思いやりを単なる優しい気持ちとして捉える(とらえる)のではなく、相手に伝える力と相手の立場を理解する力の両面から考えたところがすばらしいです。特に、インターナショナルスクールでの経験とヘレン・ケラーの伝記を結びつけた展開に、読み応えがありました。

<<え2021/52み>>

【第一段落】:歌や遊戯(ゆうぎ)を通して他人を思いやる気持ちが育まれるという課題文の中心を押さえ(おさえ)、「思いやりの心をもって生きていきたい」という生き方の主題を示したことで、他者との関わり方を考える文章の方向が明確になっています。

【第二段落】:思いやりを実践(じっせん)する第一の方法としてコミュニケーション能力を高めることを挙げ、インターナショナルスクールで英語の婉曲表現を知らず、友達を作るのが難しかった経験を結びつけたことで、相手を思う気持ちがあっても、それを適切な言葉で伝える力が必要だという考えに具体的な裏づけが生まれています。

【第三段落】:相手の立場に立って考えるという第二の方法を、アン・サリバンがヘレン・ケラーに根気強く言葉を教えた伝記実例で支えたことで、思いやりとは相手の困難を理解し、その人に合った働きかけを続けることでもあると具体的に伝わります。

【第四段落】:他人を思いやるために自分を犠牲(ぎせい)にする必要はないと認めたうえで、「自分を大切にすること」と「相手を思いやること」は矛盾(むじゅん)しないと考えたところが優れています。思いやりを一方的な自己犠牲(ぎせい)ではなく、自分と相手の両方を大切にする生き方として捉え(とらえ)直しています。

【次にも生かしたいポイント】:言葉の意味を自分なりに定義してから論を進める技術に注目しましょう。今回のように「コミュニケーション能力」を単に話す力ではなく、相手の意図を読み取り、互いに(たがいに)理解する力と定義すると、抽象(ちゅうしょう)的な言葉を使って意見を述べるときにも、自分が何を大切にしているのかを読み手に正確に伝えられます。

字数/基準字数:1291字/1000字
思考点:95点
知識点:76点
表現点:75点
経験点:101点
総合点:85点
均衡(きんこう)点:-1点

 


■思考語彙 27種 38個 (種類率71%) 95点
 しかし, 第,、思う,。しかし,。だから,。つまり,あるから,からこそ,ことによって,このため,この場合,しよう,すべき,するため,たため,だろう,て考える,と思う,ないから,なければ,なれば,において第,は単に,ひくと,を考える,思いやろう,(第,

■知識語彙 56種 91個 (種類率62%) 76点
一緒,三省堂,人物,人生,他人,会話,作家,信頼,先述,共存,出力,友達,周囲,国語,大切,婉曲,家庭,展示,必要,想像,意図,意志,手元,教師,教育,方法,期待,条件,活動,無理,犠牲,理解,直接的,相互,相手,矛盾,社会,立場,米国,結果,練習,聴力,能力,自分,英語,表現,規則,視力,言葉,語彙,身体,辞典,遊戯,道徳,適切,重要,

■表現語彙 103種 188個 (種類率55%) 75点
こと,このため,この世,この場合,これ,ころ,するため,それ,たため,もの,よう,アン,インター,ケラー,コミュニケーション,サリ,ニュアンス,ヘレン,一,一緒,三省堂,二,二つ,人,人々,人物,人生,他人,会話,体,作家,例,信頼,元,先述,八,共存,出力,力,友達,周囲,喜び,国語,大切,婉曲,子,子ども,家庭,展示,心,必要,思いやり,想像,意図,意志,手,手元,教師,教育,方法,期待,条件,様々,歌,気持ち,活動,無理,版,犠牲,理解,生き方,皆,目,直接的,相互,相手,矛盾,社会,私,立場,米国,結果,練習,繰り返し,考え,聴力,能力,自分,英語,表現,規則,視力,言葉,語彙,身体,辞典,遊戯,道徳,適切,酔い,重要,間,頃,

■経験語彙 55種 76個 (種類率72%) 101点
、思う,いける,こむ,させる,せる,て考える,できる,と思う,ひく,もつ,やってくる,やれる,られる,れる,を考える,交わす,伝える,作る,備える,出会う,分かる,動かす,動く,合う,問う,困る,失う,始める,学ぶ,従う,思いやる,悲しむ,感じる,感じ取る,成り立つ,指す,挙げる,支える,教える,書く,生きる,用いる,知る,立つ,繰り返す,育む,見える,覚える,触れる,話す,読み取る,起こる,通う,通じる,高める,

■総合点 85点

■均衡点 -1点
 

思い遣り
   中3 あおらえ(aorae)  2026年10月2日

  幼稚園では歌と遊戯ばかりだが、小学校に上がるとそれらは授業から外されてしまう。歌や遊戯で生きることが楽しいという経験によって、死なないでいる自分を肯定できる。つまり、楽しさを体験するためにある。そして、子ども教育において第一にすべきことは道徳を教えることではなく人生が楽しいことを体に覚えこませることだ。社会において規則が成り立つのは皆がそれに従うだろうという相互の期待や信頼があるからだ。歌や遊戯は皆で一緒に動き、動かすことによって他人の体に起こっていることを生き生きと感じる繰り返しの練習の一例である。身体に想像力を備えさせることで、共存の条件となる他人を思いやる気持ちを育んできた。だから、私は思いやりの心をもって生きていきたい。

 第一の方法として、コミュニケーション能力を高めることが挙げられる。この場合、コミュニケーション能力は単に話す能力ではなく、相手の意図を読み取り、自分の考えを伝え、相手と相互の理解をできる力のことを指す。この力が問われるのは、いくら思いやりの心が強くともそれを適切な表現として出力できなければ相手には理解しているのかどうか分からないからで、そうなれば元も子もない。インターに通い始めてまだ間もないころ、まだ英語がかなり拙かったころでも周囲との会話には英語を用いる必要があった。しかし、語彙が少なくニュアンスも婉曲表現も知らなかったためかなり直接的な表現を用いていた。このため、友達を作ることが難しかった。思いやりとは、心が通じ合っていない頃は言葉で伝えなければいけないからである。

 第二の方法として、相手の立場に立って考えるということが挙げられる。手元にあった三省堂国語辞典(第八版)をひくと、思いやるとは「相手が困ったり、悲しんだりしないようにしようと思う」ことだと書いてある。つまり、必ず相手がいるのだ。米国のヘレン・ケラーという人物は視力と聴力を失いながらも家庭教師としてやってきたアン・サリバンと出会い、言葉を交わすことで周囲の人々と意志を通わせることができるようになった。サリバンはヘレンが言葉を理解できるまで様々なものの展示を繰り返し教える。その結果、ヘレンは学ぶ喜びを知り、作家として活動する酔いになった。このように、相手の立場に立って考えることが人を支える大きな力になる。

 しかし、他人を思いやろうと自分が無理をする必要はない。まして、自分が他人の犠牲となる必要はない。自分がいなければ、いくら他人を思いやろうと思ってもできないからだ。しかしながら、「この世で最も素晴らしく、そして最も美しいものは、目で見たり手で触れたりすることはできない。それは、心で感じなければならないものである。」という先述ヘレン・ケラーの言葉もあるように、思いやりは目で見えないからこそ、相手の気持ちを想像し、心で感じ取ることが重要である。これは自分を大切にすることにも通じ、この二つは矛盾するものではない。だから、私はこれからも相手の立場や気持ちを考え、理解し、思いやれるような生き方をしていきたい。