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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   初もうで   ゼウス

「チャリン。パンッパンッ。」
手を合わせて目をつぶった。そして神様に願いごとをした。
「よしっ。出発。」
お正月に父の実家へ帰って来ていた。今日は元旦。今は車で神社に向かっている。神社に着いて真っ先にしたのは手水だ。手水の水はすごく冷たかった。ハンカチで手をふいて、今度はおさいせんだ。ぼくはお願いして、列を外れた。そしてふり返って見ると、長い行列が出来ていた。その列を見てつぶやいた。
「こんなに人がいて、いちいち願いごとを聞いている神様は大変だなぁ。」
けれど、こんなに人に信じられている神様ってすごいなぁとも思った。
ぼくは、おみくじが引きたかったので、母に、
「おみくじ引くから、百円ちょうだい。」
と手を出した。すると、
「おみくじのお金ぐらい、自分で出しなさい。私が出したお金でおみくじを引いても、私の運勢になってしまうよ。」
と言われてしまった。ぼくは、しかたなくさいふから百円を出しておみくじを引いた。そしたら、吉だった。ぼくの心の中には、二つの思いがよぎった。一つ目はネガティブな考えで、昨年は中吉だったから運勢が悪くなった。二つ目はポジティブな考えで、凶じゃなくてよかったということだった。ぼくはポジティブな方で考えることにした。なぜなら、ネガティブに考えてしまうと何もかも悪くなってしまうからだ。
姉が絵馬を買うというので、ぼくは祖父がいる方へ近づいた。祖父は消えそうだった火に木を投げこんで、火を大きくしたりしていた。しばらくすると、母も来て、姉が絵馬を買うのをやめてお守りを買ったから、父がぼくにお守りを買ってくれたよと知らせに来たのだった。そして、その後、祖母と父と姉が火の近くまで来て、ぼくに
「そろそろ帰るよ。」
と言った。ぼくは、火の近くがとても温かかったので、しばらく動かないでいた。すると父に
「置いてくぞ。」
と言われたので、寒さをがまんして、あわててみんなの後を追った。
車の中でお守りを見てみると、「勝守」と書かれていた。ぼくは次のバスケの試合に持って行って、勝てるようにお願いしようと思った。
また、前にインターネットで「手水」について調べてみたことがある。「手水」は最初に水をくみ、まず左手を洗い、次に右手を洗い、左手に水をためて口をゆすぐ。その時に、ひしゃくに口をつけてはいけない。その後は、次の人のことを考えて、ひしゃくの持つ所を洗う。とあった。そして、そのことを最初にくんだ一ぱいの水で全て行うとも書かれていた。ぼくは、いつも順番など関係なく手を洗ったり、口をゆすいだりしていたし、最後にひしゃくの持つ所を洗っていなかったので、調べてびっくりしたのをふと思い出した(前の話)。
 人間にとってお正月とは、年の始まりであり、年に一度しかない行事である(一般化の主題)。
 ぼくが神様にお願いしたこととは、笑う門には福来るというように、毎日笑って過ごせますようにということだ(書き出しの結び)。

   講評   taimu

 ゼウス君、今年もどうぞよろしくね(^^)。初詣の様子を目の当たりにしたかのようにイメージがふくらんできました。何事もポジティブに受けとめることのできるゼウス君なら、きっと幸運をひきつけることができますよ。

<題材>手水について調べたことを紹介することで、話題をひろげることができました。参拝のお作法は難しいですね。「調べてびっくりした」のも無理のないことです。

<表現>「笑う門には福来る」ということわざを、うまく初詣のお願いごとに結びつけることができました。

<主題>「人間にとってお正月とは」という大きいテーマでまとめることができました。「日本人にとって」とアレンジしてもいいだろうね。

<構成>書き出しの場面で「ゼウスくんは、神様に何をお願いしたのかしら?」と気になっていただけに(笑)、結びでその内容が明らかになると、すっきりしました(^^)v。うまい構成だなぁ。お見事。

                 



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