授業の渚 ma-06-1


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マキ 6・1

Hi! Billyです!

 6月になりました。今週は、進級試験だね。ドキドキしているかな? 
はじめて進級試験を受ける人もいると思うので、ちょっと説明しておこう。

 進級試験は、年に4回、6月、9月、12月、3月のそれぞれ第1週に行われます。これは、その学期に学んだことを確認し、定着させるための大事なものです。進級の基準は、目標の字数600字に達し、項目表の●印の項目ができていることです。

 いつもがんばっている君なら、ふだんの力を発揮すれば合格まちがいなしだよ! それから、今学期入会した人は、自動的に級があがるからね。

 マキのみんなは、「人間の生涯は物事を」の感想文が今回の課題です。もう読んであるかな? 内容を把握できているかな?
おおまかにいうと、「人間は生涯学習する動物である。犬や猫も学ぶが、早い時期に学習をやめてしまう。人間がいつまでも何かを学ぶのは、学ぶことが楽しいからである。人間が味わう充足感や感動の大半は、ものを学ぶことから生まれる。」となるね。
 「学ぶ〜? 勉強の話か。やだなあ」なんて言ってる君、今回はちょっと違ったアプローチのしかたをするよ。

 それは、「勉強は本来楽しいものである」という視点から書いてみるということだ。けげんそうな顔の君も、この主題で書き進めるうちに勉強の楽しさのとりこになるかもしれないぞ!

 まず第1段落、さっき述べたような内容で要約した後、是非の主題を決めよう。「私は、勉強は楽しんでするべきだと思う」「人間は生涯を通じ、学び続けるのがよいとおもう」こんな感じかな。あとの理由が書きやすい形に考えておくといいね。

 第2、第3段落では、複数の理由を述べて、この是非の主題の展開をしよう。ぴったりな体験実例をうまく使って、説得力のある理由づけができるといいね。2つも理由を思いつくことができない!! と悩んでしまう君には、いいことを教えよう。
 ここでもし、第1段落にひとつめの理由として、「新しい知識を学ぶことは、本来刺激的で、人間にとってたいへん楽しいものであるからである」という理由を入れたとする。2つめはどうするか? 
 簡単に出来る方法は、「もし勉強が楽しいものでなかったら」と考えること。「もうひとつの理由は、せっかく勉強しても、つまらないと思ったり、ただ義務感でやっても、身につかないからである」ね? できたでしょう。似たような理由が並んでしまうこともなく、きちんと独立した理由が2つ書けたね。ものごとを考えるときは、反対側の面からも覗き込んで見るといいんだね。そうすることで、考え方に奥行きが出るんだ。
 
 さあ、ここにそれぞれに合った君の体験実例を入れていこう。「私」という主語を忘れずにね。
 ひとつめの理由に関する体験実例として、僕が考えたのはね。

 先週、驚くことを聞いた。友達の学校におじいさんが生徒として、転入してきたというのだ。もうひ孫もいるという、85歳のおじいさんだ。
 彼は、子供の時家が貧しくて、学校に途中までしか行けなかったので、やっと今、勉強を再開することができたという。孫より若いような生徒にまじって、毎日勉強しているそうだけれど、授業態度は積極的で、試験の順位も上位、そして誰よりも楽しそうなんだそうだ。先生たちも、これが本来の勉強だ、本当の学ぶ姿勢だ、と大絶賛だという。自分から欲して学ぶというのは、ほんとうにすばらしいと私は思った。

 どう? ほんとうの話だよ。いくつになったって、「初めて知る」ということは、こんなにうれしいことなんだね。おじいさんは、どんどん勉強を進めて、大学院への進学を希望しているそうだよ。

 それに対し、ふたつめの例は、と。。。僕自身のニガーい経験・・・。

 私は、先日、漢字テストで痛いめにあった。国語の時間、先生が急に、「明日、このプリントにある漢字の書き取りテストをします。100字あるけれど、どこが出るかわかっているんだから、みんなできるはずよね。ばっちり復習してらっしゃい」と、悪魔のような微笑をもって宣言した。みんなは口々にええっ! やだーなどと叫んだが完全に無視された。それどころか、「90点以下の人は、間違えた字ひとつにつき、30回ずつ書いてくる課題を出しますからね」と、、、。
 正直に言って、僕は漢字の書き取りが嫌いで、習ったのに書けない字が多い。だから本当にこれは迷惑なテストだった。しかし、30回ずつ練習なんて、耐えられない! 僕はしかたなく、前日、勉強することにした。もちろんいやいやだ。だから、時々飽きて、お菓子を食べたり、テレビを見たり、居眠りしながらやった。最後の方は、すっかりいやになり、「見て視覚に焼き付けよう」作戦に変えた。つまり、見ただけ。結果は・・・。20個も間違えた。20×30・・・600字も書く羽目になった。。。
 いやいややったから、全く身についていなかったのだ! ショック!
 
 ううう・・・あの時は手首の感覚がなくなったよ。。。ほんとに。


 気を取り直し、第4段落へ。ここの部分は大事なしめくくり。「反対意見への理解」→「名言の引用」→「是非の主題」という流れだったね。
 まず反対意見への理解、「確かに現代の社会では勉強はしなくてはならないもの、義務でするものという位置づけになっていることは認めるが」
「しかし」
 ここで名言を入れる。「辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である」という言葉があるように、
 次にまとめに入る、是非の主題をもう一度、「やはり私は勉強は楽しんでするべきだと思う」。

 少し説明を加えてもいいね。「それは本来、人間は知的好奇心がエネルギーの源である稀有な動物だからである」どう? かっこいいね! (稀有(けう)とは、めったにないという意味だよ)

 あー! やっとできた。次は君の番だ。どうだい? 考えはまとまってきたかな? 
取材メモを作ったり、フローチャート(流れ図)や構成メモを書いて考えを組み立ててから書くのもいいね。
そして、できあがったら、ぜひ読み返してみてね!

では、健闘を祈る! Let’s GO!