国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   民主主義   PINK

 現代の日本は民主主義の国である。もちろん世界には今も独裁政権を貫いている国が存在する。独裁政権は権力が一点に絞られるため、民主主義に比べてスピーディーに物事が決まり、与党と野党のような政権を巡る争いをしなくてすむ。こういった点において能率は良いかもしれないが、やはり我々はリスクや危険を理解したうえで本当の意味での民主主義を守るべきだ。
 そのための方法として第一に、民主主義の話し合いや選挙などの煩わしいと思われる手続きを面倒臭がらず、皆が参加するようにすることだ。よく選挙の後に新聞で投票率を載せているが、民主主義の原則で言えば100%に達していなければいけないはずだ。しかし、現実問題50パーセントに届いていれば『国民も注目している選挙』と書かれる始末。つまり、政治に関心を持っていない人がいるということなのだ。全国民が平等な権利を持っているのが民主主義であるのだから、真の判断が出来ているのかどうか不透明な部分があるのだ。学校の生徒会選挙も、立候補人数が少なく信任投票のみで決まってしまうケースが増えているように感じる。クラスでの話し合いも、なかなか意見が出ずしらけた空気になってしまうことが多い。友達に聞くと『別にどうでもいい…』といった参加に消極的な意見が多く、少数であろうが意見が出ればそれで決まってしまうことが多々ある。参加者全員が積極的に意見交換をすることでより良い結果に結びつくのが民主主義の長所であるにもかかわらず、それを全く生かせない状況が発生してしまっている。単なる時間の無駄、と捉えず有意義なものという認識をすることで、真の民主主義を守ることが出来るのだ。
 第二の方法として、対立する勢力があるようにすることだ。日本の例で言うと自由民主党と民主党、などが分かりやすいのではないだろうか。与党と野党が常に対立しており、互いに抑制しあって均衡を保っている状態が最も理想的な民主主義の姿なのかもしれない。歴史的には、昔日本は武士と貴族が均衡を保っていた時代があった。また、戦後の日本では対抗勢力が無いために軍部の独裁に走ったこともあるそうだ。互いに拮抗する状態であることによって独裁を未然に防ぐことも出来るだろう。生徒会の選挙も、ライバルがいることでより自分の考えを有権者にアピールしたり、演説で自分の思いをより具体的に述べ、投票する側にとって非常に分かりやすい選挙になる事は間違いない。
 確かに、民主主義は決して万能ではない。能率は独裁に比べて悪い場合が多く、異なった政治体制を考えることもいずれは必要になるのかもしれない。しかし、皆の総意を生かして物事を決めていくことも大切だ。一人一人の意識向上を図り、全員による支配を実現させていかなければならない。民主主義は、有効投票数の中での多数決で決まるものではなく、少数意見も含め参加者全員で決めるものだ。(自作名言)我々は、形だけの民主主義を見直して、本当の意味での民主主義を守るべきなのである。

   講評   kira

 PINKさん、こんにちは。今年もすばらしい作品で書き初めとなりましたね。私たちは日本という国に生活しています。民主主義によって全ての国民の文化的で幸せな生活が保障されている国です。戦争をすることもなく、対外的にも人道的な援助の出来る国でもあります。しかし、それに満足して安心しきっていてはいけないと考えるテーマでした。

 独裁主義を貫いている国に思わぬ対応をされてうろたえて、議論だけ繰り返しているような光景をよく見かけます。国会関連のニュースを見ていると、なんと煩雑なことかと思います。事業仕分けといって、短時間で即決の現場をつくって採決するシーンに、多くの国民が感動したのは、やはりふだんの話し合いにもどかしさを感じているからでしょうね。この煩わしい感覚が政治離れ、無関心になっては、民主主義は絵に描いた餅になってしまいます。
 拮抗する二大勢力があることは、偏りを防ぎ少数意見に篤くなるための条件ですね。歴史がそれを物語っています。現状は、のちの歴史にどのように記されるのでしょう。
 民主主義は全員参加であってこそと結論しました。たしかにそうですね。国の首相が変わるたびに、「国民のための政治をします」と語ります。私たちはそれに肯くという受け身ではなく、国民の総意を任せてやるからしっかりやってくれというような主体的な意識を持つべきでしょうね。


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