授業の渚 ma-06-2


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マキ6・2

Hi! Billyです!

 今月の課題は、先入観についてのお話だね。しっかり読んであるかな? 

見テ 知リソ
 知リテ ナ見ソ この暗号のような言葉はどんな意味を持つのだろうか。この長文は、君に何を語りかけてくるのかな。

 この言葉は「柳宗悦(やなぎむねよし)」という民芸運動を起こした思想家、美術評論家である。民芸運動(みんげいうんどう)とは、1926年(大正15年)、「日本民芸美術館設立趣意書」の発刊により開始された、日常的な暮らしの中で使われてきた手仕事の日用品の中に「用の美」を見出し、活用する日本独自の運動のことだよ。。

 それでは、説明を始めよう。まず第1段落、要約から始めよう。1)知識が頭の中にあると、素直に見ることが困難になってくる(2)知識を得る必要はあるが、知識のために柔軟な感覚を失ってはならない(3)作品と接するのは、たったひとりの自分である(4)自分の感性を信じつつ、知識や他人の意見にも耳を傾けねばならない。このあたりがポイントになると思われる。

 概要をつかんだところで、是非の主題をきめよう。「知識にとらわれずに物事をありのままに見ることは大切だ。」「先入観を持たず、直感を大事にして感動するべきだ」こんな感じでどうかな?

 第2・3段落には、複数の理由。理由を裏付ける体験実例を入れよう。
まず、ひとつめの理由は、先入観を持っていると、ものごとがありのままに受け入れられないからである。こんなことはないかな?
 クラス替えの時、友達が、「おいBilly、今度のジョーンズ先生ってすごく怖いんだってさ。」と言った。別の友達も「1回の授業で、3人は涙を見るらしい。」とか「宿題を忘れると、たいへんなおしおきがあるらしい」とか口々に言う。私の頭の中で、すっかりジョーンズ先生のイメージがかたまってしまった。
 最初のホームルームの時、私は怖さのあまり、先生と目を合わせないようにしようと下を向いていた。一番前の席に座っていたので、恐ろしくてたまらなかった。先生が「BIlly! 」と呼んだときは、心臓が止まりそうだった。
 しかし、恐る恐る顔をあげると、先生はにっこり笑い「ジョーンズだ、よろしく。これを配ってくれたまえ」と言った。その微笑みは、とても親しげで一発で、私は先生が気に入ってしまった。へんな先入観のために先生を誤解するところだった。その後も、ジョーンズ先生は、授業中は厳しく、しかし愛情をこめた態度で指導してくれ、あっというまに人気者になった。今では、あの友達のうわさは何だったのだろうと思うが、確かに見かけは怖いのであった。。。

 次にふたつめの理由、知識に頼らず、自分の目で見た方が自分が成長するからだ。」これも経験あるんじゃない?
 私は先日美術館に行った。妹のキャリーの美術のレポート作成の宿題をしに行ったのだ。キャリーは入館すると、すぐさま絵のほうに駆け寄り、「うわあ、すごいわねえ」「BIlly! 見て! すてきよ、これ」などと感激しながら鑑賞し始めた。私は、まずは、作者について知ることが重要だと思い、入口に掲げてあるボードや、パンフレットを熟読した。作者の生い立ち、家系をはじめ、どんな活動をしたのかも頭に入れた。そして、ゆっくりとおもむろに絵の前に立った。
 「・・・」なぜ、キャリーはこの絵にあんなに感激したのだろうと思うほど、何も感じられない。次の絵も、その次の絵も・・・。この画家の父が有名な画家で、小さい頃からてほどきをうけていたのなら、このデッサン力は当然だとか、パリの高級住宅街に住んでいるから、こういう描写はお手のものだろうとか、よけいなことばかり頭に浮かんでしまい、絵を楽しめなかった。キャリーは、といえば、勝手にいろいろ想像したことを言いながら、すっかり絵に没頭している。私はしまった、と思ったが後の祭りであった。

 ううう。ばっちり予習した、と思ったのにな。ぐやじいーーー。

 というわけで、2つの理由が入ったら、最後は「反対意見への理解」→「名言の引用」→「是非の主題」という流れだったね。
反対意見への理解として、「確かに確かに、知識があった方が効率よく物事を見ることができるかもしれない。」
しかし! 、『行動するためには多くのことに無知でなければならない。』という名言があるように知識にとらわれず、自分の見方で物事をありのままに見ることは大切だ。」と結ぶ、どうかな?

 他にもぴったりくる名言があったら試してみてね!

 
では、健闘を祈る! Let’s GO!