授業の渚 nnzu-10-1


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ズミ 10.1週 自由と平等

 第一段落は、状況実例と予測問題の主題。「かつての小泉政権が行った政策は、優勝劣敗の競争原理を日本の社会に持ち込むことによって、社会を活性化させようとすることだった。しかし、その結果、強者と弱者の格差が拡大し、日本の社会が持っていた平等性が失われた。だが、日本の社会には、もともと横並び意識が強い。格差是正は大切だが、その行き過ぎで再び、互いに足を引っ張り合う不自由な横並び社会が生まれることに問題があるのではないか」など。
 第二段落は、そのための対策と実例。「第一は、平等を保障するとともに、努力も要求する社会を作ることである。(対策)そのためには、平等の保障も努力に対する評価も、情報をオープンにして行われるべきだ。例えば、近年増えているAO入試では、試験の採点以外の要素が入るので不透明なところも出てきやすい。中には、寄付金が多いから入学というケースもある。しかし、寄付金の額がどれだけ寄与しているかが公開されていれば不正はない。裏口で不透明に行われると不正になるということである」など。(高額の寄付金を納めることも努力と考えれば)
 第三段落は、対策2と読書実例。「第二は、何のための平等であり自由であるかという原点を常に確かめることである。より多くの人が幸福に暮らし社会が発展するための平等と自由であるならば、その前提として民主主義が実現していることが必要だ。『日本の思想』の中で丸山真男は、『民主主義は、日々作り上げていくものだ』と述べている。平等と自由についても、教科書に書かれているようなあらかじめ決まった基準があるのではない。その社会に住む一人ひとりが、その時代に合った平等と自由を不断に作り上げていくことが重要だ」など。
 第四段落は、反対理解と自作名言。「確かに、現代の日本の社会は、大きな較差を生み出している。しかし、その格差是正だけに目を奪われると、単に振り子が左から右に触れただけになる。平等と自由は、相互に独立した変数なのではなく、互いに関連を持ちながら変化する複雑系の変数なのである」など。(難しかった?(^^ゞ)
 ことわざの加工は、自作名言のかわりに、ことわざを加工して引用すること。(具体例は次回に)
 書き出しの結びは、書き出しの5行ぐらいで使ったキーワードを結びにも使うこと。(具体例は次回に)