国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   子供から大人へ   ゼウス

 ある朝、突然パパが天井近くまでふわっと浮かびあがる。トーマスはパパを指さして、
「パパが飛んでる。」
と言うだろう。ママはトーマスの声に、何気なくふりかえる。キッチンのテーブルの上を飛びまわるパパを見ると、ママの手からジャムのガラスビンが落ち、ママはびっくり仰天してけたたましく叫ぶ。どうしてトーマスとママの反応はこんなにちがうのかな。これは習慣の問題だ。ママは人間が飛べないということをとっくに学んでいる。トーマスは学んでいない。トーマスはまだ、この世界で何がありで、何がありではないか、よく知らない。わたしたちはおとなになるにつれ、重力の法則になれっこになるだけではない。世界そのものになれっこになってしまうのだ。わたしたちは子どものうちに、この世界に驚く能力を失ってしまう(要約)。
 今週の長文にも書かれているように、重力の法則がある。ぼくは幼稚園ぐらいのころ、家族でイギリスに住んでいたことがある。日本に帰って来て、世界地図を見たりして、イギリスがどのあたりにあるかは分かっていた。しかし、初めて地球が丸いということや地球儀などを見て、ブラジルが日本のうら側にあることを知った時、ぼくはブラジルでは天地が逆になっているのかと思った。その後、重力や引力について勉強して、ブラジルでも日本と同じように天地は普通だと知ったのだ。ほかにも東京ディズニーランドへ行って、ミッキーマウスやほかの様々なキャラクターに会うと、ぼくや姉はよく写真をいっしょに写してもらっていた。しかし、今ではぬいぐるみの中にお兄さんやお姉さんが入っていると分かっているので、それに向かってだきつくのはどうかと思っている。最近でもディズニーシーに行った時に、ミッキーマウスに幼稚園児ぐらいの子たちが集まっているのを見て、「中にはお兄さんやお姉さんなどが入っているんだよ。」と心の中でつぶやいていた。最後にもう一つ例をあげてみると、ぼくは小さい時からテレビの「ドラえもん」をよくみていた。毎週ポケットから道具が無限に出てくるから、あのポケットはどこで何円で売っているのだろうと思ったりしていた。しかし、今では四次元などないと分かっているので、昔の自分がおかしく思える。
 父から聞いた話もある。ぼくの父は子どもの頃に、「アルプスの少女ハイジ」でハイジやペーターが喜ぶ時にばく宙やばく転をしているのを見て、自分もあんなことが出来るようになったらいいなぁと思っていたそうだ。しかし、「アルプスの少女ハイジ」や他のいろいろなアニメはフィクションだし、あんな小さな子供でばく宙やばく転が出来るようになるのは、並みたいていのことではないと分かるようになったので、うらましく思わなくなったそうだ(聞いた話)。
 人間にとって、子供から大人になるということは、世界そのものになれてしまうということだ(一般化の主題)。でも、ぼくはいつまでも世界になれないで、不思議に思うことはなんでも調べる大人になりたいと思った。

   講評   taimu

 ゼウスくん、こんにちは。おもしろい実例をたくさん取り上げ個性のある感想文に仕上がりました。「ドラえもん」のポケットを「どこで何円で売っているのだろう」と不思議に思う子どもたちの純粋さには、おもわずニッコリしてしまいます。

<構成>今回の長文は、独特な文章で要約しにくかったと思いますが、さすがゼウスくん。工夫しながら上手にポイントになる部分をつないでいます。

<題材>お父さんから「似た話」をくわしく聞かせてもらえましたね。ハイジやペーターがとびはねるシーンだけをみても、子どもたちが「自分もいつかあんなことができるのか」と胸を弾ませる一方、大人はいたって冷静です。ひろく知られている名作ですので、読み手の共感が得られやすいですね。

<表現>今回「たとえ」か「ことわざ」を入れ忘れたのかな(^^)。「初心忘るべからず」あたりが使いやすそう。

<主題>実例をもとに大きい感想が書けました。ゼウスくんは子どもから大人へのちょうど移行期だね。世の中の当たり前を「当たり前」と思わず、不思議に思うことがあれば、それが物事を深く知るきっかけになるといいですね。

                    

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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