漢字の読み書き能力
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書いた人は●naneさん 99/09/21 14:22:09
漢字力と一口に言いますが、読む力と書く力は別のものです。
読む力が不足している場合、そのいちばんの原因は読書不足です。逆に、習っていない漢字でも読めるという子は、例外なく読書好きです。読む力は、勉強によってつくよりも、日常生活の中の読書によってつくものです。
書く力が不足している場合、そのいちばんの原因は勉強不足です。漢字というものは、独自に書き取りの勉強をしなければ、たとえ読めても正確には書けないものです。逆に言えば、漢字を書く力は、勉強すればだれでも身につくものです。
学校のテストなどでは、習っていない漢字の読み書きが出されることはありませんから、読むことでは差がつくことはなく、もっぱら書くことで差がつきます。そのため、書き取りの力だけがクローズアップされがちですが、本当の実力は、むしろ、習っていない漢字を読む力のほうに表われています。
漢字を読む力があると、読書の幅も自然に広がります。読書の幅が広がると、さらに漢字を読む力がついてきます。
では、漢字を読む力はどのようにつけたらいいのでしょうか。
湯川秀樹氏は、小学校に上がるか上がらないかのころに祖父から四書五経を読まされました。そのことで、どんな本も楽に読めるようになったと、後年述懐しています。
言葉の森の長文には、その学年で習っていない漢字がたくさん出てきます。ふりがなをふらずにこの長文を読む練習をしていると、漢字を読む力が自然についてきます。
しかし、まじめな生徒ほど、予習するときに読み間違えないようにふりがなをわざわざふって読んでいるようです。読めない漢字にふりがなをふるというやり方は、音楽の音符にドレミファを書くとか、英語の単語にカタカナの読み方を書くとかいうことと同じで、実は勉強の吸収度を浅くするものです。
長文は、ふりがなをふらずに読めるようにしておきましょう。そして、習っていない漢字もどんどん読めるようにして、本を読む力をつけていきましょう。
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