国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   戦争の抑止   サニー

 慰霊祭のあいさつで、「皆様の尊い犠牲の上に今の平和があることを決して忘れず・・・」という言い回しを何度か聞いた。誰だって同胞たちの死を無駄とは思いたくない。しかし、それを認めないのは自分たちの愚かさを糊塗することだ。戦後、各論として名誉の破片を拾う本はたくさん出たが、責任を問う史書はまだ出ていない。多くの死と言う犠牲の上にしか平和が成立しないのだとしたら、そんな平和はいらない。日本は、責任に背を向けている。<要約>
 確かに、戦争の過ちを反省し、後世に伝えることは大切だ。1945年に戦争は終わった。また、兵役は20才以上の男子に課せられた。すると、現在85才以上の男の人にしか戦争へ行った経験がないことになる。勿論、当時中学生でも軍需工場で働いたという人もいるが、戦争経験者の高齢化は否定できない。僕の身近には戦争経験者がいるが、次の世代の人は直接、戦争経験談を聞くことはできないだろう。僕は、まだまだ当時の人が生きている今のうちに、戦争経験談やその人の見解を聞いて、いつまでもこの世に戦争が起きないよう語り継いでいかなければならないと思う。
 しかし、どうしたら戦争にならないかを論理的に考え、対策を立てることも大切だ。その対策の一環として、日本は憲法の三つの柱の一つに戦争放棄(平和主義)を入れ、学校の教科書に載せている。社会的にも民主主義になり、個人の権利がとても強くなっている。この体勢では、国は戦争を起こせないだろう。また、戦後ずっと、国どうしで和平条約を締結したりして平和を推進してきた。これらは、とても難しい大きな改革だったろう。65年前までは「お国のために働く」という考えが一般的だったが、今の時代、こう考える人はほとんどいないだろう。強いて言えば、善良な政治家や官僚の中にはこう考える人もいるかもしれないが、それでも国の為というより国民の為という言葉を使い、その意味合いも微妙に違うだろう。過ちの経過を論理的に考え、対策を立てることは、戦争に限らず、ほとんどの日常生活の失敗、過ちに当てはまるだろう。例えば、忘れ物が多ければ確認するなどして対策をする。とても当たり前だが、大切だ。完全になくすことは、不可能に等しい。しかし、少しでも失くすことに励むことが大切だ。
 確かに、過去の戦争を反省することも、戦争を回避する為の対策を立てることもどちらとも大切だ。しかし、一番大切なことは、これらを忘れず、ファジーにならないことだ。『歴史は繰り返す』と俗によく言われる。しかし、戦争だけは人間の知恵をもって二度と繰り返してはならない。平和が、一番いい。僕も、人々とのいざこざを避け、平和に生きていきたい。

   講評   komiko

 サニーくん、こんにちは! 「お休み宿題」について忘れずにしっかりと戦争の傷跡について考えてくれましたね。「昔話の実例」は引き出しにくかったでしょうか?

 「要約」では、工夫してバランスよくできていました。よくまとまっていましたよ。「意見一」で「確かに、戦争の過ちを反省し、後世に伝えることは大切だ。」として「社会実例」では兵役について引き出して戦争への思いをまとめることができました。「途中の感想」を力強く書けています。「意見二」では「しかし、どうしたら戦争にならないかを論理的に考え、対策を立てることも大切だ。」と挙げて「社会実例」として平和主義についてていねいに考えてくれました。ここでは「体験実例」として親友や家族とのケンカの原因やそれについて未然に防ぐことができなかったか省みる思いを挙げてもユニークかもしれませんね。第四段落では 「総合化の主題」をしっかりとまとめて「具体的説明の結び」で自分にできることとして具体例を挙げて考えをまとめてくれました。よく頑張りましたね!

 次は1月18日(月)に電話をします。「一流ホテルの、いかにも(感)」を読んでの意見文です。「暗唱チェック」は、「完ぺき主義」の4.5.6にチャレンジしてください。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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