国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉の文化   しんご

私たちはあまり意識していないが、「スミマセン」という表現は不思議だと感じられることがある。これを英語にすると、「Thank you」と「I am sorry」といずれの表現の使われる場合にも用いられる。しかし、一方は「お礼」、もう一方は「お詫び」の表現である。ひとつの言語を習得して身につけるということは、その言語圏の文化の価値体系を身につけることである。しかし、われわれはそれに必ずしも気づいていないのではないか。もしそうだとすると、この点における言語の働きは、人間という存在にとって「無意識」の働きにもある程度類比できるのではないか。言葉の背後には、その言語圏の文化がある。日本語を使うとき、私たちは自然と日本的な文化を通して物事を見ることになる。そのことを深く自覚していく必要がある。例えば、日本には「これはつまらないものですが」という言い方がある。謙虚なことはいいことだが、もっと自分に自信を持った生き方をしていきたい。
 そのためには、第一に失敗や批判を恐れないことだ。謙虚さの背後には、批判を恐れる気持ちがある。何事に対しても、私は全力でがんばったと言えるようにしていきたい。私も最近学校の授業でこんなことがあった。「問題の答えが分かったら手をあげて」と言われ思い切って挙手したら、答えが間違っていたので、その後からその授業では自主的にあまり発言することができなくなってしまった。
 また、もう一つには、積極的に海外の人と交流する中で、日本文化の狭い枠にとらわれない考え方を身につけていくことだ。伝記によれば、福沢諭吉は、学校の中での生徒の先生に対する形式ばったあいさつを省略するなど合理的な考えを持っていた。これも書物を通して外国の物の見方に触れたからである。私は国際経済科という科に今いるのだが、その名の通り沢山の国際交流を入学してからの約十ヵ月間行ってきた。そして最近では近くの大学に通っている留学生との交流会を行った。その交流会では、日本の文化と母国の違いや、日本のどんなところが好きかなど沢山の話を聞くことができた。
 確かに、それぞれの文化の個性を守ることは大事だ。しかし、それが無自覚に行われているのであってはならない。「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう」という言葉がある。日本の文化の中で生きていると、自然に日本的な考えが当たり前だと思ってしまう。もっと大きな視野で自分を見直すことが必要である。

   講評   suzuyo

 しんごさん、こんにちは。

第1段落 
 バランスよく要約することができました。生き方の主題設定もバッチリです。
第2段落 
 自信を持った生き方をするための方法を挙げることができました。体験実例で意見を裏付けることもできています。どんな問題だったのか、周りの反応はどうだったのか、間違えたときの気持ちなど、もう少し詳しく書けるといいですね。
第3段落
 方法の二つ目を挙げ、伝記実例に挑戦することもできました。自分の体験は、事実を並べるだけでなく留学生との交流を通してどんなことを感じ、考えたのか、書いてみましょう。
第4段落
 反対意見への理解・名言を引用ともに良く書けています。最後は生き方主題に戻ってまとめることができました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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