成功を対比したことで、誰(だれ)もが自分の経験を次の挑戦(ちょうせん)への力にできるという考えが伝わります。

【第三段落】:「周りではなく過去の自分と比べる」という第二の方法を、戦後日本の復興という歴史実例を使って説明し、幸福を判断する基準を他人との比較(ひかく)から自分自身の変化へと移すことの大切さを考えています。

【第四段落】:「無理に幸福を感じるのは良くない」と反対意見を認めたうえで、幸福を単に「楽しく幸せな状態」ではなく「自分自身を成長させる材料」と捉え(とらえ)直したところが印象的で、最後の「ちりが積もれば山脈になる」ということわざの加工によって、小さな幸福の積み重ねが大きな力になるという主張を際立たせています。

【次にも生かしたいポイント】:幸福を「楽しく幸せな状態だけでなく、自分自身を成長させる材料」と定義し直した表現に注目しましょう。一般(いっぱん)的な意味に自分なりの新しい意味を加える書き方は、抽象(ちゅうしょう)的なテーマについて意見を述べるときに、自分独自の考えを読み手に伝える技術として使えます。

字数/基準字数:1255字/1000字
思考点:108点
知識点:78点
表現点:77点
経験点:76点
総合点:81点
均衡(きんこう)点:-3点

 


■思考語彙 32種 40個 (種類率80%) 108点
n第, 確か, 第,、第,。しかし,。むしろ,。例えば,あると,いいので,いるかも,いるはず,ことこそ,するべき,する場合,そのため,だろう,できるから,と思う,と考える,ないと,なろう,に思える,れると,を考える,出せば,思えるかも,感じよう,戦争によって,比べざる,比べると,積もれば,自分にとって,

■知識語彙 58種 109個 (種類率53%) 78点
世界,人間,他国,会話,体験,先生,努力,十月,卓球,友達,受賞,受験,大事,大切,大戦,学歴,山脈,年生,幸福,当日,影響,復興,必要,意識,成功,成果,成績,成長,戦争,戦後,指名,挑戦,授業,方法,日本,時代,材料,正直,武器,毎日,無理,状態,状況,現在,生活,発表,瞬間,社会,競争,第一歩,膨大,自分,自身,被害,試合,過去,長時間,関係,

■表現語彙 109種 209個 (種類率52%) 77点
 確か,いるはず,がち,こと,する場合,そのため,その後,それ,たち,ちり,ところ,どれ,みんな,もの,よう,ノーベル,ベスト,メダル,ヶ月,一,一つ,世界,中,二,人,人間,今,他国,会話,体験,何,先生,前,努力,十,十月,卓球,友達,受賞,受験,周り,四,回り,声,大事,大切,大戦,学歴,山脈,年,年生,幸せ,幸福,当たり前,当日,影響,後,復興,心,必要,意識,成功,成果,成績,成長,戦争,戦後,指名,挑戦,授業,数,方,方法,日本,昔,時,時代,材料,次,正直,武器,毎日,気持ち,無理,焼け野原,状態,状況,現在,生活,発表,目,瞬間,社会,私,競争,第一歩,膨大,自分,自身,被害,訳,試合,誰,豊か,賞,過去,長時間,関係,頃,

■経験語彙 38種 66個 (種類率58%) 76点
いける,しれる,せる,つながる,てる,できる,とる,と思う,と考える,に思える,もらう,られる,れる,を考える,与える,作り上げる,入る,出す,分かる,勝つ,収める,取る,受ける,向ける,好む,得る,感じる,持つ,掴む,比べる,気づく,満ち足りる,疲れる,積もる,続ける,繋げる,耐える,褒める,

■総合点 81点

■均衡点 -3点
 

小さな幸福から
   高1 あおてね(aotene)  2026年10月1日

  最近の自分の様子を振り返ると幸福だったことはないのではないかと思った。自分が本当に幸福だなと思ったのは中学一年生の頃卓球の試合でベスト四に入りメダルをもらったことぐらいだ。しかし大きな成功を収めなくても実はちょっとしたことで幸せと感じているのではないかと思う。友達に褒められて嬉しかったことや会話をしてて楽しいなと思った小さな瞬間でも私は幸福を感じているはずだ。私たちは、幸福になろうとするのではなく、今の状況を幸福だと感じようとするべきだと思う。

第一の方法は、成功を武器にすること。成功体験があると次の挑戦にもつながりやすい。しかし、その第一歩の成功を作り上げることが意外と辛いことがある。成功するまでは膨大な努力と長時間に耐えることが必要だ。十月に入ってノーベル賞が発表されたがノーベル賞をとった人の中に一ヶ月だけ努力して得た成果でノーベル賞を受賞する人はいないだろう。少なくとも十数年は努力し続けないといけない。ノーベル賞など大きな賞を取る必要はないが、何か小さいことでもいいのでそれを自分の成功体験として次に繋げるものになるといい。例えば授業中先生に指名されても、はっきりとした声でみんなの前で発表することができたなどだ。当たり前に思えるかもしれないが昔の自分は小さい声でしか発表できないとしたら自分にとっては大事な成功体験になる。成功体験を一つでも多く持っている人は強いのだ。

 第二の方法は、回りとは比べず過去の自分と比べること。人間は過去の自分と比べるより誰かと比べることの方に意識しがちだ。それは受験や学歴社会などが影響を与えているのではないか。受験は過去の自分とよりは周りと比べて競争するものである。むしろ過去の自分は関係ない。受験当日良い成績を出せば受験に勝つことができるからだ。しかし周りと比べると自分がより成長できるかと言われるとそういう訳でもない。例えば、第二次世界大戦後の日本は、戦争によって大きな被害を受けた。しかし、他国と比べて「まだ豊かではない」と考えるのではなく、戦後の焼け野原だった時代からの復興に目を向けることを意識した。その後、生活は少しずつ豊かになっていった。このことから、周りと比べて自分がどれだけ豊かかを考えるのではなく、過去の自分と比べてどれだけ成長したかを見ることが大切だと分かる。そのため、今あるものに目を向けることで、現在の状況を幸福だと感じられる。

 確かに、無理に幸福を感じるのは良くない。辛い時や疲れた時は正直に自分の気持ちを出した方がスッキリする場合もある。しかし、幸福とは心が満ち足りていて、楽しく幸せな状態だけでなく自分自身をより良いものに成長させる大切な材料の一つでもある。人間は大きな成功や体験を好みそれを得た時に強く幸福を感じる。しかし実は毎日気づいていないところで小さな幸福を感じているかもしれない。ちりが積もれば山脈になるように小さなことこそ大事にして大きな幸福を掴み取っていきたい。