国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   叱ること   いすも

 反省と、訓練、謙虚さと、自惚れ、そのどれが欠けてもいけないと思うのはこの期に及んでの認識で、経験の浅いうちはどうしても自惚れが先行する。そういうものに対して、あえて苦言を呈し、叱ってくださった方々を省みてありがたく思う気持ちは強くなるばかりである。私は、叱るべきところはしっかりと叱るべきだと思う。
 そのためには第一に、自分に厳しくすることが大切だ。人に叱ってばかりで自分に甘い人は正直言って情けない。相手に叱ることが出来るぐらいの人になるためには、自分に厳しく、そして時には自分自身に叱ることが出来なくてはならない。私は幼い頃、一つ下の妹に少ししたことですぐ叱ったり注意したりしていた。そして私自身が間違ったことをしても、自分には怒ることはなかった。ある日、私と妹共同の部屋を二人で掃除していた際に、私は、全て妹が後片付けをしないでおもちゃを床に置きっぱなしにするのでこんなに部屋が汚いんだ、と言って妹を強く叱ってしまった。妹はびっくりして泣き出してしまい、すぐに母が駆けつけ、私にこう強く叱った。
「何でいつも妹ばかりを叱るの?ちゃんと床を見てごらん。自分のおもちゃもいっぱい散らばってるでしょ?他人に厳しくて自分に甘い様じゃ将来駄目な人間になっちゃうよ」
と。私は大きな石に頭を打ったような衝撃を受けた。確かに、自分のおもちゃも床にいっぱい落ちていたし、そのとき初めて自分が妹に対して怒りまくり、自分自身には甘かったことに気づいた。そして自分が本当に情けなく思え、すぐに妹に謝り、それからは他人に優しく自分には厳しくすることを心掛けた。
 第二の方法としては、子供をしっかりと叱る社会を作るべきである。私はカナダに住んでいるが、こちらの親は皆、自分の子供たちにとても甘い。例えば、コンサートやコンクールなどの大舞台で失敗しても親は、間違えたのはしょうがないよ、などといって泣いている子供を慰める。勉強に関しても、どうにかなる、と言って成績を気にしない親が殆どである。だからだと思うが、こちらのティーンは早くからドラッグやお酒、タバコを始めてしまう。親が甘いから、パーティーなどでお酒が出ても、そんなのあなたは飲むのやめなさい、ではなく、お酒はほどほどにしなさい、と言われるだけである。私は幸い私立の学校でお酒やドラッグなどに巻き込まれることはないのだが、公立の学校では全ての学校と言って良いぐらいドラッグやお酒などは飲まれている。私も公立の学校に行っている友達がたくさんいるが、彼らたちはお酒に酔った人たちなどによく廊下で会ったりするのだという。そんなの日本では考えられない。だが、こちらでは親が甘いから無理もないと思う。お酒は絶対に駄目、麻薬は絶対に駄目、タバコは絶対に駄目、と言ってくれる親でないと、人間は愚か者なので、これらのことをやってしまうのだと思う。
 確かに、極端な叱り方では逆効果をもたらすこともあり、ぐれてしまう子供も多くいる。だが、やはり叱るべきところで叱らないと、いつまでたっても相手は同じ間違えを犯す。叱ることによって相手にも自分の間違えを気づかせることが出来る。だから、叱るべきところを叱ると相手のためになるのだ。叱ることはネガティブな感じに取られがちだが、相手に良い教訓を与えることが出来るので、たまには叱ったり叱られたりすることは良いことだと思う(自作名言)。

   講評   ogi


 いすもさん、こんにちは。

 怒りにまかせて他人を叱ることは簡単ですが、相手のためを思って叱ることはとても難しいですね。また、自分に厳しくすることも難しいことです。よく考えて、立派な意見を書くことができました。
 子供を一人の人間として認めることは大切ですが、甘やかしてはいけませんね。アメリカやカナダの親は、認めること励ますことと甘やかすことを混同してしまっているようです。カナダで暮らしているいすもさんらしい、良い実例が挙げられました。何でもかんでも禁止するのは子供をダメにすることもありますが、絶対いけないことを教えてあげるのは親の大切な役目です。
 今日もとてもよい作文が書けました。新年をスタートするのにふさわしい出来ですね!

    

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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